ジョン・F・ケネディ・ジュニアとキャロリンの悲劇 語り継がれる“ケネディ家の呪い”

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2026年03月08日 10:10  クランクイン!

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ジョン・F・ケネディ・ジュニアとキャロリン・ベセット  写真提供:AFLO
 王室のないアメリカの王子様、ジョン・F・ケネディ・ジュニアと、一般家庭出身の妻キャロリン・ベセット・ケネディのロマンスと悲劇を描く、ライアン・マーフィー製作のドラマ『ラブストーリー ジョン&キャロリン』がディズニープラスで配信され、1990年代に注目を集めた二人が再び脚光を浴びている。2人は一体どんな人物だったのか、そしてその悲劇とは何だったのか、おさらいしてみる。

【写真】父の国葬で敬礼するジョン・F・ケネディ・ジュニア

■アメリカのプリンスがバリキャリ女性と結婚

 「アメリカの王室」と称されるケネディ家の御曹司として生まれたジョン。父ジョン・F・ケネディ大統領の執務室で遊ぶ姿や、凶弾に倒れた父の国葬で敬礼する姿が写真に残されており、3歳になった当日行われた葬儀で撮られた健気でかわいらしい姿は、ドラマでも象徴的に登場する。ジョン・ジョンの愛称で人々に愛された彼は、名門ブラウン大学とニューヨーク大学ロースクールで学んだのち、ニューヨーク州地方検事補を経て、政治&ライフスタイル誌George(ジョージ)を創刊。最も魅力的な独身男性として注目を集め、ダリル・ハンナやサラ・ジェシカ・パーカー、マドンナらと浮名を流した後に出会ったのが、カルバン・クラインで広報を担当するキャロリンだった。

 ボストン大学を卒業後、ボストンの店舗勤務を経てニューヨークに栄転した彼女は、広報担当者として著名人を数多く担当。ジョンとの出会いは、セントラルパークでジョギング中に偶然ぶつかったという韓国ドラマ風シチュエーションのものから、店舗で出会ったという地味目のものまで諸説あるが、ドラマでは慈善パーティーで出会ったものとして描かれる。独立記念日の週末にケネディ家の別荘でという、いかにもなプロポーズを経て、1996年9月21日、ジョージア州沖のカンバーランド島で挙式した。彼女の人物像については、ドラッグや駆け引きを好むパーティーガール、または聡明で堅実な女性と様々伝えられるが、当時席巻したノームコアスタイルをエフォートレスに着こなす姿で人々を魅了していたことは間違いない。

■事故当日、何が起きたのか

 晴れてアメリカのロイヤルカップルとなった2人は、結婚から3年足らずの1999年7月16日夜、ジョンの操縦する小型飛行機で、キャロリンの姉ローレンとともに従姉妹ロリー・ケネディの結婚式に向かう途中、マサチューセッツ州マーサズ・ヴィンヤード付近の沖合で消息を絶ち、21日に遺体で発見された。父JFKと叔父ロバート・F・ケネディ(RFK)が暗殺されており、ジョンも大統領選出馬を待望されていたことから、陰謀論が囁かれたが、機械的トラブルの形跡が見つからなかったため、ジョンの操縦ミス、空間識失調が原因だと結論付けられている。

 航空医学研究センターによると、空間識失調とは、操縦者が自分または操縦している航空機の姿勢、位置、運動状態(方向、速度、回転)などを客観的に把握できなくなった状態を指し、これに起因する事故が多数報告されているそう。ジョンは前年に操縦免許を取得したばかりで経験が浅かったうえ、機体も数か月前に購入したばかり。視界の悪い夜間の海上飛行、さらにはパラグライダーで足首を怪我して松葉杖が必要な状態と、悪条件がそろっていた。その陰には、ドラマでも描写されるジョンのリスクを好むライフスタイルや、パパラッチの目を避けようとするキャロリンの思惑、George誌の経営難、夫婦仲の悪化など、様々な遠因があったものとみられる。

■語り継がれる“ケネディ家の呪い”

 なお、ジョン38歳、キャロリン33歳、ローレン34歳という若すぎる死は世間に衝撃を与え、“ケネディ家の呪い”と呼ぶ声が上がった。ケネディ家では、JFKとRFKの暗殺に加え、JFKの9人きょうだいのうち、海軍パイロットだった長子ジョセフ・ジュニアが秘密爆撃任務中に29歳で戦死。第4子キャスリーンが、やはり飛行機事故で28歳で命を落とし、第3子のローズマリーは23歳で受けたロボトミー手術が失敗し、歩くことも話すこともできなくなった。

 また、ジョンの母親ジャクリーンは死産を経験した後、第4子を生後わずか39時間で亡くしており、ジョンのいとこにあたるマイケル・ルモインがスキー事故により39歳で即死するなど、不幸が相次いだ。そして2025年12月30日、ジョンの姉キャロライン・ケネディの娘で、環境ジャーナリストのタチアナ・シュロスバーグが、急性骨髄性白血病のため35歳の若さで逝去。新たな悲劇が加わる形となってしまった。

(文:寺井多恵)
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