オートスポーツweb20周年連載企画『20の質問で丸わかり!』その27 塚越広大選手

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2026年03月09日 18:00  AUTOSPORT web

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インタビューに答える塚越広大(Astemo CIVIC TYPE R-GT)
 2025年にオートスポーツwebは、前身のクラッシュネット・ジャパンから名称を変更してから20周年を迎えました。これもひとえに、読者の皆さまのご愛顧のおかげです。そこで皆さまへの感謝の意味も込め、20周年特別記念連載をスタート。題して『オートスポーツweb20周年企画 20の質問で丸わかり』です。かつて、AS+Fやオートスポーツ本誌で連載されていた『100の質問』を20周年記念版でリメイク。スーパーGT GT500ドライバーのプライベートを解き明かしていきます。

 第27回は、2025シーズンに17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTのドライバーを務めた塚越広大選手が登場です。※取材はスーパーGT第4戦富士時点

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●アウトドアもインドアも楽しむ

Q1:趣味は何ですか?塚越:クルマ遊びとラジコン、アニメ鑑賞、キャンプなどです。─ラジコンが気になります。塚越:最初は道上(龍)さんがラジコン好きで、それがきっかけで伊沢(拓也)選手とか山本(尚貴)選手らといっしょに遊び始めたんです。一度熱が落ち着いたりもしたのですが、REAL RACINGのパートナーであるDeloitteの方がラジコン大好きだということで、最近再熱して今に至ります。

 ご縁もあってBLOCKHEAD MOTORSというラジコンショップと一緒に仕事をすることもあり、仲間が増えて楽しくやってます。基本は“野良ラジ”的な感じで公園や海辺を走らせたり、たまにタミヤサーキットに行って走らせたりして楽しんでいます。

Q2:最近気になっている芸能人、有名人は?塚越:個人的に、俳優の唐沢寿明さんや中尾明慶さんとはご縁があります。唐沢さんはNSXオーナーという繋がりで、レース観戦にも来てくれました。中尾さんは、彼がテレビ東京の『SUPER GT+』のリポーターをしていたころに仲良くなり、一緒にカートをしたこともあります。おふたりの活躍はいつも気にしています。

Q3:好きな本や映画、音楽は何ですか?塚越:鑑賞するのはアニメばかりです。とくに『宇宙兄弟』や『新世紀エヴァンゲリオン』、『ONE PIECE』、『NARUTO』、『ハイキュー!!』、『ゆるキャン△』などが好きです。─幅が広い。一番影響を受けたものは?塚越:人生の勉強になったという意味で、お気に入りは『宇宙兄弟』です。宇宙産業に携わる人々の思いや考え方がリアルに描かれているのですが、自分がレースに取り組むための考え方としても参考になると感じています。

Q4:行ってみたい場所はどこですか?塚越:『宇宙兄弟』の影響もあって、月に行ってみたいですね。近年は宇宙旅行の話もニュースになったりしていますが、ちょっと無重力状態を体感して帰ってくるのではなく、しっかりと月に立ってみたいんです。技術の進化も著しいですし、きっと生きているうちに行けるはずだと思っています。

Q5:もし何かひとつ、新しいスキルを身につけられるとしたら、何を学びたいですか?塚越:コピースキルが欲しいですね。優秀なスキルを全部コピーできるから(笑)。


●道の駅巡りで関東制覇

Q6:休日(暇な時間)はどのように過ごすことが多いですか?塚越:家族と旅行に行ったり、学生時代の友達と出かけることも多いです。友達と一緒に運営しているYouTubeチャンネルを持っていて、企画で“道の駅巡り”をしていたんです。その成果として関東の道の駅をすべて制覇しました。─相当な数があるのでは?塚越:自分たちがこれまで企画で行ったのは、186駅ですね。スタンプラリーがあるのですが、3年ほどかかってようやく達成しました。それでも、仲間にこどもが生まれたりして忙しそうなので、あまり出かけられず。その仲間たちとラジコンやキャンプも楽しんでいるので、また遊びたいなと思っています。

Q7:人生で一番大切にしていることは何ですか?塚越:『日々勉強すること』と『つねに動き続けること』です。レースの世界は速くなるために求められる要素が日々変化していて、クルマのメカニズムやエンジニアリングについても勉強しないと戦っていけません。そのためには行動あるのみなので、止まってはいけないとつねに思っています。

Q8:どんな時に幸せを感じますか?塚越:家族もREAL RACINGのみんなも含めて、仲間と一緒にいろいろなことに取り組めることが幸せだなと思います。あと、自分は仕事と趣味の境界をあまり感じていないので、好きなことができている人生としても幸せだと思います。

Q9:尊敬する人は誰ですか?塚越:REAL RACINGの金石勝智監督です。育成選手のころから世話していただき、プライベートな話を相談したこともあります。レースを続けられたことはもちろんありがたいですし、チームを持ってレースを続けることの大変さも勉強になりました。とくに自分がスーパーフォーミュラ(SF)でチーム監督を務めるようになってから、お金の話やチームのまとめ方など運営の複雑さを実感しました。─ちなみに、尊敬するアニメキャラクターは?塚越:キャラクターとしては、宇宙兄弟の主人公である南波六太です。彼も人をまとめたり動かすのがすごく上手なキャラで、いろいろな人間とのつながりのなかで難題を乗り越えていくので、周りの人を引き付ける魅力が尊敬できるなと思っています。

Q10:これまでの人生で、一番の挑戦は何でしたか?塚越:毎日が挑戦なので、これが一番というような記憶はありません。それでも、SFの監督としてレースを戦うというのは、初めての挑戦でもあると感じています。


●小暮卓史とのラフな空気感

Q11:困難な状況に直面した時、どのように対処しますか?塚越:失敗した時とは別のやり方を試しつつ、動き続けます。止まらないことが対処法といいますか、動きながらでも悩み続けて、最終的には自分のなかで解決できるようにしています。

Q12:自分の長所と短所は何だと思いますか?塚越:長所は自分がやりたいと思ったことは何でもとりあえずやってみることです。とにかく実践するチャレンジ精神があると思っています。短所は、もう少しコミュニケーション能力があるといいなと思います。初めてあった人とすぐに仲良くなれるような、会話のレパートリーが多い人が羨ましいですね。頭の回転が速くて会話が盛り上げられる人はすごいなと思います。

Q13:子供の頃はどんな子供でしたか?塚越:今とほとんど変わらないと思います。昔からずっとクルマが大好きで、小学校1年生の頃にレースを始め、全日本選手権にでたのが中学生ぐらい。ずっとレースばかりの生活でした。ラジコンやアニメも当時から好きでしたし、熱中していることが当時からほとんど同じです。

Q14:他の人から、どんな人だと言われることが多いですか?塚越:これ、周囲の人には怖くて聞けないですね。聞ける人だと、小暮(卓史)さんかな。よかったらあとで聞いてみてください。彼は完全に僕の遊びの被害者なので(笑)。─被害者というと?塚越:たまに、アポなしで旅行に誘ったりするんです(笑)。以前は「パスポートだけ持って空港に来てください」とだけ伝えて、ニュルブルクリンクに連れて行きました。あれ、どう思っていたんだろう。

 ここで、小暮卓史選手にも塚越選手について聞いた。

─小暮選手、塚越選手への企画取材に協力いただきたく。まず、塚越選手の率直は印象は?小暮:レーサー仲間の関係を超えて、良い友達ですね。GTで組んでいた頃は家族以上に会っていたくらいですよ。─仲が良さそうで安心。というのも、アポなしで連れまわされた経験があると聞きまして。小暮:あぁ、そんなこともありましたね!─さすがに驚いたのでは?小暮:そうですね、初めはさすがにびっくりしましたけど(笑)。それでも彼の地元の友達も含め、仲間内の空気感が分かってからはだんだん慣れましたね。今では、次もまた同じように呼ばれても余裕で楽しめると思いますよ。この年齢になって逆に構ってもらえなくなると寂しいし、またぜひ(笑)。

Q15:動物に例えられるとしたら、どんな動物だと思いますか?塚越:自分は猫好きなので、猫だと嬉しいです。タイプでいうと、どこまでも好きなだけ散歩しちゃうような気まぐれな猫で。


●弟が勝手に買ったホンダ・ビート

Q16:20回以上通っているお店かレストランを教えてください塚越:馴染みの店があまりないんですよね。レースでも監督の行きつけの店に行っています。─では、好きな食べ物は?塚越:餃子が一番好きですね。でも、店で頼むというよりは自分で作るのが好きなので、答えは自作餃子ということで(笑)。

Q17:20年以上、使っているものはありますか塚越:クルマでいうと、所有歴が一番長いのはホンダ・ビートです。2008年ごろから塚越家にあるはずなので、そろそろ20年になります。─ビートとの思い出は?塚越:実は、僕はもともとS2000に乗っていたのですが、当時はヨーロッパのF3に挑戦したころでした。そのころ、ちょうど弟が免許を取る歳になり、気づけば僕のS2000が売られてビートが購入されていました。当時は詳細な連絡はなく、ビートだけが家にある画像が届いて驚きました(笑)。弟がどうしてもビートに乗りたかったみたいで、勝手にS2000を売られちゃったという思い出があります(笑)。─当時は相当ショックだったのでは?塚越:驚きましたが、事後報告ではしょうがないですよ。結局いまでは僕の方が長く所有していますし、ビートオーナーが集まるイベントにも参加したり、オーナー同士の繋がりも広がっているので、いまではビートを所有していてよかったなと思っています。

Q18:20年前は何をしていましたか塚越:2005年は、フォーミュラドリームで頑張っていたころです(編注:全戦ポール・トゥ・ウインの快挙を果たした)。高校を卒業して東京の日野市にひとり暮らしをしていました。平日はトレーニングをして、週末はレースという生活でしたね。埼玉県・飯能市にあるカートコースのフォーミュランド・ラー飯能にもお世話になり始めたころで、レースがない週末はスクールの講師もしていました。当時はARTAの所属だったので、GTの現場を見学することもあり、ずっとレースに携わっている生活だったと思います。

Q19:20年前の自分に言いたいことは塚越:すべてにおいて『もっと頑張っておけよ』と思います。ヨーロッパでもっと良い結果を残す術があったんじゃないかと思うし、もっと頑張っておけと。

Q20:20年後にしていたいこと塚越:20年後もちゃんとレースが続けられているといいなと思います。今と変わらないレベルで結果を残して、今でもF1で現役のフェルナンド・アロンソやルイス・ハミルトンに負けないようなドライバーになりたいなと思います。


●プロフィール:塚越広大(つかこし・こうだい)

1986年11月20日生まれ、栃木県出身。6歳でカートを始め、12歳で公式戦にデビュー。国内選手権でタイトルを獲得し、2004年にSRS-Fを首席卒業して四輪へ本格ステップアップ、2005年にはフォーミュラ・ドリーム全戦ポール・トゥ・ウィンの快挙を果たした。全日本F3では計3勝・マカオGP2位と頭角を現し、2008年には欧州F3にも挑戦。2009年からは活動の場を日本に戻し、SUPER GTとフォーミュラ・ニッポン(現全日本スーパーフォーミュラ選手権)で長年トップ争いを展開、SUPER GTでは2010年に初優勝、通算100戦出場も達成するなどホンダ陣営を支える存在となった。近年はAstemo REAL RACINGのエースとしてGT500に参戦しつつ、SUPER FORMULA NEXT50開発ドライバーとして技術面でも貢献し、2025年からはThreeBond Racingで監督を務めている。

[オートスポーツweb 2026年03月09日]

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