『田鎖ブラザーズ』岡田将生、染谷将太への熱烈オファー秘話「将太となら兄弟の空気を作れる」

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2026年04月10日 18:00  オリコンニュース

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金曜ドラマ『田鎖ブラザーズ』の場面カット(C)TBS
 TBSでは、4月17日午後10時から、岡田将生主演の金曜ドラマ『田鎖ブラザーズ』がスタートする。本作は、2010年4月27日に殺人罪などの公訴時効が廃止されたわずか2日前に両親殺害事件の時効を迎えた田鎖真(岡田)と田鎖稔(染谷将太)による“田鎖ブラザーズ”が、法ではもう裁けない犯人を自分たちの手で裁くべく警察官となり、事件の真相を追い続ける完全オリジナルのクライムサスペンスだ。

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 映画「ラストマイル」や、ドラマ『Nのために』『アンナチュラル』『MIU404』『最愛』など、クライムサスペンスの名手としてドラマファンから圧倒的な支持を受ける新井順子プロデューサーが手掛ける。TBSドラマ初主演となる岡田が、弟役に染谷を熱望し、10年ぶりの再共演が実現。“一緒にやりたかった”という強い思いの背景から、兄弟の関係性の築き方、役作りのアプローチ、そして時効というテーマと向き合う覚悟まで、岡田と染谷の二人に率直に語ってもらった。

■「どうしても一緒にやりたかった」10年ぶりの再共演に込めた思い

――台本を初めて読んだ時、どんなことを感じましたか?

岡田:最初はタイトルからコメディーを想像していました。実際は重厚な事件を扱う刑事ドラマで、その中に兄弟の物語が丁寧に描かれている、とても見応えのある作品だと感じました。重い十字架を背負った二人の物語ではありますが、日常の中にふっと幸福を感じる瞬間もある。将太となら、僕が感じた兄弟の絆のような空気を作れるのではないかと感じました。

染谷:最初に岡田くんから「企画書、読んだ?」とメールが来たのですが、まだ僕の手元に届いていなくて(笑)。そこで改めて「ぜひ兄弟を一緒にやらないか?」と言ってくれて、とてもうれしかったです。

台本を開いた瞬間、兄弟の関係がいとおしく感じられて、同時に時効という呪縛の中で戦い続ける姿が強く印象に残りました。その間にも事件が起き、二人がそれぞれの立場で向き合っていく。二人の熱意や感情が、とても個性的に濃密に描かれていて、すごく面白いなと感じました。少年時代のパートも含め、過去と現在が行き交う構成に心を揺さぶられましたし、なんというか、本当に“エモい”作品だなと思いました。

――弟役に染谷さんを思い浮かべたのはなぜだったのでしょうか?

岡田:稔役は真っ先に将太の顔が浮かびました。新井プロデューサーとも弟役について話す中で将太の名前を挙げたところ、「染谷さん、いいですね」と言ってくださって、企画書を送ることになったんです。

ただ、彼は本当に忙しい人なので(笑)、埋もれてしまったら嫌だなと。どうしても見逃してほしくなくて、正式なオファーの前に「こんな企画があるから、ぜひ読んでほしい」と連絡してしまいました。

染谷:想像でしょ(笑)。

岡田:それくらい一緒にやりたい気持ちが強かったので、引き受けてくれてうれしかったです。

染谷:僕自身も、いい意味で気を遣わずに一緒にいられる関係ですし、本当に兄弟のような感覚で撮影現場を過ごせています。これまでも共演はありましたが、ここまで近い距離感で芝居をするのは初めてで、とても充実しています。

岡田:昔から知っている関係だからこそできる芝居があると思っていますし、お互い信頼し合っているからこそ、撮影現場でも濃密な会話を重ねながらシーンを作れている。それができるのは将太だからこそ。本当にありがたい存在です。

――主演として現場を引っ張る岡田さんの姿を、染谷さんはどう感じていますか?

染谷:昔から優しくて、その優しさにうそがない。僕にも、スタッフやキャストの皆さんにも分け隔てなく接していて、しっかり見ている。だから安心感のある撮影現場です。まーくんの空気がそのまま撮影現場の空気になっていて、とても素敵だと思っていますし感謝しています。

■止まった時間を抱えて生きる兄弟

――役柄について教えてください。

岡田:僕が演じる田鎖真は、青委警察署強行犯係に勤めています。あまりやる気があるタイプではなく、どちらかというと面倒くさがりで、少し頼りない兄です。むしろ弟のほうがしっかりしているように見える場面もあるくらいです。ただ、根の部分には男気があり、優しさもある。不器用さも含めていとおしい人物だと思っています。

染谷:稔は捜査第一課の検視官です。人と目を合わせることが苦手で、事件現場でも黙々と仕事をしています。兄のことはとても信頼していて、頭の切れる“やり手”だと思っていますし、兄の捜査には協力していく。そして二人で、両親の事件について強い思いを抱え、調べ続けているという役どころです。

――兄弟が警察官になった背景にある“両親の事件”。この設定をどう受け止めましたか?

岡田:未解決事件であることもあり、警察組織の中にいれば何か情報を得られるかもしれない、という思いがありました。二人で話し合って、今の部署に入ったという背景があります。両親を殺害された時の気持ちを抱えたまま仕事をしている、という感覚です。

染谷:物語の縦軸には常に両親の事件があります。ただ、その事件は時効を迎えていて、もし犯行が二日遅ければ時効撤廃の対象になっていたという状況です。時が止まったままの兄弟が、その呪縛を抱えながら、現在進行形の事件という横軸にも向き合っていく。縦と横の軸が同時に進んでいくミステリーになっています。

――これまで数々の警察官役を演じられていますが、本作だからこその注目ポイントは?

岡田:たくさんありますが、兄として一番思うのは“弟”です。将太が演じている稔というキャラクターが本当にかわいい。不器用で、外側は低温なんだけれども、内側はものすごく高温で、強い熱を持っている。その熱が視聴者の皆さんに伝わった時、確実にグッとくるポイントがこのドラマには散りばめられています。兄として見ているだけで救われる瞬間があります。

染谷:とても兄視点ですね(笑)。真は、これまでの警察ドラマではあまり見たことのない刑事だと思います。事件が起きてもなかなか腰が上がらない。でも一方で、どうしても捕まえたい犯人がいる。その不思議な環境にいる人物です。
突破口を開くのも真なので、ずっと見ていられる存在ですし、このドラマでは警察官である前に一人の人間なんだという部分が強く描かれている。それは自分にとっても新しい描き方だと感じています。

■自然体でいることが最大の準備

――兄弟という関係性を演じる上で、意識していることは?

岡田:この作品はやはり兄弟の関係性が物語の核になると感じたので、特に意識しています。撮影がない日でも将太と話をしたりしながら、自然と距離を深めていくことを意識しています。

染谷:僕もこの作品の軸は兄弟の関係性だと思っているので、何よりも大事にしています。無理に何かを足すのではなくて、自然なままの空気でいられることがいちばん重要なのかなと。ある意味、それが自分にとっての一番の役作りかもしれないです。

岡田:キャラクターのビジュアル面についても、製作陣の皆さんと話し合って決めていきました。新井プロデューサーからは「二人で癖っ毛(くるくる)にしましょう」というリクエストをいただいたんです。幼少期の回想シーンに出てくる子どもたちも髪がくるくるしているのですが、そういう血のつながりを感じさせる共通点も大切にしています。

また衣装についても実は第1話からほとんど変わらなくて。この兄弟は事件のことしか頭にない人間なので、服に関心がない。いわばスティーブ・ジョブズのように、同じスタイルを貫いている人物像を形にしていきました。そういう細かい部分からも、彼らの生き方がにじみ出ればいいなと思っています。

――ご自身と役柄、似ているところはありますか?

岡田:基本、面倒くさがりなんですよ。朝も起きたくないし、本当はずっとだらっとしていたい(笑)。そこは真とちょっと共通しているかなと思います。真も事件に対して前のめりではなくて、まず「事故だ」と断定したがるタイプなので。事件になると動かなきゃいけない。それがただただ面倒くさいんですよね。でも弟が「これは事件だ!」って言うんですよ。

染谷:よく言っていますよね(笑)。

岡田:そう(笑)。そうすると兄弟げんかが生まれるわけです。「なんでお前は事故だと言ってくれないんだ?」「なんでそんなに働かなきゃいけないんだ!」って。

染谷:でも、“やる時はやる”というのは、一緒じゃないですか?

岡田:そうですね。このドラマの面白いところは、兄弟ならではの視点で事件に向き合うところで。毎話、二人ともスイッチが入る瞬間があります。被害者や被疑者に対してもそうですし、この二人だからこそ見える事件性があるのかもしれません。

――染谷さんは?

染谷:稔は人見知りなんですけど、そこは似ているのかなと思います。

岡田:30代になってから、すごく人の目を見て話すようになった。だから「あ、変わったな」と思いました。僕の方が大人になってから人見知りになっているかもしれない。

染谷:逆に?(笑) でも確かに、若い頃は人に対する警戒心みたいなものが強かったので、そこは稔とちょっと似ているなと思います。あと、稔なりの戦い方というか、向かっていくスタイルにはすごくシンパシーを感じています。

■強行犯と捜査一課、それぞれの色

――強行犯係の撮影現場はどんな雰囲気ですか?

岡田:強行犯係は、撮影が始まってからかなり時間がたっていることもあって、合間も自然に皆さんと会話をしています。その中心にいるのが、(宮藤詩織役の)中条(あやみ)さんです。中条さんが自然と会話の軸になっていて、(石坂直樹役の)宮近(海斗)くんをはじめ、周りの方々も入りやすい空気を作ってくれる。本当にすごい能力だなと感じています。

真と詩織のシーンは重たい場面も多く、精神的にきつくなることもありますが、中条さんが現場にいてくれると一気に空気を和らげてくれる。その人間力には毎回驚かされています。

そしてもう一人、大きな存在が(小池俊太役の)岸谷(五朗)さんです。岸谷さんは常に撮影現場にいらっしゃっていて、カメラの位置やスタッフさんの動きにも目を配っているので、「お疲れにならないのかな」と思うほどです。岸谷さんの安心感の中で僕たちも芝居ができています。

しかも僕たちを下の名前で呼んでくださって。「まーくん」と呼んでくださっていることが本当にうれしくて(笑)。先輩が距離を縮めてくださることで、やりやすい環境を作ってくださっている。とても素敵な先輩です。

染谷:僕は「将ちゃん」と呼ばれています(笑)。

――捜査第一課はいかがですか?

染谷:僕は主に検視官室でのシーンが多く、場面的にも一人でいることが多いです。内田慈さんが演じる桐谷千佳さんと一緒に仕事をしているのですが、桐谷さんはムードメーカーで、稔が一人でいるとセリフも「……」になってしまうので(笑)、引っ張り出してくれています。とはいえ、稔は強行犯のメンバーといる時間も多いので、どちらの世界観も経験できて楽しいです。

そして、毎話登場するゲストの方々も魅力的です。被害者と加害者、それぞれに説得力があり、ワンシーンだけでも一つのドラマになっている。自分はそこまで直接対峙することは多くありませんが、撮影現場で拝見していると、毎回見応えがあるなと感じます。

■兄弟が見る未来とは

――新井プロデューサーの作品に参加して感じていることは?

岡田:今回で二度目になりますが、新井さんはその時代に起きていることをテーマに作品を作られている印象があります。そして今、新井さんが見たい人物像が、この兄弟なのではないかと感じています。この時代でどう生き、どう世界を見ているのか。そこを丁寧に描こうとしている感じがしました。

染谷:もともと新井さんの作品が好きでした。感情が熟していく過程を連続ドラマで丁寧に描かれていて、最後に着地する瞬間がとても胸に響く。今回の作品もまさにそうで、新井さんが最初から最後までそれを貫いてくださっている。だから撮影現場でも安心して楽しく取り組めています。

――“時効”というテーマを描くうえで、大切にしていることは?

岡田:企画段階から「復讐を正義として描くことだけは絶対にしない」と話し合ってきました。この物語を、単なる復讐というくくりで見てほしくないんです。時間が止まってしまった二人が動き出すまでの過程を見守ってほしいですし、その先に希望を感じてほしいです。

染谷:時効というルールによって時間が止まってしまった兄弟ですが、もしそのルールがなかったとしても、二人の時間が動いたかどうかは別だと思うんです。人が前に進めなくなったとき、どう選択し、どう前を向くのか。何が正しいか悪いかではなく、見てくださる方の感情を動かす「トリガー」になるような作品になればと思っています。

――最後に視聴者の方へメッセージをお願いします。

染谷:この物語は、過去の事件で時間が止まってしまった兄弟が、どう自分たちの時間を動かしていくのかというドラマです。そして、現在起きている事件を通して、人の感情や業のようなものも描かれています。

その感情がつながった瞬間に、本当にグッとくると思います。毎週、きっと皆さんの胸に刺さるドラマになっていると思いますので、ぜひご覧ください。

岡田:兄弟の関係性もそうですし、この作品全体に流れている空気感がエモくて。そこにある痛みが、ちゃんと伝わる作品だと思っています。

誰もが抱えている痛みの中で、時間が止まってしまった兄弟は、事件の真相の先に何を見るのか。僕たちは希望を目指してこのドラマを撮っていますので、ぜひその行く末を見守っていただけたらうれしいです。

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