國井勇輝がホンダHRCに呼ばれたワケ。開発続くファクトリーマシンでのSBK代役参戦は「速く走ることができればチャンスになる」/第4戦ハンガリー

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2026年05月01日 18:50  AUTOSPORT web

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國井勇輝(SDG Team HARC-PRO.Honda)/2026全日本ロード第2戦SUGO JSB1000
 5月1日〜3日に開催されるスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)第4戦ハンガリーに、國井勇輝は負傷中のジェイク・ディクソン(ホンダHRCチーム)の代役として参戦する。そんな國井がWorldSBK挑戦の経緯や、参戦決定直後の胸中を明かした。

 2025年にディクソンと同じMoto2を戦った國井は、2026年はSDG Team HARC-PRO.HondaからMFJ全日本ロードレース選手権のJSB1000クラスに参戦を開始すると、開幕戦のもてぎ2&4レースで3位に入り、早々に表彰台を獲得。そして、第2戦SUGOの開催2日前に、WorldSBKへの國井の代役参戦がホンダHRCチームから発表された。

 そんな彼に、4月25日に行われた第2戦SUGOの現場でこの決定にいたった経緯を聞くと「今週の月曜日(4月20日)に電話があって『代役参戦してくれないか』ということでした。チャンスですし、ファクトリーチームで走る経験をしたことがなく、そういった意味でも出たかったので『出られるなら出たいです』と」回答したことを明かした。その知らせを受けたときにはもちろん心配事もあったようだが、それでも國井は前向きな姿勢を見せている。

「WorldSBKはレベルがとても高いですし、これは去年Moto2を経験しているからこそわかるレベルの高さです」

「また、全日本ロードと一緒のCBR1000RR-Rでもバイクのスペックは全く違うし、タイヤも違います。そういった意味でも心配がすごくあって、『大丈夫かな?』というのはあったのですが、やるからには自分の今の全力を出して、逆にそこで速く走ることができればチャンスになるので、そういった意味ではポジティブに考えています」

 今季のWorldSBKで、ホンダはマニュファクチャラーズランキング6位と苦しい現状。レギュラーライダーのソムキャット・チャントラは第3戦オランダでの自身のクラッシュについて「正直予想外」とコメントしており、ディクソンの代役を務めたテストライダーのジョナサン・レイもフラストレーションを口にすることがあった。

 この現状を國井はもちろん受け止めており「チャントラも変な転び方をしてましたし、ジョニー(レイ)とか経験あるライダーが不満を言ってるのを見ると、やっぱりバイクの面では他のメーカーと比べるといまは差があるのかな、という意味では不安はあります」と語るが、それでも今回乗るマシンへ期待もあるようだ。

「ファクトリーチームなので、そのなかでもいろいろなアップデートをしてるとは思います。そういった意味ではすごく乗ってみたいです。もちろん全日本ロードと使ってるパッケージは全く違って、エンジンも全然速いですし、パワーもあるし、電子制御も違いますし、使ってる部品ひとつひとつも絶対違うと思うので、そういう違いも経験できればいいのかなとは思います」

 またWorldSBK第4戦ハンガリーの舞台は、今年で2回目の開催を迎えるバラトンパーク・サーキットだ。MotoGPも2025年に初めて開催され、Moto2に参戦していた國井は走行経験がある。

「ハンガリーのサーキットは去年が(MotoGP)初開催で、ちょうどMoto2で走っていました。WorldSBKも多分去年が最初で、みんなも他のサーキットと比べたら経験はそこまでないと思うので、ある意味チャンスではあるのかなとは思いますね」

「WorldSBK初参戦とあって、ある意味自分の違う道での世界選手権ということで、自分はすごく嬉しく思っていますし、自分自身どこまで世界のライダーたちに通用できるのかというのも自分のためにもなると思います」

「たぶん多くの方はすごく期待してるとは思うのですが、自分は結構現実的で、そんな上手くいくはずがないなと自分自身は分かっています。でも期待してもらったからには、ポイント圏内を目指して頑張っていきたいなと思っています」

 そして、5月12日〜13日には三重県・鈴鹿サーキットで『2026 FIM 世界耐久選手権”コカ・コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第47回大会』に向けた鈴鹿サーキット主催の公式テスト“Suzuka Test Session”が行われる。國井は先んじて行われたプライベートテストに、HRCのファクトリーチームのライダーとして参加していた。

 テスト参加の経緯について、國井は「もともと今年の契約で8耐テストなどに参加する」ことになっていて「あのテストはマストといった感じですね」と契約の時点ですでに走行機会がほぼ約束されていたことを明かした。

 また、人選については、マシンへのフィードバックの部分のほかにも「今後に向けてという意味がたぶん強い」「来年、再来年、今後将来のHRCの育成」といった目的があると國井は見ているようだ。

 昨年はMoto2に参戦して世界を飛び回り、帰国してもなお、國井とホンダには確かなパートナーシップが根付いている。それがWorldSBK代役参戦への打診や、ファクトリーチームから鈴鹿8耐のテストに招聘されたことにつながっているのだろう。多くのチャンスをつかんだ國井が、今後の道をさらに切り開いていく姿に期待したい。

[オートスポーツweb 2026年05月01日]

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