予選第1ステージでノックアウトとなった83号車フェラーリ499P 2026ル・マン24時間 6月10日(水)、フランス/ル・マンのサルト・サーキットでWEC世界耐久選手権第3戦ル・マン24時間レースの『予選』セッションが行われ、ハイパーカー、LMP2、LMGT3の各クラスにおいて、公式予選セカンドステージである『ハイパーポール1(H1)』へと進出する上位15台が決定した。
2026年のル・マン24時間レースの決勝レーススターティンググリッドを決する公式予選は、『予選』『H1』『ハイパーポール2(H2)』の3ステージ制ノックダウン方式で争われる。H1への進出車両は各クラス上位15台、そして最終ステージH2に向けては10台へと絞り込まれる。予選は10日水曜に開催され、ポールポジションを決めるハイパーポールの2セッションは11日木曜日に行われる日程だ。
予選はLMP2とLMGT3の混走セッションが30分間。その後、ハイパーカーのみのセッションが30分間行われる方式だ。LMP2クラスは下位4台、LMGT3クラスは下位10台がこのセッションで公式予選を終えることになる。
現地時間18時45分に、まずはLMP2/LMGT3の予選セッションがスタート。規則により、LMGT3クラスではブロンズドライバーが、LMP2クラスではFIAドライバーカテゴライゼーションがもっとも低いドライバー(ブロンズまたはシルバー)が出走する。したがって、LMGT3クラスにエントリーするケッセル・レーシングの57号車フェラーリ296 GT3エボでは、木村武史がステアリングを握っている。
気温19度、路面温度は31度という薄曇りのコンディションのなか、計測2周目のアタックで30号車オレカ07・ギブソン(デュケーヌ・チーム)のドリアーヌ・パンが、FP1に続き最速タイムをマークし、LMP2クラスの暫定トップに立つ。しかしこれを、CLXモータースポーツの37号車イアン・アギレラが上回った。
しかしパンもアタックラップを続けると、3分34秒662にまでタイムを縮めて暫定首位を奪い返し、これが予選のトップタイムとなった。2番手はCLXの37号車、3番手にはインターユーロポル・コンペティションの343号車が入っている。
シルバードライバーであるヨナス・リードがアタックした太田格之進組の9号車オレカ(プロトン・コンペティション)は、LMP2クラス10番手に入ってH1進出を決めた。
LMP2クラスの脱落車両は、プロトンの44号車、アルガルベ・プロ・レーシングの25号車、RDリミテッドの48号車、DKRエンジニアリング3号車の4台となった。
LMGT3クラスでは、前半のアタックを終えた時点でトップに立っていた34号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R(レーシング・チーム・ターキー・バイ・TF)のピーター・デンプシーがセッション終了時点でも最速に。2番手は77号車フォード・マスタングGT3(プロトン・コンペティション)、3番手には23号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3(ハート・オブ・レーシング・チーム)が続き、15番手の92号車ポルシェ911 GT3 R(ザ・ベンド・マンタイ)までがH1進出を決めた。
57号車フェラーリの木村は3分59秒台を連続して記録するも、セッション中盤の時点でH1進出ラインより下という状況。ピットイン後の後半には3分58秒492、3分58秒109と着実に自己ベストを縮めたが、クラス21番手で予選セッションを終えている。
■好調LMDh勢がトップ6を独占。トヨタ2台がH1進出決める
続いて19時30分から行われたハイパーカークラスの予選は、18台中3台が脱落するというステージに。トヨタ・レーシングの2台は、7号車TR010ハイブリッドでマイク・コンウェイが、8号車ではセバスチャン・ブエミがこのセッションを担当した。
公式計時データ上の表示を見る限り、装着タイヤコンパウンドはミディアム、ソフトに二分されているようだ。
計測1周目のアタックでは、007号車アストンマーティン・ヴァルキリー(アストンマーティンTHOR)のトム・ギャンブルが3分24秒163で暫定首位に立つ。次の周には僚友009号車のアレックス・リベラスも2番手につけ、12号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・ハーツ・チーム・JOTA)のルイ・デレトラズ、そしてBMW MチームWRTのBMW Mハイブリッド V8らが続く上位勢となる。
各車が一度タイヤ交換を行ってアタック後半戦に入ると、残り7分を切って上位陣が次々と自己ベストを更新。35号車アルピーヌA424(アルピーヌ・エンデュランス・チーム)のフェルディナンド・ハプスルブルク、20号車BMWのレネ・ラスト、101号車キャデラック(キャデラックWTR)のジョーダン・テイラーが次々と全体ベストを更新。
このまま101号車キャデラックがセッション最速を奪うかと思いきや、残り1分を切ったところで12号車キャデラックのデレトラズが3分23秒148を記録しテイラーを上回る。
しかしタイム更新合戦はまだ終わらず、最後は35号車アルピーヌのハプスブルクがデレトラズをわずか0.013秒上回ってセッショントップを奪うという劇的な展開となった。2番手は12号車キャデラック、以下101号車キャデラック、20号車BMW、38号車キャデラック、15号車BMWと続き、トップ6をLMDh車両が占める結果となっている。
7番手は009号車アストンマーティン。トヨタの2台は8号車が8番手、7号車が12番手で予選を終え、H1進出を決めている。
セッション折り返しを過ぎたところで、ノックアウトゾーンには19号車ジェネシスGMR-001(ジェネシス・マグマ・レーシング)のダニエル・ジュンカデラ、83号車フェラーリ499P(AFコルセ)のフィル・ハンソン、94号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)のマルテ・ヤコブセンの3台が位置していた。
残り6分を切り、19号車ジェネシスのジュンカデラは暫定4番手へと大幅にジャンプアップしH1進出を確固たるものにした一方、83号車フェラーリのハンソンは森のエス出口でコースオフするなど苦しい走りとなる。結局、93号車、94号車の2台のプジョーと、昨年のル・マンを制した83号車フェラーリがこのセッションでノックアウトされることとなった。
これで、H1に駒を進める各クラスの上位15台が決定。現地ではこのあと22時から2時間にわたってフリープラクティス(FP)2が行われ、初日の走行プログラムが終了する。
[オートスポーツweb 2026年06月11日]