いよいよ2026年鈴鹿8耐の決勝日を迎えた鈴鹿サーキットは、朝から分厚い雲が上空を覆い、時折小雨を降らせていた。しかし、スタート進行と決勝前には気温は25度と湿気で蒸し暑いものの雨は止み、路面も乾き始めていた。そして1周のウォームアップラップを終えて、久しぶりに鈴鹿8耐で実況を担当するピエール北川さんの「Are you Ready?」という声かけとともに、盛り上がりを見せた。
10秒前のカウントダウンが経っていくにつれ会場は緊張感に包まれ、静まり返ると、ブラックアウトとともにル・マン式スタートで幕が開けた。好調な蹴り出しを見せたのは、EWCフル参戦組のグレッグ・ブラッグ(Yoshimura SERT Motul)でホールショットを奪う。背後には高橋巧(Honda HRC)がつけていたが、それを上回る好反応を見せたのは、浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)だった。早々にブラッグと高橋を捉えて首位に浮上し、マージンを築き上げていく。
しかしながら高橋も2番手に上がると、勢いそのままに11周目にS字でトップを奪い去る。ヨシムラSERT Motulはペースが伸び悩んでいる様子で、ずるずると後退を許してしまう。Astemo Pro Honda SI Racing、YAMAHA FACTORY RACING TEAM、YART Yamaha Official EWC Teamの3番手争いがヒートアップ。しかし、スタートでエンジンがかからず、遅れをとったBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMが挽回を図り、開始から30分ほどで一気に2代台抜きを見せて3番手に姿を現した。
序盤は難しい路面状況のなか転倒が相次ぎ、上位勢ではElf Marc VDS Racing Team/KM99、さらに130Rからシケインに向けて白煙を上げていたTati Team AVA6 Racing、その影響を受けたかAstemo Pro Honda SI Racingらが転倒を喫してしまう。オイルが散布したことによる路面清掃のため、開始から35分に初のSC(セーフティカー)が導入され、先導のまま30分ほどが経過していく。SCリードの合間にElfマークVDSやAstemo Pro Honda SI Racingは無事に復帰ができたが、コース上では雨粒が増え始め、路面は再びウエットへと変化していく。
一度目のピット作業を終える頃、13時05分に再びSC導入となると、コース上では水飛沫を上げるほどにまで雨量が増加し、約40分間のSCランを終えると、レースは再開。Honda HRCを先頭に、迅速なピット作業で順位を上げることに成功したYAMAHAファクトリーが2番手、以下BMWモトラッド、YARTヤマハ、オートレース宇部が続く状況だ。また、SSTクラスは2度目のSCのタイミングでポールスタートのTeam Étoileがコースに復帰できず、大きくポジションダウン。Dafy-Kaedear-RAC41-Hondaがトップ、NCXX RACING with RIDERS CLUB、Wójcik Racing Team #77 SSTというトップ3へと変わっている。