ポールポジションを獲得したウィル・スティーブンス/ノーマン・ナト組(キャデラック・ハーツ・チーム・JOTA/12号車キャデラックVシリーズ.R) 2026年WEC第4戦サンパウロ ブラジルのインテルラゴス・サーキットで開催されている2026年WEC世界耐久選手権第4戦は、7月11日に予選とハイパーポールが行われ、キャデラック・ハーツ・チーム・JOTAの12号車キャデラックVシリーズ.R(ウィル・スティーブンス/ノーマン・ナト組)が、2年連続で『ロレックス・サンパウロ6時間レース』のポールポジションを獲得した。
■初めて走るサーキットでWEC初ポール
10日にブラジルが誇るグランプリコースで開幕したWECサンパウロは、計3回のプラクティスを経て決勝のスターティンググリッドを決定する予選シュートアウト・セッションを迎えた。現地14時30分のLMGT3予選開始時のトラックコンディションは晴れ/ドライ。気温は27℃、路面温度は36℃まで上昇している。
定刻に始まったLMGT3予選では全18台のうちハイパーポールに進む10台が絞り込まれる。各車をドライブするのは、このクラスのラインアップに1名以上の起用が義務付けられているブロンズドライバーだ。
セッション開始から6分後、まずはピーター・デンプシー駆る34号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R(レーシング・チーム・ターキー・バイ・TF)が1分34秒296をマークし、これがターゲットタイムとなる。アンソニー・マッキントッシュの69号車BMW M4 GT3エボ(チームWRT)が2番手、姉妹車32号車BMWが3番手に続き、54号車フェラーリ296 GT3エボ(ビスタAFコルセ)が4番手に。
その後マーティン・ベリーが乗り込んだ61号車メルセデスAMG GT3エボ(アイアン・リンクス)が3番手、ペトル・ウンブラレスクの87号車レクサスRC F GT3(アコーディスASPチーム)が2番手に食い込んでくる。
アタック2周目に入ると69号車BMWが1分34秒190で2番手に浮上。フォード・マスタングGT3エボ(プロトン・コンペティション)77号車のエリック・パウエルが3番手に。またグレイ・ニューウェル駆る23号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ(ハート・オブ・レーシング・チーム)が4番手に順位を上げた。
一方、トップにつける34号車も1分33秒808へとタイムアップし、ライバルから一歩抜けた速さを見せ“第一予選”トップ通過を果たしている。
ハイパーポール進出を決めたのは上記の4台と87号車レクサス、92号車ポルシェ911 GT3 R(ザ・ベンド・マンタイ)、88号車フォード、61号車メルセデスAMG GT3エボ(アイアン・リンクス)、32号車BMW、79号車メルセデスの計10台だ。
10分間のインターバルを挟んで行われたLMGT3クラスのハイパーポールでは、シルバードライバーによる熾烈なアタック合戦が繰り広げられた。
先制パンチはコービー・パウエル駆る23号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ(ハート・オブ・レーシング・チーム)の1分33秒760だった。これに対しクレメンス・シュミットの87号車レクサスが続くが、0.140秒及ばず。まもなく23号車は1分33秒350へとタイムアップを果たす。87号車も自己ベストを更新するも0.414届かない。
セッション中盤に入るとベン・タックの77号車フォードが3番手に食い込み、同じく1分33秒台に入れてきた61号車メルセデスのルイ・アンドラーデがこれを逆転して3番手に。その後77号車も1分33秒台に入れ3番手を奪い返した。
終盤、リン・ホデニウス駆る79号車メルセデスが1分33秒549というタイムで2番手に。また69号車BMWがフォードを上回り4番手つける。しかし、最後まで23号車のタイムは破られず、アストンマーティンが2年連続でLMGT3クラスのポールポジションを獲得している。
2番手は79号車メルセデス、3番手は87号車レクサス、69号車BMWが4番手だ。3列目には77号車フォードと61号車メルセデスが並ぶこととなった。
■チェッカーラップで逆転。前年の再現なるか
続いて15時10分からハイパーカークラスの予選がスタート。LMGT3と同じく上位10台にハイパーポール進出の権利が与えられる。
各車入念にタイヤを温めたあと5周目や6周目からタイムアタックが開始され、ドリス・ファントール駆る15号車BMW MハイブリッドV8(BMW MチームWRT)の1分23秒766を皮切りに目まぐるしく順位が入れ替わることに。
15号車が1分23秒695へとタイムを更新した直後、シャルル・ミレッシの35号車とビクトール・マルタンス駆る36号車のアルピーヌA424勢(アルピーヌ・エンデュランス・チーム)がワン・ツーを築く。スティーブンスが乗り込んだ12号車キャデラックが2番手につけたあと、19号車ジェネシスGMR-001ハイパーカー(ジェネシス・マグマ・レーシング)のマシュー・ジャミネが、1分23秒491を記録しBMWからトップの座を奪った。
50号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ)のアントニオ・フォコは2番手でトップに0.033秒及ばず。さらにマルテ・ヤコブセンが乗り込んだ94号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)が4番手に食い込んだ。
終盤、ジャック・エイトケンが38号車キャデラックで1分23秒482の最速タイムを刻み、19号車ジェネシスから首位の座を奪う。
ハイパーポール進出圏内を巡る争いでは、93号車プジョーがチェッカーラップで13番手に順位を上げるも、ターン1でのコースオフがあり14番手に沈んだ平川亮の8号車トヨタTR010ハイブリッド(トヨタ・レーシング)と、16番手に終わった小林可夢偉の7号車トヨタの2台とともに“第一予選”での敗退が決まった。
ハイパーポールには、キャデラック、アルピーヌ、フェラーリが各2台、007号車アストンマーティン、15号車BMW、19号車ジェネシス、94号車プジョーの計10台が進出している。
その“最終予選”たるハイパーポールでは、ハリー・ティクネル駆る007号車アストンマーティンが1分23秒578で暫定トップに立った。これに対し19号車ジェネシスのジャミネが0.011秒差に迫るも2番手。ミレッシ駆る35号車アルピーヌと、ファントールの15号車BMWも1分23秒台のタイムで3番手、4番手で続く。
終盤、38号車キャデラックのエイトケンがトップに浮上。タイムは1分23秒089だ。直後に36号車アルピーヌのマルタンスが1分23秒108で2番手に。さらに僚友ミレッシが0.168秒差で3番手に続くが、そこにファントールの15号車BMWが割って入る。
残り1分を切ってスティーブンスの12号車キャデラックも36号車アルピーヌのタイムを上回り4番手に浮上する。しかしミレッシもタイムを更新し4番手を取り戻した。
これで38号車のポールが決まったかと思われたが、チェッカーラップでスティーブンスがタイムアップ。1分23秒041を記録し、12号車が姉妹車を0.048秒上回って逆転でのポールポジションを獲得した。この結果、サンパウロでは2年連続で12号車と38号車のキャデラック2台がフロントロウを独占することとなった。この2台は昨年、決勝でもワン・ツー・フィニッシュを達成している。
予選3番手は36号車アルピーヌ、4番手に15号車BMWが続き、3列目を35号車アルピーヌと19号車ジェネシスが分け合うかたちに。7番手以下は50号車フェラーリ、94号車プジョー、007号車アストンマーティンで、最後の10番グリッドには83号車フェラーリが着く。
6時間で争われるWEC第4戦サンパウロの決勝は、12日・日曜11時30分(日本時間23時30分)にスタートが切られる予定だ。
[オートスポーツweb 2026年07月12日]