ジェネシスとトヨタがグリッド降格/コースデビューでレコード更新/「雨には慣れている」etc.【サンパウロ予選日Topics】

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2026年07月12日 12:20  AUTOSPORT web

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オートグラフセッションの様子 2026WEC第4戦サンパウロ
 7月11日(土)、ブラジル・サンパウロののアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ(インテルラゴス・サーキット)で2026年WEC世界耐久選手権第4戦『ロレックス・サンパウロ6時間レース』のFP3、そして公式予選が行われた。ここでは土曜日のパドックから、各種トピックスをお届けする。


■スティーブンスがキャデラック5回目のポール獲得

 インテルラゴスの短いコースレイアウトは、WECの予選において接戦を生みやすい傾向にあるが、土曜日に行われたハイパーカー・クラスのハイパーポールでは、出走した10台がわずか0.6秒差にひしめくという、極めて僅差の争いとなった。

 予選でワン・ツーを達成したのはキャデラック・ハーツ・チーム・JOTAだった。ウィル・スティーブンスが同ブランドにとって5回目となるWECポールポジションを獲得したことで、キャデラックはハイパーカー時代においてこのマイルストーンに到達した3番目のメーカーとなった。

 ただし、キャデラックでポールポジションを獲得したのは、アレックス・リン以外では今回が初めてのことだ。スティーブンスが記録した1分23秒041というタイムは、彼にとって2016年の富士でGドライブ・レーシングの一員としてLMP2クラスの最速タイムを記録して以来のシリーズ・ポールとなった。ただし今回のラップタイムは、昨年のサンパウロ戦でリンが記録したタイムよりも0.5秒近く遅いものだった。

 ハイパーポールでキャデラックに最も肉薄したのはアルピーヌだった。36号車アルピーヌA424を駆るビクトール・マルタンスは、スティーブンスにわずか0.067秒差まで迫ったのだ。

 好結果を残したものの、マルタンスは「少し悔しい。レーシングドライバーとしては、0.1秒未満の差なんてコース上の至る所で見つけられるものだからね」と語った。


■ペナルティのトヨタ7号車は最後尾スタートに

 ジェネシス・マグマ・レーシングは、サンパウロでの好調な週末の流れを維持し、予選で同チームの最高位タイとなる6番グリッドを確保したかに見えた。しかし、19号車ジェネシスGMR-001を駆るマシュー・ジャミネは、予選の第1セグメントにおいて、チームWRTの20号車BMW Mハイブリッド V8(シェルドン・ファン・デル・リンデ)の走行を妨害したとして、後に1グリッド降格のペナルティを科された。

 セッション終了後、同じく走行妨害によるペナルティを受けたのが、小林可夢偉がドライブする7号車トヨタTR010ハイブリッドだった。彼はジャミネの走行を妨げたとして3グリッド降格処分を受けたが、7号車はハイパーカー全17台中16番手というタイムだったため、実質的には1グリッド降格となり、ハイパーカークラス最後尾からのスタートとなる。

 ハイパーポールに1台も進出させることができなかった唯一のメーカーとなってしまったトヨタは、すでに厳しい週末を過ごしている。 8号車を駆り14番手からスタートする平川亮は、このサーキットがトヨタにとって常に難しいコースだったと語った。

「予選ではパフォーマンスを引き出すの苦労しましたが、レースペースは大丈夫だと思います」と平川はコメントしている。


■目標を達成したプジョー

 インテルラゴスはフェラーリにとっても鬼門と言えるコースだったが、アントニオ・フォコは3台の499Pの中で最上位となる7番手(ジャミネのペナルティによりグリッド順位は6番手に繰り上がった)につけたことに満足していた。

「今日の僕らのパッケージでは、これ以上の結果は望めなかったと思う。このコースは僕らにとって常に難しい場所だと分かっているから、チームとしてこの結果を喜ぶべきだろう。それでも、昨年と比べて大きな前進ができたと思う」

 自身のパフォーマンスに満足していたもうひとりのドライバーが、マルテ・ヤコブセンだ。彼は、先月のル・マン24時間レースでの惨敗から立ち直るべく掲げた「少なくとも1台をハイパーポールに進出させる」というプジョーの目標を達成した。ヤコブセンは8番手スタートとなるが、完璧なラップを刻めていれば、あと数ポジションは順位を上げられたと考えている。

 ブラジルでのイベント期間中、日曜日のレースが雨や雷雨になる可能性が取り沙汰されてきた。しかし、一部の気象予報では、結局はドライコンディションが維持される可能性も示唆されている。

 ヤコブセンは雨を望んでいるドライバーのひとりだ。彼は「昨年のオースティン(の雨のレース)では、チームでの初表彰台という良い思い出がある。僕はスカンジナビア出身で、ポール(・ディ・レスタ)はスコットランド出身だから、雨には慣れている国籍の人間だ!」と語った。


■予想もしていなかったポールポジション

 コービー・パウエルは、ハート・オブ・レーシングチームのアストンマーティン・バンテージAMR GT3を駆り、WEC参戦わずか2戦目にしてLMGT3クラスのポールポジションを獲得した。

 これはアストンマーティンにとって同シリーズ通算72回目のポールポジションであり、LMGT3時代においては6回目の記録となる。またパウエルは、インテルラゴスにおけるLMGT3クラス史上最速ラップを記録するという栄誉も手にした。彼の出した1分33秒350というタイムは、エドゥアルド・バリチェロが保持していた従来のベストタイム(1分33秒849)を塗り替えるものだったのだ。ちなみにパウエルは今週末、そのバリチェロの代役として参戦している。

 このベルギー人ドライバーは、インテルラゴス初訪問でポールポジションを獲得するとは「まったく予想していなかった」と認め、次のように付け加えた。

「チームは素晴らしい仕事をして、本当に速いマシンを用意してくれた。週末を通じてデータや映像などで多大なサポートをしてくれたことが、最終的に決定的な要因になったと思う」


■「勝負にならないと思っていた」サクセスウエイト

 LMGT3の選手権首位を走る33号車TFスポーツのシボレー・コルベットZ06 GT3.Rはハイパーポール進出を逃したが、ベン・キーティングは、最大となる36kgのサクセスウエイトを搭載した状態で12番手を獲得できたことに「感激」していた。

「まったく勝負にならないだろうと思っていた」とキーティング。

「(決勝で)他車より良い状態でタイヤを使えるように、タイヤを温存することさえチームと相談していたくらいだ。あのラップタイムは、今朝行った予選シミュレーションよりも1秒速いもので、予想をはるかに上回る結果だった」

 インテルラゴス初登場となったガレージ59の2台のマクラーレン720S GT3エボは、いずれもハイパーポール進出を逃した。コースの特性を把握することが極めて重要となる中、10号車チームは金曜日のフリー走行でドライブシャフトのトラブルに見舞われ、大幅なパワーロスを強いられたとアンタレス・アウは明かしている。

 なお、シリーズ運営側は同チームに対し、不具合のあった部品を交換する特例措置を認めている。

[オートスポーツweb 2026年07月12日]

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