2番グリッドから決勝をスタートする38号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・ハーツ・チーム・JOTA) 2026年WEC第4戦サンパウロ ジャック・エイトケンは、WEC世界耐久選手権のトップクラスにおける接戦ぶりを考慮すると、キャデラック・ハーツ・チーム・JOTAの両マシンがフロントロウを独占するどころか、ハイパーポールに進出できるかさえ確信を持てずにいたという。
7月11日にインテルラゴス・サーキットで実施された第4戦サンパウロ6時間レースの予選“第1セグメント”では、ハイパーカー17台すべてが0.739秒以内にひしめき合っていたが、2台のキャデラックVシリーズ.Rは1番手と6番手で同セッションを通過。その後、両車はハイパーポール・セッションでライバルをリードし、38号車に乗り込んだエイトケンが1分23秒089を記録してポールポジション獲得に向かっているかに見えたが、最終盤に姉妹車12号車を駆るウィル・スティーブンスが1分23秒041へとタイムを更新し、ポールポジションを獲得した。
キャデラック勢を含めた上位4台の差は0.1秒未満であったが、この結果はキャデラックにとってインテルラゴスでの2年連続ポール、ならびに予選ワン・ツーを飾るものとなった。昨年はアレックス・リンが予選を制し、チームは決勝でもワン・ツー・フィニッシュを達成した。
予選に向けて自信があったかと問われたエイトケンは、Sportscar365に対し次のように答えた。
「いいえ、まったく。非常に接戦になるだろうと思っていた」
「最初の予選セッションに入る際、ハイパーポールに進出することさえ挑戦になるのではないかと考えていた。というのも、いくつかの新しいメーカーが非常に速いペースを見せていたからだ。そこに他のマシンも争いに加わっているのを目にしていたので、速さを発揮できるメーカーが他にもたくさんいることは分かっていた」
「各メーカーから2台ずつ参戦しているため、ハイパーポールの枠(=10台)はあっという間に埋まってしまう。それでも、僕たちはうまく計画を実行し、無事に最初の予選を通過することができた」
「昨年、キャデラックはここで非常に強かったので、自分たちに少し向いているコースであることは分かっているが、他のチームも追いついてきていると思う」
エイトケンは、今回の結果はル・マン24時間レースに対する完璧な対応だったと述べた。前戦ル・マンでは、JOTAが運営する2台のキャデラックはどちらも優勝争いに加わる勢いだったにもかかわらず、最終的には12号車の4位が最上位だった。
「過去最高の結果を期待し、勝利を争えるところまであと一歩のところまで迫りながら失望に終わったル・マンから、チームが立ち直ったのは素晴らしい」
「僕たちはその結果を消化し、分析し、何が違ったことができたのかを検討してきた。だからこそ、ここで強く復活を示せたのは本当に素晴らしいことだ」
エイトケンは、自身のドライビングミスによりセッション終了前にピットインを余儀なくされ、チームメイトのスティーブンスにチャンスを与えるかたちでハイパーポールを早めに終えることとなった。
「最初はまずまずのラップを刻み、さらに良いラップタイムを出せそうだったのだが、1周をうまくまとめることができなかった。終盤にミスがあったんだ。ターン10のブレーキで少し奥まで突っ込みすぎてしまい、タイヤが(グリップを失い)滑ってしまった」とエイトケンは説明した。
「一方、ウィル(・スティーブンス)はすべてをうまくをまとめ上げた」
「彼は本当に素晴らしい仕事をしたと思うし、チームの2台がフロントロウに並べたのは明らかに素晴らしいことだ。レースのスタート直後から少しコントロールできることを願っている」
スティーブンスはWECカテゴリーで10年ぶりとなるポールポジション獲得を喜んだが、なぜキャデラックがインテルラゴスでこれほど強いのか、その「真の答え」は分からないと認めた。
「チームとして、この種のトラックをかなりよく理解しているのだと思う」と彼は付け加えた。「昨年優勝し、非常に強かった状態でここに来たので、スタートするための良い基盤とベースがあったのだと思う」
「とはいえ、今年は新しいエアロパッケージなどを導入したことで、かなり違ったクルマになっている」
「だから、異なるパッケージであっても連続してポールポジションを獲得し、明日その成功を繰り返すことができる可能性があるということは、このチームがどのような仕事をしているかを示していると思う。チームに拍手を送りたいね」
日曜日の決勝レースで雨が降るという天気予報もあるなか、エイトケンは2台のマシンがフロントにいることでチームの戦略的な「選択肢が増える」と述べたが、「そのためにどちらかのマシンを犠牲にしたくはない」とも付け加えた。
[オートスポーツweb 2026年07月12日]