写真 「メンバー7人の結束力が強すぎて、僕は溶け込めなかったですからね」――7月2日、横浜アリーナ。4月22日に喉の不調により活動を休止していた菊池風磨が、ステージ復帰後の印象をそう語った。菊池はツアー初日から6公演を欠席。公演前の囲み取材で、自分抜きのライブを振り返り、「不思議な気分でしたけど、メンバーが『きっと風磨くんも観てくれていると思います』と言ってくれて……、なんか天国から観ているみたいで寂しかったです(苦笑)」とコメントしてメンバーと笑い合った。
timelesz(猪俣周杜、菊池風磨、佐藤勝利、篠塚大輝、寺西拓人、橋本将生、原嘉孝、松島聡)のアリーナツアー「We’re timelesz LIVE TOUR 2026 episode 2 MOMENTUM」(8都市28公演)は、8人の新体制になってから2度目となる。横浜アリーナでは3日間5公演で7万5000人を集め、この日最終日を迎えた。
この日のライブは、まさに「勢い(MOMENTUM)」を体現するものだった。メインステージにそびえ立つビルが立ち並ぶ都市のセットは、前回ツアー・FAMのコンセプト「家族の家」から「外の世界へ飛び出す」という新たな旅立ちを象徴。オープニングは場内の各所から8人が突如として姿を現すサプライズ演出で、最初の挨拶では篠塚が「盛り上がれますか?」と客席を鼓舞し、原が「ちゃぼす!」というおなじみのフレーズを響かせた。
シルバーの衣装で「Mighty Beast」を激しく披露した後、復帰した菊池と寺西による「half & half」では、2人が花道を歩きながら美しい歌声を重ねた。寺西は菊池不在時、この曲を1人で披露していた。「風磨がいないことで役割が変わる瞬間が見えて新鮮でした。風磨が普段やってくれてたことの大きさももちろん分かりましたし、いないことによって他のメンバーがそういうふうに動くんだっていうのが改めて新鮮でしたね」と寺西は振り返る。そして、モニターに秒針が映し出されると、8人にとっての最初の一歩となる楽曲「Rock this Party」。サビでは、8人が肩を組んでシャウトする姿を見せる。
中盤ではパステルカラーの花柄衣装で「GOOD TOGETHER」を、続いて赤スーツで「柔な理性」を披露。ステージ天井部まで設置されたLEDパネルに曲のシーンを彩る映像が流れ、篠塚の低音ラップと菊池の伸びやかな歌声が融合し、新旧メンバーの絶妙な調和を証明した。本編最後の新曲「4分間だけ時間をください」では、地上約7mまで上昇するテレスコリフターの上からメンバーがファン1人ひとりと視線を合わせるように歌った。
囲み取材では、新メンバーたちの成長ぶりを聞かれると猪俣は、「1年目は自分のことで精一杯だったが、今は周りを見ながらメンバーと楽しめています」と笑顔。橋本は「2年目といえど、初心みたいなのを忘れずにステージに立ちたい」と話すと、篠塚は「1年目は舞台に立つ経験もまだほとんどない中でのライブでしたが、2年目は少し余裕を持ってできるようになりました。とはいえ、まだまだ緊張はするので、いい塩梅で、今楽しみつつも緊張感あるパフォーマンスができてる」と自身の成長を語った。
寺西は「1年目に比べて、スタッフの皆さん、ファンのみんな、timeleszが一致団結してる感じがより強まっている。器用にいろんなことをこなすというよりかは、とにかく楽しくワンチームで一つの作品を作り上げていく、この空気感が風磨くん戻ってきてより強くなった」とグループの結束力もアピール。そんななか、原は「僕はとにかく声を出す。お客さんとtimeleszの架け橋になれるような存在でありたい!」と力強く宣言すると、周りのメンバーから「中間ってどういう立ち位置?(笑)」とツッコまれていた。
アンコールでは、ツアーTシャツ姿でトロッコに乗って再登場し、7月29日リリースの新曲「消えない花火」で締めくくった。メインステージに集った8人が真っ直ぐファンと向き合い歌声を届けると、サビでは背後のスクリーンに大輪の花火が打ち上がり、ステージからスパークラーが立ち上った。
グループに復帰した菊池は、あらためてtimeleszが自分の居場所だと再認識した。「ありがたみもそうですし、幸せだなと思いましたし、やっぱりこのお仕事が大好きなんだなって。この時間を大切にしようっていうのは前々からもちろん思ってましたけど、より強く思いました。あとは健康が一番大事。僕も『休みは一切いらない』っていうのを7、8年前から言ってたんですけど、今はちゃんと休みが欲しいです(笑)」。
ツアー最終日の8月30日、宮城公演の生配信が決定。チケット販売は「令和8年8月8日8時」――「8人」を象徴する日時だ。さらに強い絆で繋がったtimeleszの勢いは、止まらない。
取材・文/吉岡 俊 撮影/後藤 巧