ABB FIAフォーミュラE世界選手権 2025/2026年シーズン12 第14戦&第15戦『東京E-Prix』 左からオリバー・ローランド(ニッサン・フォーミュラEチーム)、パスカル・ヴェアライン(ポルシェ・フォーミュラEチーム)、セバスチャン・ブエミ(エンビジョン・レーシング) 2026年7月24日(金)、ABB FIAフォーミュラE世界選手権 2025/2026年シーズン12 第14戦&第15戦『東京E-Prix』を前に、チーム代表とドライバーらによる記者会見が行われた。
チーム代表の会見には、ニッサン・フォーミュラEチームのトマソ・ヴォルぺ代表、ローラ・ヤマハABTフォーミュラEチームのマーク・プレストン代表、そしてジャガーTCSレーシングのイアン・ジェームズ代表が参加。まずはジェームズ代表が、先日亡くなったことが発表されたシトロエン・レーシング・フォーミュラEチームのシリル・ブレイス代表について言及した。
「本当に彼は私にとって特別な人だったし、家族、ご友人のみなさまにお見舞いを申し上げたい。ご家族の気持ちを考えるとなおさらショックだったのではないかと察している。この数日、彼に対する感謝の熱い思いというのをいろいろな方から聞くことがあった。本当に真のレーサーであったし、非常に優れたエンジニアでもあり、またチームをすごく活性化できるチームプリンシパルであった。彼がいなくなってしまうというのは私にとっても非常に残念なことであり、残念に思っている。 チームとしては、現状はこの体制で戦うということなので、頑張ってほしい」
続いてホームレースを迎えたニッサンのヴォルぺ代表は、「チームとして、このサーキットとは非常に相性がいいというのがある。また最初の年から学んできていることをきちんと活かせている」とコメント。現状ではチームランキング6位のニッサンだが、「ドライバーズチャンピオンシップではいいレースをして、いい結果を残していきたい。東京をきっかけに状況を固めたい」と意気込みを語った。
最後はローラ・ヤマハのプレストン代表。前戦の第13戦上海E-Prixではルーカス・ディ・グラッシがチームに初優勝をもたらした。上海で祝った後は、ヤマハの本社がある静岡県浜松市にも行き、そこでもお祝いをしたという。プレストン代表は、「(シーズンは)終盤に向かっているで、ぜひ今回はポイントを獲得して、チームとして進化をしていきたい。GEN4にも向けてもいい土台作りにもなれば、と思う」と前戦の勢いを東京E-Prixでも保ちたいと明かした。
■戴冠への期待を抑えたヴェアライン。ブエミは雨にも自信
続いて行われたドライバー会見には、オリバー・ローランド(ニッサン・フォーミュラEチーム)、セバスチャン・ブエミ(エンビジョン・レーシング)、パスカル・ヴェアライン(ポルシェ・フォーミュラEチーム)が登場した。
現在ドライバーズ選手権でトップに立つヴェアラインは、選手権2位のミッチ・エバンス(ジャガーTCSレーシング)と9ポイント差だ。上海での第12戦で勝利を挙げており、ヴェアラインは「この勢いを維持したいと思っているが、トラックも違うし、会場も環境も異なるということで、それに合わせていかなければいけない。フリー走行を経て、必要な変更を加えて調整をして臨みたい」と語った。
なお、計算上この東京E-Prixでヴェアラインがタイトルを決める可能性もあるが、そのことについては「今週チャンピオンシップが決まる可能性は低いと思っているけれど、もちろんしっかりとしたレースをして、たくさんポイントを獲得したいと思っている。1戦1戦に集中して、上海と同じようなペースがあれば勝利も可能だとは思うので、ひとつずつレースに集中して臨んでいきたい」と述べるにとどまった。
昨年の東京E-Prixで勝利を挙げたローランドは、「勢い強いポジションを維持していければ非常に素晴らしいね。でもみんな強くなってきて、競争もかなり激しいし、タイトなレースになると思う。みんなこのサーキットに関してかなり学んできてるところもあるので、厳しいレースになると思う」とライバル勢を警戒した。
またローランドは今週末の天候についても言及し、「天候も不安定になるんじゃないかという懸念もある。でもパスカルが言っていたようにひとつひとつのレースに集中して臨んで、いい結果に繋げていきたい」と語った。なお実際に会場の東京ビッグサイト周辺では、この記者会見の後に雷を伴うゲリラ豪雨に見舞われ、安全上の理由で会場ではいくつかのイベントが中断された。土曜日以降も雨の影響を受ける可能性は高いだろう。
さらに初めての東京でのナイトレースについては、「照明自体は特に難しさや、課題になるような問題ない。FP3と予選はかなり暑い時間帯での走行になって、その後の決勝が夜になって少し涼しくなるんじゃないかと思う。温度の違いによる調整や準備というのが大事になってくるかと思う」と、大きな問題はないことを示唆。東京という町でナイトレースを開催できることについて、非常に楽しみにしている」と期待をのぞかせた。
最後にブエミは、日本の自動車メーカーからレースに参戦した経験を持っており、日本にゆかりのあるドライバーとも言える。そのことについて尋ねられたブエミは、「チャンピオンシップという意味ではもう終盤になってきているし、すごくタイトなレースをしていて、いいポジションにいると思う。タイトルを狙える状況ではないが、ひとつでもいいポジションについて、最大限頑張ってポイントを稼ぎたい」とコメント。また天候については「夜に雨が降るかもしれないと予測があったが、僕たちはウエットコンディションに強いチームだから、それを活かしていい結果を残したい」と、ウエットレースにも自信を見せた。
[オートスポーツweb 2026年07月24日]