利払い費増で自由度圧迫=民間投資誘発へ、査定焦点―来年度予算

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2026年09月05日 08:02  時事通信社

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記者会見する片山さつき財務相=4日、東京都千代田区
 2027年度予算の概算要求額が過去最大に膨らんだ。当初予算と補正を一体化する予算編成改革に加え、長期金利急騰を背景にした国債の利払い費急増も要因だ。借金返済の負担が財政の自由度を圧迫する中、高市政権が目指す民間投資誘発と財政規律の両立のため、厳格な予算査定が求められる。

 「成長力強化に資するものに予算を抜本的に変えていく」。片山さつき財務相は4日の閣議後記者会見で強調した。総額143.1兆円の概算要求額も、26年度当初と25年度補正を合計した140.6兆円と比べれば「大幅な増加には当たらない」と指摘した。

 ただ、国内投資を促すため新設した「強く豊かな日本」投資枠には、防衛費関連など金額を明示しない「事項要求」も多く、歳出はさらに膨らむ恐れがある。本格査定を前に財務省幹部も「これまで以上にわれわれも問われる」と気を引き締める。

 大きな制約は国債費だ。概算要求の利払い費は16.6兆円と26年度当初より3割近く増加。元本返済を含む国債費は過去最大の36.6兆円と要求額全体の4分の1を占める。社会保障や公共事業など政策経費に予算を振り向ける余力は年々小さくなっている。

 財務省は、29年度にかけて想定金利が4.6%まで上昇する場合、35年度には利払い費が45.2兆円に達するリスクシナリオを示す。歳入確保のため国債を増発すれば、さらなる金利上昇を招き、利払い費が加速度的に膨らむ悪循環となる。このため高市早苗首相は「通年の国債発行額を適切にコントロールする」と発言。27年度の新規発行額を26年度当初と25年度補正を合わせた41.3兆円を念頭に40兆円程度に抑える方針を示唆する。

 しかし、難航は必至だ。好調な企業業績を受けて税収増を見込むが、歳出増を全て賄えるかは見通せない。租税特別措置の見直しも、120件のうち廃止見込みが3件にととどまる。東短リサーチの加藤出チーフエコノミストは「税収が好調な今こそ、債務削減を進めるべきだ」と歳出膨張に警鐘を鳴らす。 

このニュースに関するつぶやき

  • 緊縮財政をせよとは言わないが放漫財政は何とかしる。 この好景気で債務が減らないなら不況になったらどうするんだ? もう余裕がない危機感を持って欲しいね。
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