
今回の放送では、普段のジャズシーンではあまり使われることのない珍しい楽器や、クラシック、民族音楽でおなじみの楽器を取り入れたユニークなジャズミュージックをお届けしました。ブズーキやバグパイプ、二胡(にこ)といった珍しい楽器から、ウクレレ、チューバ、オーボエ、チェロまで、多彩な楽器が奏でる味わい深いジャズの魅力をお届けしました。鍵盤付きヴァイブラフォンとも言うべき珍品楽器「ヴァイボリーズ」をフィーチャーした幻の音源や、名手ジョン・コルトレーンと16歳のチューバ奏者による熱いセッションなど、村上さんこだわりのアナログ盤音源も多数オンエア。
この記事では、後半1曲とクロージング曲、「今日の言葉」について語ったパートを紹介します。
「村上RADIO」
◆Ray Brown「But Beautiful」
チェロももちろん、クラシック音楽ではごく普通に、当たり前に使われている楽器ですが、ジャズの世界では長い間ほとんど使われていませんでした。チェロを最初にジャズの世界に持ち込んだのは、バップ時代のベースの名手、オスカー・ペティフォードだと思います。
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レイ・ブラウンもチェロの名人です。彼が演奏する「バット・ビューティフル」を聴いてください。チェロのピッツィカート、なんか温かくて、ほっこりしますよね。
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ここでお知らせです。久しぶりですが、村上RADIOの公開録音をやります。
テーマは「音楽で仮定法を学ぶ」です。英語の仮定法って難しいんですけど、これをやさしく解き明かします。翻訳家の柴田元幸さんと、音楽を聴きながら、洋楽の歌詞とか翻訳の面白さについて、いろいろ話します。
日程は10月1日(木)。会場は早稲田大学の小野記念講堂です。
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<クロージング曲>
The Art Van Damme Quintet With Johnny Smith「Bye Bye Blackbird」
今日のクロージング音楽は、アコーディオンのアート・ヴァン・ダムが演奏する「バイバイ・ブラックバード」です。共演するギターはジョニー・スミス。アコーディオンも、ハーモニカと並んで、ジャズ界では長年にわたって冷遇されてきた楽器でした。
さて、今日おかけした以外にも、テルミンとかメローフォンとかフレンチホルンとかスティールパンとかカズーとか、いろんな「一風変わった楽器」がたくさんあるんですが、残念ながら時間の関係でおかけすることができませんでした。
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熊本のみなさん、酷暑の中、今も厳しい毎日を送っておられることと思います。僕は10年前に地震の少しあとで熊本を訪れ、大きな被害を目の当たりにしました。そんなひどいことが再び起こるなんて、本当にたまらない気持ちです。どうかお元気でお過ごしください。及ばずながら応援しております。
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さて今月の言葉は、僕が日頃愛用している「リーダーズ英和辞典」からの引用です。この辞書は例文になかなか面白いものがあって、ちょこっとメモしておくことがよくあります。
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Style is an index of the mind.
「文体は心の鏡である」という訳がついていました。
その人の書いた文章を見れば、その人の心の内が分かる、ということです。書かれた中身ももちろん重要だけど、それよりも文体そのものがすでにその人をもの語っているのだ、ということなんでしょうね。それは本当にそのとおりだと、僕も思います。僕はもう50年近く小説を書いていますが、若い頃と今とでは、文体ががらっと違っています。うーん、文体って生き方に合わせて変化していくものなんですね。まるで生き物のように。
みなさんもどうか美しい生き方をして、美しい文章を書いてください。
Style is an index of the mind.
文体は心の鏡である。
それではまた来月。
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<番組概要>
番組名:村上RADIO〜ひと味違う楽器でほっこりとジャズを〜
放送日時:8月30日(日)19:00〜19:55
パーソナリティ:村上春樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/
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