
年齢を重ね、環境が変化していく中で、仕事への向き合い方や作品の選び方にはどのような変化が訪れるのでしょうか。俳優の蒼井優さんは、子育てを経たことで自身の仕事に対する姿勢や「演技」という表現への捉え方に大きな変化があったと語ります。出演ドラマ『Tシャツが乾くまで』の撮影裏話や夫である山里亮太さんとの夫婦関係、日常生活で刺激を受けている体験についてお話を伺いました。
【写真を見る】ドラマや夫婦生活についてラジオで話す蒼井優さん
あえて「大変そうなこと」に挑む結婚や出産といったライフステージの変化を経て、仕事選びの基準に変化があったという蒼井優さん。以前は失敗を恐れ、自分の経験値で対応できる範囲の仕事を選ぶこともあったと明かします。
しかし、子育てを経験したことで心境に大きな変化が生まれ、これまでとは異なる基準で仕事に向き合えるようになったといいます。
「子育てを経て強くなって、失敗しても、『私の人生、娘を守れれば大丈夫だから』と思えるようになってから、逆に今まで選べなかった仕事に挑戦する勇気が出てきました」
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現在の作品選びで意識しているのは「大変そうなこと」をあえてやること。スケジュールや撮影の面でハードだと分かっていても、感情を揺さぶる作品や役柄へ積極的に挑戦しています。
『Tシャツが乾くまで』感情が揺れたワンカット出演ドラマ『Tシャツが乾くまで』の現場で特に印象的だった場面として、第5話で電話越しに感情をぶつけ合う約8分間におよぶワンカット撮影のシーンを挙げます。
ワンカット撮影では、抑えきれない感情の揺れ動きがリアルに表現されています。複雑な感情が入り混じる難しい場面でしたが、蒼井さんは脚本の力を信じてカメラの前に立ち続けたと振り返ります。
「生方美久さんの脚本がすごいので、とにかくその言葉をちゃんと言おうというところに集中していました。生方さんの台本ってほんと楽しいんですよ。プレッシャーもすごいですけど、やっぱり面白い台本なので、もう『生方さんの台本に則ってやれば、もう大丈夫』って」
劇中では、人間関係の絶妙なニュアンスが丁寧に描かれています。「一言で色々なことがひっくり返ったり、すごく細かくて学びが多い台本でした」と、作品から受けた刺激を語りました。
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現場では、共演者との掛け合いの中でも多くの気づきや発見があったといいます。松山ケンイチさんや中島歩さんをはじめとする共演者たちと時間をともにする中で、お互いに影響を与え合う感覚を実感しました。
松山ケンイチさんとの共演については、本番でスイッチが入った瞬間に「作用し合っている」感覚があり、向井さんも「ジャズセッションみたいだ」と感嘆。逆に中島歩さんは、細かくリハーサルをして「ここはなんでこんな気持ちなのにこのセリフが出るんですか」と突き詰めるタイプだったそうで、役者さんごとの全く違うお芝居の作り方がとても新鮮で勉強になったと振り返っていました。
山里亮太さんとの夫婦の絶妙なバランスドラマの中でも描かれる「夫婦関係や人と一緒に過ごすことの難しさ」について、蒼井さん自身の夫婦生活の話題にも及びます。家事や仕事で忙しい日々を送る中、夫である山里亮太さん(南海キャンディーズ)の存在について感謝を口にします。
「私は家で頑張っていないけれど、夫はすごく頑張ってくれています。朝仕事に行く前に洗濯物をやっておいてくれたり、寝る時間を削って家事をやってくれています」
多忙なスケジュールを縫って家事をこなす夫の姿に、蒼井さんは日々「感謝しかない」と感じているそうです。
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蒼井さんが日々の生活の中で深く感銘を受けた体験として、モーニング娘。のライブパフォーマンスについての話題も上がりました。ステージ上で見せる圧倒的なエネルギーに、強く心を動かされたといいます。
パフォーマンスを観察する中で、蒼井さんは表現者としての本質や、表現が人に与える影響についてあらためて考えさせられたと熱弁を振るいました。
「私たちが動かせる可動域の、さらに5センチ先くらいまで使って動くんです。その数センチの差で人を感動させられるんだと感じました」
一瞬も手を抜くことなく全力を出し切る姿に、大きな刺激を受けていると語る蒼井さん。他者の真摯な姿から学びを得ながら、自身もひとつひとつの仕事に対して妥協せず全力で向き合い続けています。
(TBSラジオ『パンサー向井の#ふらっと』2026年9月7日放送分より)

