2026年FIA F3最終戦マドリード 中村仁(ハイテック/TGR-DC) 9月12日(土)、2026年FIA F3最終戦/第9戦マドリードのスプリントレースが行われ、テオフィル・ナエル(カンポス・レーシング)が今季3勝目を飾り、新設コース『マドリンク』で最初の勝者となった。
日本勢は中村仁(ハイテック/TGR-DC)が7位、加藤大翔(ARTグランプリ/HFDP)が9位で2名が入賞を果たした。
スプリントレースのグリッドは予選1回目のトップ12がリバースグリッドとなり、12番手タイムを記録したジェームズ・ウォートン(プレマ・レーシング)がリバースポールポジションを獲得した。
日本勢ではトヨタ育成の中村が7番グリッド、ホンダ育成の加藤が12番グリッド、山越陽悠(VAR)が18番グリッド、りー海夏澄(ARTグランプリ)が20番グリッドからのスタートとなった。
FIA F3ガレージからダミーグリッドへ向かうレコノサンスラップ中、海夏澄の車両からブレーキディスクの破片が脱落するトラブルに見舞われたが、幸いフォーメーションラップ開始までにARTグランプリは修復を完了させた。
16周のスプリントレースは気温22度、路面温度35度、湿度42パーセントのコンディションで開始された。2番グリッドスタートのナエルがターン1でトップを奪う。ポジションを下げたウォートンはナエルの背後につくと、ターン3〜4のストレートエンドとなるターン5で首位を取り戻す、かと思われた。
ただ、ウォートンはシケイン状のターン5をショートカット。ペナルティを避けるべく、オープニングラップを終える前にナエルに首位を明け渡した。これで首位ナエル、2番手ウォートン、3番手アレックス・パウエル(プレマ・レーシング)、4番手アレッサンドロ・ジュスティ(MPモータースポーツ)、5番手ブルーノ・デル・ピノ(VAR)のオーダーに。
7番グリッドスタートの中村は1周目のターン5でエンツォ・デリニー(VAR)にかわされ8番手に後退。背後には15ポイント差の選手権2位で逆転タイトルに挑むウーゴ・ウゴチュクウ(カンポス・レーシング)が迫った。選手権首位のフレディ・スレイター(トライデント/アウディ育成)は入賞圏外の後方に沈んでおり、ウゴチュクウはこのままチェッカーを受ければ9位で2ポイント、中村をかわせば8位で3ポイントを獲得できる状況だった。
ただ、ウゴチュクウは7周目に中村から1.5秒離されDRSを失う。そのウゴチュクウの背後には、予選2回目最速のトゥッカ・タポネン(MPモータースポーツ/フェラーリ育成)、予選1回目最速の加藤が迫る。
マドリンクのDRS区間はホームストレートとターン3〜4のロングストレートの2カ所のみで、オーバーテイクはあまり見られなかった。そんなか、12周目のターン5で加藤がタポネンをかわし10番手に浮上する。
これで加藤の前はウゴチュクウに変わった。ただ、タポネンのペースに付き合わされたこともあり、10番手浮上時点でウゴチュクウとは3.4秒のギャップが開いていた。それでも加藤は自己ベストを更新しながらウゴチュクウの背中を追った。
そのウゴチュクウは中村をかわすことができないままレース終盤を迎えた。そんななか、7番手のデリニーに対し、走路外走行でアドバンテージを得たとして10秒のタイムペナルティが下ることに。ウゴチュクウはデリニーから2〜3秒差をキープしており、たとえ9番手でチェッカーを受けても8位となり、3ポイントを獲得できる状況となった。
初開催マドリンクでの最初のレースとなったスプリントレースは、1台もクラッシュがなく、セーフティカーも赤旗中断もないまま、終盤まで全28台が走行を続け、16周目のファイナルラップを終えた。
スタートでトップを奪ったナエルが後続を8.9秒引き離してトップチェッカーを受け、新コース『マドリンク』での最初の勝者となった。なお、ナエルはファステストラップ(1ポイント獲得)も記録している。リバースポールからスタートしたウォートンが2位。前戦モンツァから参戦するパウエルが3レース目で初表彰台となる3位を掴んだ。
デリニーは7番手でチェッカーも10秒ペナルティ適用で15位に後退。これで中村が7位(4ポイント獲得)、ウゴチュクウが8位で3ポイントを獲得。ウゴチュクウは、このレース18位で無得点となったスレイターとの点差を12ポイントに縮めた。加藤は9位で2ポイント獲得となり、日本勢は2名が入賞。山越は17位、海夏澄は24位となった。
なお、加藤はファイナルラップまで自己ベストを更新する走りを見せ、ウゴチュクウとのギャップを1.1秒まで縮めていた。また、加藤は選手権5位をキープするも、ナエルが優勝+ファステストラップ(計11ポイント獲得)を記録して選手権3位に浮上したことで、ナエルとの差は13ポイントに広がっている。
続けて、スプリントレース終了から約6時間後の12日(土)25時(現地時間18時)からは19周のフィーチャーレース1が行われ、加藤がポールポジションからスタートを迎える。
[オートスポーツweb 2026年09月12日]