
9月12日(土)の放送では、ゲストに歌手の坂本冬美さんをお迎えして、デビューのきっかけとなった恩師・猪俣公章さんとの意外な出会いや内弟子時代の裏話、さらに石崎ひゅーいさんが手掛けた新曲「ひらり」の制作秘話などについてお伺いしました。
(左から)坂本冬美さん、パーソナリティのアイナ・ジ・エンド
◆「この先生で大丈夫かしら…」恩師・猪俣公章との出会い
アイナ・ジ・エンド:今日の「ほなまた」にはゲストが来てくれております。なんと、デビュー40周年という大きな節目を迎えた坂本冬美さんです。もう、めちゃくちゃ楽しみにしておりました。
坂本冬美:こんにちは、坂本冬美でございます。よろしくお願いします。嬉しいわ、アイナちゃん。
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坂本:春にちょっと対談をさせていただいてね。去年のレコード大賞を拝見して「なんじゃこりゃー」と私は衝撃を受けまして。
翌日の紅白歌合戦でご一緒して、階段のすれ違いざまに「ちょっと! 昨日見た! よかったー!」って、いきなり大阪のおばちゃん状態になりまして。なんかアイナちゃんも「えっ! あ、あ、ありがとうございます」って(笑)。それからすっかりファンで、対談でも可愛いアイナちゃんを知ることができて。本当に可愛い。
アイナ:ほんまにめちゃくちゃ嬉しいです。ちょっと夢みたいなんですけど、今日は冬美さんがどうやって歌手になって、40年間どんな風に歌ってきたのか、いろいろ聞かせていただきたいと思っております。
早速ですが、プロフィールをご紹介しながら、お話を広げていきたいんですけど。冬美さんは、1986年にNHK「勝ち抜き歌謡天国」に出場し、和歌山大会名人となり上京。その後、約8ヶ月間内弟子として修行されております。言葉のパンチが強すぎて(笑)、内弟子とは?「勝ち抜き歌謡天国」?
坂本:全国で放送されていたNHKの番組があったんです。作曲家と出場者がペアを組んで勝ち抜いていくと。(出場者は)5組いるわけですよ。たまたま私が選考された和歌山県大会は最終回だったわけ。
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アイナ:(笑)。
坂本:スタジオに到着したときはすでに結構酔っぱらった状態で(笑)。他の皆さんは15分使って練習をたっぷりとおやりになるのに、猪俣先生は5分で終わらせちゃった(笑)。
アイナ:あらー!
坂本:私、不安になっちゃって「この先生で大丈夫かしら」とも思ったんですけど、なんとか優勝することができて。で、先生の勧めもあって上京するんですけど、それから先生の内弟子に入りました。

坂本冬美さん
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◆圧倒的な表現力を支える「我流」の原点
アイナ:内弟子っていう文化って演歌界にしかないんじゃないかなと思うんですけど、ずっと24時間、師匠につきっきりになるわけですか?
坂本:そうです。先生のお宅に住み込みですから。
アイナ:住み込みですか!
坂本:演歌に限らず、作詞作曲の先生方のお弟子さんも内弟子制度がありましたし、例えば落語とか漫才とか、そういった分野でもありましたね。今はどうかは分かりませんけど。
アイナ:へー、面白い!
坂本:だから、朝は先生が起きる前にお掃除をしたり、犬の散歩に行ったり。
アイナ:猪俣先生の本を読んだんですけど、冬美さんは歌の練習をほとんど車の中でされていたと。
坂本:はい、そうです。
アイナ:これに私はビックリしました。
坂本:内弟子なら歌のお稽古をいつでもしていただけると思うじゃないですか。でも、実際は違いました。通いでお稽古に来る「外弟子」さんを優先して、(いつでも教えられる)内弟子は後回しにされてしまったんです。先生がお宅にいらっしゃるときは、大体お休みになっているか作曲中だったので、なかなかお稽古をしていただけない状況でした。
なので、車の中で待っている間に先生がカセットテープに録音してくださった発声用の歌を聴いて、それを元に自分で練習をしていました。我流ですよね。我流のままデビューしたようなものです。
アイナ:かっこいいですね! その時代だと我流の人はあまりいらっしゃらなかったんじゃないですか?
坂本:そうですね。皆さんはちゃんとボイストレーニングをおやりになったり、音楽学校を出ている方も多いんですけど、私は一切そういう経験もなくデビューしたので、それが正直コンプレックスでした。
アイナ:本当ですか? でも、だからこそ、唯一無二のまま40周年を迎えたのかななんて思いました。
坂本:まあ、上手いこと言うてくれますね(笑)。嬉しい(笑)。
◆坂本冬美の体験から生まれた新曲「ひらり」
アイナ:9月9日(水)にニューシングル「ひらり」をリリースされました! おめでとうございます! 「ひらり」は作詞作曲が石崎ひゅーいさんです。石崎ひゅーいさんに楽曲をご依頼されたのは冬美さんですか?
坂本:そうなんです。なぜかと言うと、2年前にカバーアルバム『想いびと』をリリースしたときに、ひゅーいさんの「花瓶の花」を歌わせていただいたんです。「何万年もの時を経て、愛する君をやっと見つけた」っていう韓国ドラマのような歌詞で(笑)。
アイナ:(笑)。
坂本:輪廻転生を繰り返す内容で、「こんなの今まで聴いたことがない」と思ってめっちゃ感動して。そこで、40周年にあたって「ぜひ、ひゅーいさんに」とダメ元でお願いをしました。
そうしたら、「一度会ってお話を聞かせてください」と言っていただいて直接お会いすることになりました。そのときに、どういう歌にするかっていう話のなかで、ここ数年で母や弟を亡くしたこと、そして母が亡くなったときに蝶々がひらりひらりと飛んできて「あ、母だ」って感じたエピソードをお話ししました。
ひゅーいさんはその思いを汲んでくださって、単に悲しいだけではなくて愛する人との永遠の別れを描きながらも、「いつも蝶々に姿を変えて、そばに寄り添って見守っているよ」って、本当に心が温かくなるような素敵な作品に仕上げてくださって。
アイナ:うわー。
坂本:本当に名曲なんですよ。
アイナ:そういうことだったんですね。

パーソナリティのアイナ・ジ・エンド
◆石崎ひゅーいが評する「現代のちあきなおみ」
坂本:前回の対談のときに言い忘れたんだけど、石崎ひゅーいさんがアイナちゃんのことを「現代のちあきなおみさんだ」っておっしゃっていたの。
アイナ:前におっしゃってくださっていましたよね!
坂本:そう! そのことを今回ちゃんと言わなきゃと思って。ちあきなおみさんって憑依型の素晴らしい表現者なんですよ。お芝居もそうだし、歌もそうだし。だからそういった意味で、ひゅーいさんがおっしゃった「現代のちあきなおみさん」に納得していて。アイナちゃんは本当にすごい表現力があるので。
アイナ:嬉しいです。共通点としては、私も石崎ひゅーいさんに「アイコトバ」という歌を提供していただいたことがあったので。
坂本:いい歌ですよね。
アイナ:なので、ひゅーいさんの書く言葉がどうしてこんなにも心にグッと刺さるのか、分かる気がします。先ほどのお話で、ひらりと舞う蝶々のエピソードが、そのまま言葉やメロディに落とし込まれたと聞いて、思わず鳥肌が立ってしまいました。この歌詞は、本当に美しいですよね。
坂本:ひゅーいさんのこの言葉って、本当に暖かくて、本当に涙が出るくらい鷲掴みにされるのよね。
アイナ:はい。うまく言えないのですが、レコーディングをされているときに『ちょっと感情が入り込みすぎてしまったな』と感じたことはありましたか?
坂本:ディレクターさんから「重いです」って言われました(笑)。「軽くしてください」って言われて。どなたにもきっと当てはまる歌詞だと思うんですよね。私の歌にするのではなくて、聴いてくださる皆さんがそれぞれにご自身を重ねて聴いていただけるように歌おうと心がけました。
アイナ:聴いていただいた方も、自分の歌だと思って聴いていただきたいですね。曲紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。
坂本:はい、坂本冬美の「ひらり」をお聴きください。
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音声版「アイナ・ジ・エンドの『ほな、また』」
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<番組概要>
番組名:東芝ライフスタイル アイナ・ジ・エンドの「ほな、また」
放送日時:毎週土曜11:30〜11:55
パーソナリティ:アイナ・ジ・エンド
番組Webサイト: https://tfm.co.jp/honamata/
番組公式X:@honamata_tfm
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