
北村匠海(28)が25日、東京・TOHOシネマズシャンテで行われた主演映画「しびれ」(内山拓也監督)初日舞台あいさつに登壇。「どんな違う俳優人生を歩んでも、巡り合ったかなと。自分にとっての集大成。これが、僕の20年の答えと思って演じていました。内山君に感謝。横を、ずっと歩いていたのかも知れないなと思った」と、デビュー20周年を迎えた自身と、不可分の作品だと強調した。
「しびれ」は、内山拓也監督(34)が故郷の冬の新潟を舞台に、居場所とアイデンティティーを模索する少年の物語を、自伝的作品として原案・脚本も手がけ映画化。撮影は24年暮れに終わり、今年2月には世界3大映画祭の1つ、ベルリン映画祭(ドイツ)パノラマ部門に出品。北村が青年期を演じた大地は、どこにも居場所がない孤独な少年期をくぐり抜け、自分のもとを離れた父への静かな怒りと、女手一つで自分を育てた、宮沢りえ(53)が演じた母亜樹に対しては憎しみと愛という、相反する感情に揺れる。亜樹は水商売で日銭を稼ぎ、体を売り、世間的には育児放棄と呼ばれるような生活を送るものの、息子への確かな愛はあった。幼少期の大地が言葉を失うきっかけとなる暴君のような姿から一転、時が経ち、かつての威厳が消え、悲哀に満ちた余生を送る大地の父・大原を永瀬正敏(60)が演じた。
この日は、大地の少年期を演じた榎本司(15)と加藤庵次(14)、幼少期を演じた穐本陽(9)も登壇。北村は「大地が5人、そろいました。うれしくも、寂しくもあります。不思議と寂しいんですよね…初めての感覚。でも、今はうれしいです。追い求めた光の先が、この景色だったんだなと。20年後、俳優をやり、思い出したら感慨深い気持ちになるんだろうな」と語った。
◆「しびれ」日本海沿いの町に暮らす少年大地は、幼少期に暴君のようだった父・大原(永瀬正敏)の影響から言葉を発しない。今は母亜樹(宮沢りえ)と暮らしているが、亜樹はほとんど家に帰らず生活活は苦しい。やがて亜樹と共に叔母の家に身を寄せるが、どこにも居場所はなく、ひとりで過ごしては内気になっていった。そんな中、父の行方を求めて生家を訪ねることを決意。これを境に、運命が大きく揺らいでいく。
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