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シンガー・ソングライター山下達郎(73)が14日、37年ぶりのライブ・アルバム「JOY2」をリリースした。ライブ活動を6年ぶりに再開した2008年(平20)から25年までの18年間で実施した、13本の全国ツアーの600を超える公演から、自ら厳選したベスト・オブ・ベストテイクをまとめた。演奏するリズムセクションを変えず積み重ねた演奏を、最先端の技術で磨き上げ唯一無二の音を作り上げた。現在、全国ツアー開催中の山下に、珠玉の作品への思いを聞いた。【村上幸将】
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山下の歌声、ギターとキーボードが奏でるハーモニー、ベースとドラムが刻むリズム、それぞれが重層的にスピーカーからあふれ出て、まるでライブ会場で聴いているかのように脳内に響き渡る。ライブ音源をデジタルリマスタリングする際、エンジニアが最先端の技術で、会場に近い音の感覚「音像」を作り上げた。
1曲目から、山下の全国ツアー「PERFORMANCE」の公演と、ほぼ同様の曲の構成で、1枚聴くだけで1公演に参加した感覚になる。それが3枚、全38トラックあり実に濃厚だ。山下は「1枚ごとにライブの流れに沿っているような感じでシミュレーションしました。その方が、起承転結がうまくいく。また37年ぶりにライブアルバムを出すので、ライブを1、2度はご覧になっている方がいらっしゃる。思い出を喚起させる意図もあります」と狙いを説明した。
11年のアルバム「Ray Of Hope」の初回限定版に、シングルのカップリングとして発表されたライブ音源をリマスターした7曲を収録した「JOY1・5」を特典として付けたが「JOY2」には踏み込まなかった。37年、待ったことで「テクノロジーが発展し、ちょうど良い感じでデジタルとアナログの共存共栄、良いところ取りができるようになった」という。CDで聴いた楽曲の完全再現と言っても過言ではない、レベルの高い演奏が山下のライブの真骨頂だが、逆にライブの完全再現とも言える作品が完成した。
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その前提として“不動”のリズムセクションによる演奏がある。79年のソロデビューから40年強、ギター2、キーボード2、ベース、ドラム、コーラス3に、山下を含めた10人編成は変わらず、中心となるベース伊藤広規(72)とピアノ難波弘之(72)は健在だ。「大変、幸運なことに皆、元気なんですよ。あと、使っている楽器は、特に僕(のギター)とベースは、前の『JOY』と同じなんです。同じ音がするの、当たり前なんで」。そう口にするが37年、変わらない音を紡ぐなど、そうそうできることではない。
山下は「ここまで粘って正解だった。良い時に作る時ができた入魂の1作」と口にした。その上で「まだ、同じくらいの数が残っていて、カバーものやアコースティックものが入っていない。3を始めていますから」と「JOY3」以降の制作にも着手していると明言。13年に亡くなった盟友のドラマー青山純さんの時代の良い演奏も収録したいという。今年、再アンコール上映された12年の映画「山下達郎シアター・ライヴ PERFORMANCE1984−2012」の第2弾も「JOY2」に収録した演奏時に収録した映像をまとめ来年、続編を公開すべく動いている。
さらに「オリジナル曲も3、4曲、出せる数がある」と明かす。「まだ、やることが、たくさんあるんですよ…終活ですから」と、口元に笑みを浮かべた。
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