京アニ犠牲者の実名報じたマスコミ、メンタリスト・DaiGoが痛烈批判　「NHKに二度と出ない」

京都アニメーション放火殺人事件の犠牲者35人全員の実名が公開されたことを受け、メンタリストのDaiGoが実名を報じた報道機関を痛烈に批判した。

DaiGoは27日深夜、自身のYouTubeチャンネルで「京アニ実名報道【人の死を金としか考えないマスコミ】の正体を解説【NHKも新聞もグル】」というタイトルでライブ配信。母親を亡くした苦しさや悲しみから京都アニメーションの遺族を思い、実名を公開した報道機関に対し、「ほじくり返して金に替えようっていう奴らは本当に許せない」と冒頭から怒りを爆発させた。この配信によってTVに出られなくなる可能性があるとしながらも、NHKに対しては「もう二度と出ません　1000万つまれても絶対出ない」と宣言し、「ほんときったないヤツらだとよくわかりました」と言い放った。

マスコミが掲げる「大義名分による実名報道」についてDaiGoは、他人のプライバシーを侵害できるのは「公益性がある場合」だと説明。今回の犠牲者を実名で報道すると誰に利益があるのか、皆は実名を知りたいのかと問いかけ、知りたいのはお涙頂戴で金を稼ごうとしているマスコミであって、得をするのは「くそ記者だけなんですよ」と断じた。

また、実名報道にあたって毎日新聞が出した「事件や事故の犠牲者について実名での報道を原則としています。亡くなった方々の氏名を含め正確な事実を報じることが、事件の全貌を社会が共有するための出発点として必要だと考えます。遺族の皆様への取材に関しては、そのご意向に十分配慮し、節度を守ります」というコメントを紹介。事件の全貌を正確に報道するために被害者の実名が必要なのか、実名がないと痛ましい事件が真実ではないと思うのかと疑問を呈した。その上で、「どんな人が書いたのかわかった方が真実味が増す」が、記者が本名や顔などを出さないのは「自分に責任が降りかかるのが怖いから」と指摘した。

さらに、NHKが出した「事件の重大性や命の重さを正確に伝え、社会の教訓とするため、被害者の方の実名を報道することが必要だと考えています。そのうえで、遺族の方の思いに十分配慮をして取材と放送にあたっていきます」というコメントも批判。「配慮がない記者」が、遺族にこぞって押し寄せ許可をとらずにカメラを向けることになるとして、「そんなことも考えられなくて公共放送とか言ってるの？」「大事な人との思い出を踏みにじるのが公共放送ならそんなもんいらいんわ」「人の気持ちがわかっていない」と涙ながらに訴えた。

一方で心理学的には「既得権益は人の気持がわからない」「権力者は共感能力が低下する」と説明。権力者自身やそれに守られていると思っている人たちは、「自分の家族が無残に殺されてそれを寄ってたかって金にしている奴らに対してどう思うか」という程度のこともわからないと指摘した。また、権力者は自分の意見を皆の意見だと思う傾向があると説明。誰も求めていないのに、多くの人の意見を代弁していると思い込んでいるとも語った。

DaiGoの動画にはライブ中に多くの寄付が寄せられ、既に60万回以上再生されている。なお、寄せられた寄付について、すべて京都アニメーションに寄付したと報告している。