三日月大造滋賀県知事が「We love イナズマ! We love 琵琶湖! イナズマロック フェス2015、スタート!」と宣言したあと、初日のトップバッターをつとめたのは、この日45歳の誕生日を迎えたT.M.Revolution。客席の大きな歓声に迎えられ、黒いTシャツに黒いパンツというカジュアルないでたちでファンの前に姿を現した。客席には、「ハッピーバースデー」という旗を持ったファンも見える。おなじみのナンバー「INVOKE」「ignited −イグナイテッド−」「突キ破レル−Time to SMASH!−」「HEART OF SWORD〜夜明け前〜」に加え、新曲「Inherit the Force −インヘリット・ザ・フォース−」を初披露、全7曲をプレイした。
ジャルジャルが漫才でたっぷり会場を笑わせたあとは、こちらも昨年に引き続き2度目の登場となるNMB48。メンバーの上西恵、近藤里奈、内木志は滋賀県出身ということで、滋賀は「居心地がいい。関西の住みやすい県ナンバーワンなんですよ。空気もいいし、何をするにも便利」と、その魅力を伝えた。「カモネギックス」「ナギイチ」「イビサガール」などを歌ったあと、山本彩を中心とした9人の選抜メンバーが登場して10月7日発売のニューシングル「Must be now」を披露、事前に発表されていなかったメンバーの出演に、大きな歓声が上がった。
芸人のスギちゃんは、シャンプーハットや延長コードなどいろんなアイテムを取り出しては、「ワイルドだろぉ?」とおなじみのセリフで会場を盛り上げた。続いては、2010年にデビューしたFear, and Loathing in Las Vegasが「イナズマ」に初登場 。「初めまして! 神戸から来ました。今日は自分たちらしく勢いよく全力でライブするので、一緒に盛り上げていきませんか!」とエッジのきいたサウンドとハイトーンボイスで畳み掛ける。シングル「Acceleration」「Rave−Up Tonight」のほか、9月30日リリース予定のニューアルバム『Feeling of Unity』から「Cast Your Shell」など7曲をプレイ、若さ溢れるステージで客席を熱くした。
U字工事のネタに続いては、「イナズマ」の会場である滋賀県草津市で結成され今年15周年を迎えたバンド、UVERworld。T.M.Revolution以外では「イナズマ」最多出場となる。大歓声に包まれてライブがスタート、「地元・草津にフェスで帰ってこられて、最高に幸せ」と熱いパフォーマンスを見せた。TAKUYA∞は、友人が地元のおじいちゃんやおばあちゃんに「この人、武道館や東京ドームでライブやるくらい有名なんだよ」と紹介しても反応がないのに、「イナズマに出てる人だよ」と言うと「それはすごいですねぇ!」と感心されたエピソードを披露。それくらい「イナズマ」は地域に密着したイベントなのだと語った。「Don't Think Feel」「I LOVE THE WORLD」「Enough−1」「IMPACT」「PRAYING RUN」など全8曲を力強くプレイし、「俺は大阪で生まれて滋賀に越してきて、最初は早く大阪に戻りたいと思ってた。でも、俺たちが夢をつかんだのは滋賀でだった。どこにだって夢はある」と、最後に会場に集まったすべての人に向けて強いメッセージを残した。
続くダイノジがエアギターなど定番のネタで会場を沸かせると、トリは「イナズマ」初登場の倖田來未。「最後の最後まで楽しんでいってちょ」と、男女6人のダンサーを従えてセクシーに踊り歌う。客席には、曲に合わせて色とりどりのサイリウムも輝く。カバーソング「め組のひと」では歌詞の一部を「イナズマ めっ!」と変えて歌って盛り上げ、「愛のうた」「BE MY BABY〜BRING IT ON」など計8曲を披露した。アンコールの「キューティーハニー」では、西川がステージにサプライズ登場。倖田が「近寄らないで」と歌えば、西川が避けるフリをしてみたりと、息のあった様子を見せた。そしてもう1曲「小さな恋のうた」もコラボ。倖田は「いろんなフェスに行かせてもらってますけど、『イナズマ』のお客さんは特別。来年も来たいなぁ」とステージ上で西川にラブコールを送った。ラストナンバーは「LALALALALA」、倖田のグラマラスでゴージャスなステージで1日目は幕を閉じた。
プライベートを絡めたコントを見せたニッチェは、江上敬子(31歳)が16日に結婚したばかりとあって、客席から「ひゅー!」とあたたかい歓声を受けた。そして昨日に引き続き出演のUVERworld。「ここで音が出せて最高に幸せだよ」と、「Collide」「ナノ・セカンド」「I LOVE THE WORLD」アガるサウンドを次々に繰り出してゆく。滋賀県で活動していた頃は、イナズマの会場とは琵琶湖の対岸にある小さなライブハウス「ハックルベリー」でライブを行っていた彼ら。でもいつか、たくさんの人の前でライブすることをイメージしていたという。だからこそ、「『イナズマ』に呼ばれて地元に帰ってきた時は、最高のライブにしたい」と、「在るべき形」「No.1」「7日目の決意」など、全8曲をプレイ。全身全霊を込めたパフォーマンスで、観客を魅了した。
アンコールでは1日目に初披露した新曲「Inherit the Force -インヘリット・ザ・フォース-」をプレイ。続く「HOT LIMIT」では、西川がTシャツを脱いでおなじみの格子状の衣装姿になると、同じ衣装をまといウィッグで完全なコスプレをしたAKB48の高橋みなみが登場、先日の「AKB48第6回じゃんけん大会」で見せたコラボをT.M.Revolutionファンの前でも披露した。
そして最後はニコニコ生放送の番組「西川貴教のイエノミ!! イナズマロックフェス2015 出張版」で2日間MCをつとめた土屋礼央と、「イナズマ」に関わって7年皆勤賞のHOME MADE 家族・Microも交えて「イナズマ」のラストナンバーとして定着している「Lakers」歌い、「イナズマ」の熱い2日間の幕を下ろした。
T.M.Revolutionの新曲「Inherit the Force -インヘリット・ザ・フォース-」は、今冬発売予定のPlayStation Vita専用ソフト「機動戦士ガンダム EXTREME VS-FORCE」の主題歌に起用されることが決まっている。また、かつて西川が「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」で演じたハイネが搭乗する「グフイグナイテッド」も、プレイアブル機として参戦。西川は再び声優として参加する予定だ。