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12月3日、茨城県筑西市から栃木県茂木町にかけて鉄道を運行する真岡鐵道がイベントの中止を発表した。その理由が、ネットで波紋を呼んでいる。
11月30日から12月22日まで、かつて上野〜盛岡間を結んでいた急行や寝台特急である「北星」のヘッドマークを装着して、ディーゼル機関車を運行させるというイベントを企画していた真岡鐵道。ところが12月3日、公式サイトで《先日、11月30日(土)・12月1日(日)のDE101535の北星ヘッドマーク取付の運転につきましては、予想をはるかに超えるご反響をいただき誠にありがとうございます》と切り出すと、こう続けた。
《しかしながら、その一方で写真撮影による沿線周辺の交通渋滞や、路上での無断駐車など、沿線にお住いの方には大変ご迷惑をおかけいたしました。本企画により、関係者のみなさまをはじめ、多大なるご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます》
さらに謝罪の後、真岡鐵道は《再発防止策の検討も含め、交通対策など沿線の安全確保は大変厳しいとの結論に至りまして、北星ヘッドマーク取付につきましては、中止とさせていただきます》といい、当初より早くイベントを終わらせることにしたと発表した。
いわゆる“撮り鉄”の迷惑行為により、苦渋の決断を下した真岡鐵道。もともとイベント開始日である11月30日、Xで《真岡鐵道線撮影の方にお願いです。近隣住民のご迷惑にならないようご配慮ください。公共の道を塞いでしまったり、線路内に近づいたりなど、トラブル等が多発するようですと、企画も中止となる恐れがあります。皆様のご配慮とご協力をお願い致します》と呼びかけていたが、それでも迷惑行為を防ぐことはできなかったようだ。
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「近年、“撮り鉄”の迷惑行為がたびたび報告されています。例えば11月7日、引退が決まっている車両が走行するのを一目見るためにJR横浜駅の横須賀線に鉄道ファンが集まりました。しかし、一部のファンが点字ブロックの外側にいたため、係員が注意。それでも言うことを聞かなかったため、『撮影ルールを守っていただかないとハイビームのまま運転します』とアナウンスしたところ『ボケー!』『アホンダラ!』などの怒号が上がったといいます。
また11月23日には引退を控えている電気機関車・ELぐんまのラストランを撮るために、JR信越本線周辺に鉄道ファンが集結。しかし、線路脇ギリギリのところでカメラを構える人たちがいたため、列車は緊急停止しました。車内では嘆く声も漏れていたといいます。
これらの列車の走行は中止になりませんでしたが、真岡鐵道の件のようにイベントの場合、中止もありえます」(WEBメディア記者)
真岡鐵道の苦渋の決断が明らかになると、ネットでは《真岡鐵道がせっかく国鉄時代の機関車のヘッドマークを復活させようという粋な計らいを試みたのに,撮り鉄の非常識な行為がそれを台無しにした》《鉄道会社の中止の決断はいい判断と思いました。残念ではありますが…。鉄道マニアたちに、迷惑行為が目に余るようなら中止の可能性もあると伝えていたのですから、ルールを守れない撮り鉄たちが悪い》《全国の撮り鉄の名を汚すマナー違反》《この措置は、鉄道会社にお金を払わず身勝手な妨害をする人たちへの正当防衛だと思います》と迷惑な“撮り鉄”への怒りの声が続々と上がることにーー。この声は、彼らに届くだろうか。
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