「地方出身の男性は“質が低い”」実家暮らし34歳女性のカン違い。自分は“子どもおばさん”なのに

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2025年03月15日 16:01  女子SPA!

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 こんにちは。これまで1000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。

 髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験を活かし、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。

◆地雷の自覚がない「地雷女」の婚活

 筆者のところには婚活で苦戦している人もよく相談にいらっしゃるのですが、男性と女性ではつまずく箇所が異なります。誰とも出会えない男性はいますが、誰とも出会えない女性は結構レアです。

 苦戦する女性でも男性に出会うところまでは進めてしまうので、自分がモテないとは気が付きにくいのです。

 藍さん(仮名・34歳)は団体職員で、年収600万円台、婚活歴5年です。街コンやマッチングアプリに色々と手を出し、結婚相談所も2社目に登録中。ところが結婚相談所でも素敵な男性に会えず、マッチングアプリに戻ります。

 マッチングアプリではコミュ力がある男性とも付き合えたものの、数カ月ほどで疎遠になり、LINEを送っても既読が付かなかくなりました。

 結婚願望がない男性と付き合うのはムダと切り替えて、再度結婚相談所に登録します。真剣交際に進んだ相手もいたのですが、関係解消してしまいました。

 次の誕生日には35歳。このままアラフォーを迎えることに危機感を持って、私のところへご相談にいらっしゃいました。

◆婚活に苦戦しているのに「選ぶ立場のつもり」

 藍さんはカラコンを入れているので目が大きく見えますが、髪はパサついていて、年齢を知らなければ40歳にも見えるしもっと幼くも見えます。

「30代になって会える男性の質がぐっと下がったんです。35歳になったらもっと下がるだろうから、何とかしたくて」

 藍さんにとっての「質が低くない男性」とは、コミュニケーション力があり清潔感があり、一定以上の経済力があり、一定以上の大学を卒業、奨学金を含む借金がなく、首都圏出身で首都圏在住の男性だそうです。

 なんだか、自分だけが選べるつもりでいるなと感じました。

◆「もしかして○○大の人?」会話の中で探りを入れる

 ここでふと疑問がでてきます。彼女はどうやって男性をふるいにかけているのでしょう。マッチングアプリや結婚相談所などのマッチングサービスには「年収」の欄はありますが、「借金」の欄はありません。

 学歴欄も「大卒」を選択する方は大勢いますが、大学名まで記載している方はあまり多くないのです。

 藍さんは、結婚相談所なら申し込まれた相手(会いたいと意思表示してきた相手)の場合は相談所経由で卒業大学名を調べてもらい、マッチングアプリでは会話の中で学生時代にどの辺りで遊んでいたのかを聞き出し「もしかして○○大の人?」と探りを入れていたそうです。

「それはやめた方がいいよ。品定めしすぎる印象を与えて、まともな人が離れていくから。結婚相談所の担当者にとっても、探りを入れる女性って印象が悪いんですよ」

「でも、相手から申し込みしてきているんですよ」

◆このままだと争奪戦で負けますよ

「藍さんが会ってもいいなって思う男性は、他の女性も会ってもいいなって思うような好条件の男性なんですよ。むこうは人気なので、いろんな女性を選べます。

 結婚で『絶対に損したくない』スタンスを前面に出して品定めしすぎる人を、あえて結婚相手に選ぶメリットはありません。このままだと争奪戦で負けますよ。

 例えば男性で、自分が39歳なのに女性の希望年齢を『34歳まで』って書き方している人がいたら印象悪くない? 年の差婚を成功させる男性は、年齢重視に見えない方なんです」

「印象はよくないけど……単に年齢が気になるんだなって思ってました」

◆地方出身男性との交際を、親から反対された「まさかの理由」

 なぜ彼女がここまで条件にこだわるようになったのか。その背景と思われる出来事は20代の頃にありました。

 藍さんは学生時代の友人と、卒業後に付き合うことになります。初めての彼氏でした。その彼は地方出身で、上京して進学するために400万円ほどの奨学金を借りていることを交際後に知ります。

 藍さんは東京出身で実家暮らしです。奨学金400万円という額に驚き、母親に報告しました。

 すると「奨学金って借金よ。そんな人はやめておきなさい」と言われて、別れることにしました。さらに「地方出身だから奨学金があるのよ」とも言われ、地方出身者は避けた方がいいと思うようになったそうです。

◆条件ばかり増やして苦戦する、残念な婚活

 今ごろ彼は奨学金の返済を完了しているかもしれないのに。完成形の理想の男性を探して、希望条件を増やし、自分の年齢だけが上がるのは、とても残念な婚活のやり方です。

 彼は同じ有名大学卒で、コミュ力もあり清潔感もありました。それに対し、マッチングサービスで出会う男性はコミュ力がある男性が少ないと藍さんは感じます。30歳頃から明らかに恋愛経験がないのかなと思うような、デートの段取りが悪い男性と会う機会が増えました。

◆まともな男性が去っていく「失礼すぎる質問」

「私は今まで彼氏がいたことがあるし、同じように何人かと付き合ったことがある男性の方が釣り合うと思うんです」と藍さん。

 プロフィールでは恋愛経験の有無は分かりません。そこで結婚相談所で知り合って2回目デートの約束をした相手には「前の彼女はどんな人だったの?」と聞いてみたことがあったそうです。

 相手はびっくりして黙り小さい声で「個人情報だし言えないよ」と答えました。藍さんは「いたことがないんだな」と感じたそうです。

 次からは「今までの彼女は何人?」と、交際経験の有無も分かるように質問するようにしました。

「いてもいなくても、その質問はびっくりすると思いますよ。単純に失礼ですし、まともな男性は去っていきますよ」

「そうですか?」

「デートですべきはおもてなしです。藍さんは審査ばっかりしてますよ」

「でも男性からも聞かれたことありますし、ちゃんと答えてくれた男性もいますよ」

「なぜその男性と結婚しなかったのですか?」

「思いやりがなかったからです」

 そこまで言って、藍さんはハッとした顔をしました。ここでやっと、自分の課題に気が付いてくれたようでした。

◆女性は「ヤバい女」と思われても気づきにくい

 藍さんには相手の品定めより、まずはヘアケアやメイクなど自分の人気レベルを高めることに気を使って、会える相手をもてなす気持ちを持ってほしいです。

 男性で婚活している方からも、「ヤバい女がいた」というのはよく聞くのです。

 それなのに、自分がヤバい女だったかもしれないと振り返る女性はあまりいません。女性は「会える」ためです。選び選ばれる場なのですから、相手だって当然選んでいるのに。

※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<文/菊乃>

【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt

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