
元「青汁王子」こと実業家の三崎優太氏が3月11日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、ホリエモンこと堀江貴文氏に「今の資産はいくらか?」を直撃した動画が話題となっている。
三崎氏は、人気の経済エンターテインメントYouTube番組『REAL VALUE』のスタジオで、成功者たちに「あなたはいくら持っているのか?」とストレートに質問する企画を展開。
その中で「堀江さん、資産はどのくらいあるんですか?」と単刀直入に問い掛けると、堀江氏は「どこまでが直の資産かわからないけど、100億(円)以上はあるよ。全然大したことないけど」とさらりと告白。
続けて、「フジテレビを買えるだけは持ってないから」と冗談交じりに語った。
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堀江氏といえば「ライブドア事件」で一度は刑務所に収監されていただけに、インターネット上では「本当にすごい」や「尊敬する」などとの声が飛び交っている。
また、キャスターの辛坊治郎氏も自身のYouTubeチャンネルで「ライブドア事件がなかったら、日本のイーロン・マスクみたいな立場になっていたはず」と評したほどだ。
「イーロン・マスクはさすがに言い過ぎでしょうが、堀江さんの影響力はいまだに衰えていないのは間違いありません。実業家としての発言力も大きいし、その言葉には行動を後押しする説得力がある。それは著書にも反映されていて、ベストセラーが続くのは当然ですね」(出版関係者)
これまで文庫も含めれば100冊以上出版されている堀江氏の著書だが、代表作の『ゼロ』(ダイヤモンド社)をはじめ、『多動力』(幻冬舎文庫)や『本音で生きる』(SB新書)などヒット作を連発しており、年間100万部以上売り上げることも。
『なぜ堀江貴文の本はすべてがベストセラーになるのか?』 (HIU編集学部)というストレートなタイトルの本まで上梓されているが、堀江氏の書籍がこれほど売れる理由としては「常識を疑え」や「考えるよりも先に行動しろ」など、読者の背中を押すメッセージや実践的なアドバイスが支持されているからだろう。
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「幻冬舎の敏腕編集者の箕輪厚介氏が過去に『ホリエモンは1文字も書かない』や『多動力は30万部売れたが、僕がカフェでほとんど書いた』と暴露していましたが、いわゆるホリエモン本は堀江さんがSNSや番組で発した言葉を一つに集約して、編集者がまとめているパターンがほとんど。それでも売れるのはキャラクターと発言の魅力が圧倒的だからでしょう」(前出の出版関係者)
たとえ堀江氏本人が書いていなくても、実際に本を開けばその言葉そのものとして響くので読者も納得してしまうのだろうが、出版事情にも詳しい芸能ジャーナリストの竹下光氏はこう明かす。
「古くはアイドル時代の松本伊代さんが自著のエッセイ本について聞かれて『私もまだ読んでいないので……』と話した“伝説”などが有名ですが、そこまで極端ではないにしろ、芸能人や著名人が自身の著書を書かないケースは珍しくないですね。それどころか、ゴーストライターや編集者が手掛けることがほとんどです。
もっとも、大抵の場合は本に書く内容については本人サイドと事前に打ち合わせをして了承を得ますし、原稿が完成した後も本人が目を通して修正や削除が必要な部分に関しては本人サイドの意向を反映させるようにはしています。ちなみに、松本さんのケースも後に本人は『あれは代筆されていて。一応代筆されていたものを読んではいたんですけど、何か[読んでない]って言っちゃったんです』と反省の弁を語っており、実際のところは“書いてはいないけど、読んではいた”というのが真相のようです」
ともあれ、堀江氏の発言は常に賛否を呼ぶ。
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彼の言葉を過激だと批判する人もいるが、その一方で「とにかくやれ」や「時間を無駄にするな」といったメッセージに共感する人も多い。
今回の「資産100億円超え」発言も、ネット上では肯定的な声が相次ぎ、「仮に10億を投資してもらっても、それを100億まで増やすことは無理」や「一回逮捕されたときは終わったかと思ったけど、個人的にはカムバック賞ナンバーワン」といった意見も見られた。
「“ホリエモン本”はジャンルでいえば自己啓発とビジネス書の中間。単なるビジネス指南ではなく、行動を促す強烈なメッセージがあるからこそ、多くの読者を惹きつける。今回の資産告白によって、さらにカリスマ性や若者の羨望が強まり、出せばベストセラーの著書がさらに勢いを増していくと思います」(書籍編集者)
出版社のホリエモン争奪戦がますます激化していきそうだ。
(取材・文=サイゾーオンライン編集部)