白黒映画「ゴジラ」などAIでカラー化 無断販売の疑いで男性逮捕

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2025年06月17日 10:06  毎日新聞

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毎日新聞

押収された海賊版のDVDなど=大阪府豊中市で2025年6月17日午前11時3分、松原隼斗撮影

 映画作品の海賊版DVDを販売したとして、大阪府警は17日、大阪府豊中市のアルバイト、宮本一平容疑者(66)を著作権法違反(権利侵害品頒布)の疑いで逮捕したと発表した。「犯罪になると分かりながら販売していた」と容疑を認めている。


 捜査関係者によると、宮本容疑者は人工知能(AI)を使って白黒映画をカラー化して無断で売っていたとみられる。


 逮捕容疑は2024年11月中旬、映画会社の東宝(東京)が1954年に公開した「ゴジラ」の海賊版DVD(価格2980円)をフリーマーケットアプリで販売したとしている。25年1月に著作権保護を進める団体から府警に相談があった。


 府警生活経済課によると、宮本容疑者は少なくとも1500枚以上のカラー化したDVDをフリマアプリなどに出品。そのうち約500枚が販売され、約170万円の収益があったという。


 カラー処理にはAIが導入された海外のソフトウエアを使っていたとみられる。府警は16日に容疑者を逮捕し、家宅捜索でソフトウエアがダウンロードされたパソコンやDVDなどを押収した。


 宮本容疑者は「ゴジラ」のほかにも黒沢明監督の「七人の侍」など多数のDVDを1枚3000円程度で出品しており、「AIでカラー化」「合法販売です」などと宣伝していた。府警はこれらの作品についても著作権に抵触しないか調べる。


 映画作品は原則、公開から70年間が保護期間と著作権法で定めている。


 ただ1970年以前に公表された作品は、旧法で定められた「著作者の死後38年」のルールが適用される場合がある。宮本容疑者が海賊版を販売したとされる「ゴジラ」は著作権保護の対象だった。【井手千夏】



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  • これはダメだな。せっかくのスキルの使い方を間違ってる。
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