2025年世界で最も使われた顔文字は? 日本は「^_^」が1位

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2025年10月15日 13:00  マイナビニュース

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バイドゥが提供するきせかえ顔文字キーボードアプリ「Simeji」は、10月10日が『顔文字コミュニケーションの日』として正式に認定されたことを記念し、世界16カ国における顔文字の利用動向や使われ方を調査し、2025年に各国で最も多く使われた人気顔文字TOP5を発表した。



同調査は2025年9月23日~9月30日。全国のSimejiユーザーを対象にSimejiアプリ内アンケートフォームにて実施した。


2025年上半期、世界で最も多く使われた顔文字は「•᷄ࡇ•᷅」だった。


この顔文字は、世界共通で親しまれている一方、国や地域によって使用方法に違いが見られる。スペイン語圏では大げさな叫びや拗ねに添えて感情を強調する用途が多く、フランスやイタリアでは皮肉や照れをやわらげるクッションとして活用されている。



ロシアでは虚無感を帯びた重い感情の補強に用いられ、インドネシアやタイでは日常的な愚痴や弱音をコミカルに見せる役割を担っている。



こうした違いがある一方で、共通して浮かび上がったのは「困惑・照れ・気まずさ」といった言葉にしづらい感情をやわらかく伝えられる点。



「•᷄ࡇ•᷅」は、そうした“微妙な気持ち”を表現するためのリアクションとして世界的に親しまれていることが明らかになった。日本ではまだ馴染みの薄い表現ですが、SNSやゲーム文化を中心に海外ではすでに定番化しており、その活用範囲は今後さらに広がっていく可能性がある。



Simejiでは、「こんわく」と入力するとこの「•᷄ࡇ•᷅」が候補として表示され、実際に使うことができる。さらにアプリ内では、今回の調査で上位に選ばれた顔文字が「人気顔文字ランキング」タブとして登場し、簡単に入力欄から呼び出せるようになっている。


日本では「^^」が1位に。続いて「(;;)」「m( _)m」など、シンプルな形の顔文字が多くランクイン。あわせて実施したアンケート調査では、世代ごとに使い方の傾向が異なることも明らかになった。


1位の 「^_^」は文脈によって“ほのぼの笑顔”にも“煽り”にもなるなど、シンプルだからこそ幅広い意味で使われているのが特徴。若い世代では失敗や気まずさを軽いノリでオチや皮肉として表現する顔文字として多用される一方、上の世代ではお礼や挨拶など温かみや誠実さを伝える定番表現として親しまれている。



15~28歳:圧・皮肉・やらかしのオチとしての用法が目立ち、失敗や気まずい場面に多用。



例:「気まず︎^^」「明日提出の課題まだ終わってない︎^^」「今日は仕事でやらかしたよー︎^_^」



29~45歳:お礼や挨拶に加え、軽いリアクションやツッコミとして利用。



例:「早起きした友達が遅刻した時に^_^だけ送った」「へぇ、そうなんだ、って時に使う」



46~60歳:主にお礼や挨拶に使われ、丁寧で温かみのある表現として定着。



例:「よろしく︎^^」「ありがとう︎^^」



2位 の「(;;)」は世代を超えて“悲しみ”を象徴する顔文字として親しまれているが、若い世代では感謝や喜び・感動の場面にまで転用されるなど柔軟に使われる一方、上の世代ほどストレートに悲しみや残念さを表現する傾向が見られた。



15~28歳:悲しい時だけでなく、感謝や喜び・感動を伝える場面でも幅広く活用。



例:「ショックを受ける出来事があった時は悲しすぎて文末に思わず(;;)を付けて悲しみを表現します」、「褒められた時に『えーありがとう(;;)』」、「うれしすぎた( ; ; )( ; ; )」、「インターネット上で感動的な音楽作品を観た時に親密な同業者に伝える時の誇張表現として使います」



29~45歳:主に謝罪や反省のニュアンスで利用。



例:「ほんまごめん(;;)」



46~60歳:悲しみや残念さを率直に表現。



例:「売り切れてた(;;)」「残念(;;)」



3位の 「m(_ _)m」は感謝や謝罪の場面で圧倒的に多用される顔文字で、アンケートでも「感謝・謝罪」が全体の8割以上を占める結果となった。まさに“礼儀正しさ”を表す定番表現として世代を問わず定着している。



若い世代ではやや軽いノリやフランクな文脈にも用いられる一方、上の世代ほど丁寧な依頼や誠実な挨拶に使われる傾向が強いことがわかった。

15~28歳:お礼・謝罪を伝える場面で多用されるほか、軽い冗談や嬉しい時のノリとして使うケースも。



例:「ごめんを伝えたくてm(_ )m と送った」「お願いm( )m」「わからなかったときやふざけているとき m( _)m」



29~45歳:感謝や申し訳なさを丁寧に伝える場面で中心的に使われる。



例:「マジで?ありがとうm(_ )m」「感謝や申し訳ない感情の時につかいます」「よろしくお願いいたしますm( _)m」



46~60歳:主に丁寧な依頼や挨拶、謝罪に用いられる。誠実で礼儀正しい印象を与える定番表現。



例:「よろしくお願いしますm(_ )m」「お願いm( )m」「洗濯取り込んでおいてくださいm( )m」「すみませんm( _)m」



海外では泣き顔が「( -̥̥̥◞ω◟-̥̥̥ )」のように大きく強調された形で使われる一方、日本では「(;;)」のように控えめで素朴な表現が好まれる傾向があった。



今回のランキングからは、日本の顔文字文化において 「シンプルで意味がすぐ伝わる」「日常のやり取りに馴染みやすい」 ことが重視されていることが明らかになった。



海外で人気の装飾的で感情を大きく表す顔文字や、ユーモラスな“ネタ顔文字”とは対照的に、控えめかつ無難で誰にでも伝わる表現が日本の利用者に広く支持されている。



さらに「顔文字を使う理由」をたずねたところ、世代によって重視するポイントが異なることがわかった。


10~20代は「かわいい」「個性を出せる」「ネタっぽく使える」など、“かわいさ”や“個性”を重視する傾向。一方で30代以降は「親しみやすい」「感情を細かく表現できる」など、文章をやわらげる“感情補足”の役割として使う傾向が強く見られた。



実際の回答では、



「文字だけだと冷たく聞こえるから」「文の飾りみたいでかわいいから.ᐟ.ᐟ⎛˶'ᵕ'˶ ⎞」「絵文字はおじさん構文っぽく感じるけど、顔文字はその先入観がない」「配信サイトでよく使うので馴染みがある」「Instagramのストーリーに入れると雰囲気がやわらかくなる」



といった声が寄せられ、顔文字が“温度を伝える・自分らしさを出す・SNSでのトーンを整える”表現手段として、若年層を中心に再び注目を集めていることがわかった。



笑顔や挨拶として定番である一方、文脈によっては“皮肉のオチ”や“軽い煽り”としても使われるなど、先ほどの「•᷄ࡇ•᷅」と同様に場面によって意味が揺れ動く“両義性”が人気を支えていることがわかった。



文化の違いが顔文字にも反映。日本はシンプルで汎用性の高い顔文字を好む傾向。



海外では愛情豊かな「ハート系」や遊び心ある「Lenny Face ( ͡° ͜ʖ ͡°)」などが人気。対して日本では“無難で伝わりやすい”日常で使いやすいシンプルな顔文字が選ばれる傾向が見られた。



国別の特徴的な違いを紹介する。



アメリカ、イギリスでは「( ;∀;)」「•̩̩̩̩ᯅ•̩̩̩ 」などの泣き顔や「( ͠° ͟ʖ ͡°)」の怪訝そうな顔、「ᯤ ᯅ ᯤ」の眠そうな顔など、多彩な表情をストレートに表す顔文字がランクイン。日常的な感情をそのまま文字にのせて表現する文化が見られる。



インドでは2位に「࿔ ֶָ֢˚˖𐦍˖˚ֶָ֢ ࿔」のような装飾性の強い記号列がランクイン。SNSのユーザ名やプロフィールを飾る“デコ文字”として人気があり、見た目の美しさを重視した使い方が特徴的。



インドネシアでは「( ͡ _ ͡°)ノ⚲ ♫」(通称「Blush wink(照れウィンク)」)がランクイン。
いくつかの記号を組み合わせた顔文字で、閉じた目と赤面した頬の顔、片手を上げて水の入った容器を持つ姿、そして音符の記号を含んでいる。


恥ずかしさや可愛さ、おちゃめさを表す際に使われることが多く、実際には推し活の応援投稿や日常の小ネタに添えて使うなど、“ネタ顔文字”として定着している。


絵文字ランキングで🗿(モアイ)が上位に入っていたのと同様、SNSミーム文化の強さがうかがえる。



ベトナムでは。「- ̗̀ (ෆ•̀o•́ෆ)۶ FIGHT☆ͦ͗Goー」など文字入りの応援系顔文字が登場。他国が記号で表情を作るのに対し、メッセージ性を込めて仲間を励ます文化が顔文字の使い方に表れている。



ロシア・アルゼンチンではハートや花を添えた“愛”をテーマにした顔文字が複数ランクイン。ロシアでは投げキッス、アルゼンチンではバラを持った顔文字が登場。絵文字ランキングと同様に、情熱的に愛情を伝える文化がデジタル表現にも一貫して表れている。



また今回の調査では、ハートやキス、花を添えた“愛”を表す顔文字が16か国中9か国でランクインし、愛情表現が世界的に広く支持されていることが明らかになった。



特にタイやアルゼンチンではTOP5の大半をハート付き顔文字が占め、ロシアでは投げキッス、アルゼンチンではバラを持った顔文字が登場するなど、国ごとに異なる愛の表現方法が文化的背景とともに反映されている。



世界各国のランキングでは、海外発祥の「ミーム顔文字」が上位に食い込んでいるのも特徴。代表的なのが ( ͡° ͜ʖ ͡°)、通称 Lenny Face。2012年に海外掲示板から生まれ、挑発的・皮肉的なニュアンスや、ネタとして用いられることが多い顔文字。



アメリカ、フランス、メキシコ、イラク、インド、インドネシアなど多くの国々でTOP5にランクインする常連で、オンラインゲームやSNSのコメント欄などで幅広く利用されている。



日本で人気の「^^」「m( _)m」といったシンプルな顔文字とは対照的に、海外ではシュールで遊び心のある“ネタ顔文字”が文化として根付いていることがうかがえる。(花音)

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