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東京商工リサーチが実施した2025年7〜9月期の上場ビジネス・シティホテル「客室単価・稼働率」調査によると、ホテルを運営する上場12社(13ブランド)の平均客室単価は1万6975円(前年同期比8.9%増)で、前年同期を上回った。13ブランドの平均が前年同期を上回るのは3年連続である。平均稼働率も83.9%と3年連続で上昇した。
客室単価の上昇率は、「0〜5%未満」が最多の6ブランド。次いで「5〜10%未満」が3ブランド、「10〜20%未満」と「20%以上」が各2ブランドだった。上昇幅が最大だったのは、阪急阪神HDが運営する「阪急阪神ホテルズ」で、前年同期比22.7%増となった。
コロナ禍の2020年と比較可能な10ブランド(9社)でみると、2025年の平均客室単価は1万7171円で、2020年の8892円から約2倍(93.1%増)に上昇した。
●ビジネスホテル7ブランドの稼働率は82.6%
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コロナ禍と比較可能なビジネスホテル7ブランドの稼働率は82.6%で、前年同期(80.7%)から1.9ポイント上昇した。客室単価は1万4040円(前年同期1万3136円)で、904円上昇した。
コロナ禍収束後、稼働率は改善傾向が続いている。インバウンド需要の回復に加え、物価高や人件費上昇を背景に客室単価も上昇した。2025年は大阪・関西万博の開催などにより国内需要も拡大し、稼働率・客室単価ともにコロナ禍以降で最高水準となった。
●シティホテルの客室単価は最高値を更新
ファミリー層や観光利用が多いシティホテルでは、コロナ禍と比較可能な3ブランドの稼働率は83.2%で、2020年同期から60.3ポイント改善した。客室単価は2022年7〜9月に1万1495円まで低下していたが、2025年同期は2万4478円となり、最高値を更新した。
客室稼働率は13ブランドすべてで70%を超えた。90%台だったのは、「ダイワロイネットホテル」を運営する大和ハウス工業(90.0%)と、「ベストウェスタン」などを運営するポラリス・ホールディングス(90.6%)の2社である。
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観光庁は2025年度補正予算で、自動チェックイン機などの省力化設備の導入支援や、地域における共同設備投資への支援に取り組む方針を示した。外国人材の確保・定着支援や、宿泊業従業員の待遇改善策も検討し、中長期的対策を総合的に推進して観光産業の基盤維持・強化を図る予定だ。
また、2026年7月1日以降、国際観光旅客税を1000円から3000円へ引き上げる方針が決定している。
東京商工リサーチは「国際観光旅客税の引き上げは、インバウンド需要だけでなく上場ホテルの稼働率にも影響を与える可能性がある。今後はサービス内容だけでなく、売上高や稼働率、収益性を総合的に捉える視点が重要になる」と分析している。
本調査は、国内の上場ホテル運営会社12社の客室単価と稼働率を集計したもので、調査は2025年7月に続き7回目。稼働率・客室単価は各社の開示資料をもとに集計した。
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