インタビューに答える松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8) 2025年にオートスポーツwebは、前身のクラッシュネット・ジャパンから名称を変更してから20周年を迎えました。これもひとえに、読者の皆さまのご愛顧のおかげです。そこで皆さまへの感謝の意味も込め、20周年特別記念連載をスタート。題して『オートスポーツweb20周年企画 20の質問で丸わかり』です。かつて、AS+Fやオートスポーツ本誌で連載されていた『100の質問』を20周年記念版でリメイク。スーパーGT GT500ドライバーのプライベートを解き明かしていきます。
第25回は、2025シーズン8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTのドライバーを務めた松下信治選手が登場です。※取材はスーパーGT第4戦富士時点
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●姪っ子の影響でハマった歌
Q1:趣味は何ですか?松下:趣味はスキーです。トレーニングにもなるので、年に20回は行きますね。─かなり多いですね。お気に入りのスキー場は?松下:エリアとしては北海道が良いですね。ヨーロッパから帰国した頃に通い始めましたが、今では現地に選手の友達もできました。
Q2:最近気になっている芸能人、有名人は?松下:特にいません。テレビは一切見ないですし、インターネットにもあまり関心がないですね。
Q3:好きな本や映画、音楽は何ですか?松下:音楽は子どもの歌が好きですね。いわゆる童謡です。─童謡とは意外。松下:意外でしょ(笑)。─聴くようになったきっかけは?松下:周りに姪っ子が多くて、みんなと聴いているうちに『なんかいいな』と思ったんですよね。─おすすめは?松下:『もみじ』と『蛍の光』です(笑)。
Q4:行ってみたい場所はどこですか?松下:宇宙旅行。月とかを目指すよりも、宇宙から地球を見てみたいなと思います。
Q5:もし何かひとつ、新しいスキルを身につけられるとしたら、何を学びたいですか?松下:強いて言うなら料理ですかね。苦手というわけではありませんが、うまくいくと楽しいですよね。─何がうまくなりたい?松下:なんでもいいですよ。現状得意なのは、イタリアに住んでいたのもあってパスタくらいで。なので日本食や中華、ヨーロッパ系もアメリカンでも何でも嬉しいです。
●曲げない信条と祖先へのリスペクト
Q6:休日(暇な時間)はどのように過ごすことが多いですか?松下:休日はアウトドアですね。旅行に行くことが多いです。─山派?海派?松下:どっちも好きです。登山で自然に触れたり、夏なら避暑地でゆっくりしたり。でも、ゆっくり寝転がっているよりは、アクティブに動いている方が多いかな。
Q7:人生で一番大切にしていることは何ですか?松下:なんでも自分で決断することですね。─いつ頃から?松下:物心ついた時から。誰かに学んだとかではなく、昔からスタンスを変えていないですし、これからも大事にすると思います。
Q8:どんな時に幸せを感じますか?松下:レースで結果が出た時には幸せだと思いますし、自分以外のことでも、身内とか大切な人に良いニュースがあると幸せだと感じます。
Q9:尊敬する人は誰ですか?松下:祖先じゃないですかね。もちろん会ったことない方もいますが、父親や祖父、その前の代も含めて祖先を尊敬しています。戦争などを経験して上の世代は今よりも大変だったはずだと思うし、犠牲になったものがすごく多いと思います。それに比べると僕らはそこまで多くを犠牲にしていないだろうし、祖先はリスペクトしないといけないなと思いますね。
Q10:これまでの人生で、一番の挑戦は何でしたか?松下:今じゃないですかね。レースキャリアはつねに挑戦だと思います。─海外と日本だと?松下:うーん……、そこは別に変わらないですね。もちろん、環境とかステージごとにいろいろありますけど、毎シーズン感じる挑戦の感覚は変わらないですし、大小はないです。
●動物に例えるなら“猛獣”
Q11:困難な状況に直面した時、どのように対処しますか?松下:自分から逃げないことです。窮地に立たされた時は打たれ弱くなったり諦めたり、他者の責任にしてしまうこともあると思います。うまくいかない時は人間の本性が出ると思うので、そういう時こそ頑張りどころというか、負けたくないなと思います。
Q12:自分の長所と短所は何だと思いますか?松下:長所は真っ直ぐなところです。短所は特にないですね。改善したいところもありません。
Q13:子供の頃はどんな子供でしたか?松下:今と変わらず、はっきりものを言う子だったと思います。あとはとにかく負けず嫌いでした。─学生時代に部活動はした?松下:中学にバスケットボール部に入っていました。それでも体力トレーニングがしたくて入部したので、大会には出ていませんでした。4歳のころからカートをやっていましたし、レースがメインでした。
Q14:他の人から、どんな人だと言われることが多いですか?松下:まっすぐというかド直球というか。自分が思う性格とあまり変わらないような印象を持たれているのではないかと思います。
Q15:動物に例えられるとしたら、どんな動物だと思いますか?松下:熊とかシャチみたいと言われたことはあります。なぜなのかはわかりませんが、めちゃくちゃ強そうなのでどっちも良いですね(笑)。
●速さにささげた少年時代
Q16:20回以上通っているお店かレストランを教えてください松下:行きつけの焼肉屋さんがありますが、名前は秘密です。─ヒントは?松下:場所は都内ですね。それ以上は言えません。僕の中ではもう日本一の店なので、絶対に言いたくない(笑)。
Q17:20年以上、使っているものはありますか松下:枕ですね。新しいものを買ったりいろいろ試したのですが、結局はもう小さい頃から使っているものに戻ってきました。普通にプラスチックのビーズが入っているシンプルなやつで、さすがにかなり傷んでいますが、いまだに直しながら使っています。海外生活でもヨーロッパに持って行きましたよ。
Q18:20年前は何をしていましたか松下:トレーニングですね。カートレースで勝つために、走り込んだり、腕立て伏せと腹筋を毎日百回とか、小学生のころからメニューを自分で決めて取り組んでいましたね。─当時から走りにつながる実感があった?松下:もちろんそうです。レース中に体力的につらくなるのが嫌なんですよね。走っているうちに次第に息が荒くなって、そこでちょっとしたミスが出たりとか、もうちょっと踏ん張ればタイム出ただろうとか、そういう思いがあったので。後悔を残さないために、日々トレーニングに取り組んでいました。
Q19:20年前の自分に言いたいことは松下:基本はそのままでいいと思います。レースにまっすぐな部分は良いので、レーシングカーのメカニズムの勉強もしておいた方が良かったな、と思う部分はありますね。クルマの仕組みについては無頓着だったので、メカの知識をつけた方がいいぞとアドバイスしたいです。
Q20:20年後にしていたいこと松下:特別なことはないですが、好きなことができればいいなと思いますね。20年後は50代に入るので、プロかどうかは別として可能な限りクルマに乗り続けていたいです。
●プロフィール:松下信治(まつした・のぶはる)
1993年10月13日生まれ。4歳でF1日本GPを見てカートを始め、SRS-F首席、FCJ王者、全日本F3王者とステップアップ。15年から欧州GP2(後のF2)に挑戦して表彰台や優勝を重ねつつ、McLaren Hondaのテスト兼開発ドライバーも務めた。18年以降はスーパーフォーミュラとSUPER GTを主戦場にし、22年にSF初優勝、24年にSUPER GTで1勝。25年もSUPER GTに参戦し、26年はDELiGHTWORKS RACINGからスーパーフォーミュラ復帰を予定している。
[オートスポーツweb 2026年02月19日]