閣議に臨む茂木敏充外相(右)ら=10日午前、首相官邸 茂木敏充外相は10日の閣議で、2026年版外交青書を報告した。昨年11月の台湾有事に関する高市早苗首相の国会答弁を受け、関係が悪化する中国について「重要な隣国」と記述。25年版の「最も重要な2国間関係の一つ」から表現が後退した。米国とイスラエルのイラン攻撃にも触れ、中東地域の安定を図るための外交努力の重要性を打ち出した。
中国を巡る表現の変更について、外務省は「国会答弁などを踏襲した」と説明している。
青書は、中国が昨年11月以降に「一方的な批判や威圧的措置を強めている」と分析。具体例として、薛剣・駐大阪総領事による「汚い首は斬ってやる」とのSNS投稿や、中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射、軍民両用品の対日輸出規制などを列挙した。
一方、日本側の対応に関しては「中国との対話はオープンで、扉を閉ざすようなことはしていない」と主張した。
イラン情勢を巡っては、早期沈静化の必要性を指摘した。「エネルギー安全保障を含む中東地域の平和と安定は日本にとって極めて重要だ」と訴え、「国際社会と連携し、あらゆる外交努力を行う」と記した。

全国人民代表大会に出席した中国の習近平国家主席=3月12日、北京(EPA時事)