勝田貴元、コンビ急遽交代も動じずシェイクダウン最速。マニュファクチャラーズ王座決定戦へ好発進【シェイクダウンレポート】

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2026年09月11日 12:20  AUTOSPORT web

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勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2026年WRC第12戦ラリー・チリ・ビオビオ
 2026年WRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・チリ・ビオビオ』は9月10日(木)、チリのコンセプシオンでシェイクダウンが行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)の勝田貴元/ジェームス・フルトン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が2本目のアタックで4分16秒2を刻み、全体最速タイムをマークした。

 勝田は前戦パラグアイでコドライバーのアーロン・ジョンストンが鎖骨を骨折して欠場したため、今大会からジェームス・フルトンと新たにコンビを組んでいる。コンビ結成からわずか数日という短い準備期間にもかかわらず、シェイクダウンから息の合った走りを披露し、幸先の良いスタートを切った。

 2番手にはヒョンデ・シェル・モービスWRTのアドリアン・フルモー(ヒョンデi20 Nラリー1)が4分18秒6でつけた。3〜4番手には同タイムの4分18秒7でTGR-WRT2のサミ・パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1)とヒョンデ・シェル・モービスWRTのエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)が並び、5番手にティエリー・ヌービル、6番手にセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が続くなど、トップ6が3秒以内にひしめく大接戦となった。

 後方スタートとなったMスポーツ・フォードWRT勢は、先行車が浮き砂利を掃き清めた効果を生かして着実にタイムを伸ばした。ジョシュ・マッカーリーンが4分20秒5、ジョン・アームストロング(ともにフォード・プーマ・ラリー1)が4分19秒6でそれぞれ上位につけ、力強いスタートを切っている。

 今大会は南米ダブルヘッダーの第2戦であり、マニュファクチャラーズ選手権で2位ヒョンデに173ポイントの大差をつけるTGR-WRTにとって、7ポイント以上を獲得すればタイトル決定という大一番だ。ドライバーズ選手権では首位エルフィン・エバンスを2位パヤリが20ポイント差で追い、パラグアイまで3戦連続優勝を飾ったパヤリの勢いが止まらない。4位につける勝田にとっても、上位進出に向けて弾みをつけたい週末となる。

 開催地ビオビオ州は直前1週間ほぼ乾燥した天候が続き、路面には深い浮き砂利(ルーズグラベル)が大量に堆積している。風が弱いため森林区間ではダストが空中に長く留まり、日差しが差し込むと視界が悪化する難しいコンディションだ。一部区間には硬い岩盤が露出してタイヤ摩耗を早めるほか、路肩には夏の森林火災や伐採の跡に残る切り株が潜み、わずかなラインオフが命取りになりかねない。

 夜間には約7mmの降雨が予報されており、雨が浮き砂利を固めてダストを抑えれば先頭走者に有利に働く可能性がある一方、金曜朝のセッティング判断を難しくしている。ヌービルによれば今大会はタイヤの追加配分が認められており、前戦で相次いだタイヤ剥離(デラミネーション)を防ぎながら、研磨性の高い路面でいかにクリーンに走り切るかが週末を通じた鍵となりそうだ。

 シェイクダウン1本目は、選手権首位のエバンスがロードオープナーとして深い浮き砂利の掃き掃除役を強いられ、4分27秒5にとどまるなど厳しい走りとなった。一方でオジエは無駄なスライドを抑えたクリーンな走りで4分21秒6の1本目トップをマークし、ヌービルが0.7秒差の2番手でこれに続いている。

 続く2本目ではフルモーが4分18秒6まで短縮して暫定トップに浮上すると、勝田も4分16秒2まで一気にタイムを縮めて全体最速に立った。ヒョンデのラッピは下り区間でリアを流し、コース脇の切り株に接触しながらも崖下への転落は免れるなど、ヒヤリとする場面も見られている。3本目以降は多くの上位勢が仕上がりを確認した段階でアタックを打ち切り、勝田のタイムがそのまま最速として残る形となった。

 勝田はシェイクダウンながら全体最速で週末の入りを終え、新コンビでの手応えを感じさせるスタートを切った。もっともシェイクダウンはあくまで足慣らしの位置づけであり、本番のタイムとは直結しない点には留意したい。

 競技本番となるデイ1は9月11日(金)、日本時間20時53分のSS1『Turquía 1』を皮切りに計6本のスペシャルステージが行われる。ドライバーズ選手権は首位エバンス、20ポイント差の2位パヤリ、そして4位につける勝田の争いが続くなか、深い浮き砂利のコンディションでどこまで前に出られるかが、この週末最初の見どころとなりそうだ。

[オートスポーツweb 2026年09月11日]

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