ランドセル売り場を訪れた親子=3月26日、横浜市西区 11日に公表された2025年の出生動向基本調査では、夫婦が実際に予定している子どもの数が「1.95人」と初めて2人を下回った。ただ、理想は「2.18人」で、金銭的な負担などを理由に2人目を断念せざるを得ない現状が浮かんだ。
調査によると、結婚15〜19年の夫婦で、子どもの人数は平均1.86人(前回21年は1.90人)だった。約1割は子どもがいなかった。
2人目の出生が低迷しており、「2子の壁」となっている状況が浮き彫りになった。3組中1組が結婚時に予定していた子どもの数に達しておらず、妻の初婚年齢が30歳以上では半数近くが予定に届かなかった。多くの夫婦が実際に想定する子どもの数は1人にとどまった。
理想の数の子どもを持たない理由を尋ねると、「子育てや教育にお金がかかり過ぎる」「育児の心理的・肉体的負担に耐えられない」が増加。仕事への支障や、「欲しいけどできない」も増えた。
未婚者でも希望する子どもの数は減少が続いており、男性は1.30人(同1.56人)、女性は1.36人(同1.56人)だった。6人に1人は「結婚しても子を望まない」と回答。「結婚したら子を持つべきだ」との考えには、男性の半数近く、女性では6割超が反対だった。
調査では、乳幼児と触れ合う経験がない人が増加していることも明らかになった。経験が少ないほど、結婚や子どもを持つことへの意欲が低い傾向となった。
25年の日本人の出生数は67万1236人で、過去最少を更新した。国立社会保障・人口問題研究所は、子どもを持つ意欲が低下傾向にあることについて「社会的な家族の意識が変化したことや、金銭的な負担が影響している」と分析した。