両陛下、来月7日硫黄島へ=戦後80年で戦没者慰霊―宮内庁
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2025年03月21日 17:31 時事通信社

宮内庁は21日、天皇、皇后両陛下が4月7日、戦没者慰霊などのため、太平洋戦争の激戦地だった東京・小笠原諸島の硫黄島を日帰りで訪問されると発表した。
同庁によると、今年が戦後80年の節目に当たることや、約60キロ南に離れた南硫黄島が「原生自然環境保全地域」に指定されてから50年となるのを機に、都から両陛下の訪問依頼があった。
両陛下は当日、羽田空港から政府専用機で硫黄島入りし、2万人余りの日本人戦没者を慰霊するため国が建立した「天山慰霊碑」(硫黄島戦没者の碑)、軍属として徴用された島民の慰霊のため小笠原村が整備した「硫黄島島民平和祈念墓地公園」、日米双方の戦没者を慰霊する都の施設「鎮魂の丘」を訪れ拝礼。遺族団体などとも面会する。
硫黄島では太平洋戦争末期の1945年2月19日〜3月26日、島を守る旧日本軍と、上陸した米軍との間で激しい戦闘が行われ、旧日本軍は約2万1900人、米軍も約6800人がそれぞれ戦死した。天皇、皇后の訪問は、94年に上皇ご夫妻が初めて訪れて以来、2度目となる。
両陛下は今年、広島、長崎、沖縄も訪れ、戦没者を慰霊する予定。天皇陛下は今年2月の記者会見で「戦後80年という節目を迎え、各地で亡くなられた方々や、苦難の道を歩まれた方々に、改めて心を寄せていきたい」と述べた。
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