
「夫と20年以上の付き合いになるんですが、
今年に入って衝撃だった事があり…」
ナフコさん(@nhk0810)が、お風呂の入り方に関する夫のエピソードをThreadsに投稿。たちまち様々なコメントが寄せられ話題になりました。
事の発端は子どもたちとの会話。特に寒い時期だと、体を洗う前に湯船に浸かっている疑惑が!
当初は、「ありえない」と思いつつも、すぐには言わず、良きタイミングで角が立たないように指摘しようと思っていたナフコさん。なぜなら寒い時期はひとまず温まりたいという気持ちも分かるから。そして、夫婦生活10年で「生まれ育ってきた常識はよその家庭ではそうとも限らない」と何度も痛感してきたことから、ちょっと調べてみることに。
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すると、花王が公表しているアンケートで、「自宅で浴槽に浸かる」と回答した人2,295人に聞いた「Q.浴槽に浸かる前に、体を洗いますか?」という問に対し、「かけ湯やシャワーで体の汚れを流す」46%、「ボディーソープや石けんを使って、体の汚れを洗い流す」51%、「何もしない(かけ湯もシャワーもしない)」3%という結果を目にします。
それを目にして、夫がその3%に属するかも…と心配になったナフコさんにお話を聞きました。
「綺麗な体にしてからお湯に浸かる」というのが常識だと…
――お子さんたちとどういった会話の中で疑惑を抱くことに?
以前からお風呂場から聞こえてくる音や会話から怪しいなとは思っていて。ふと改めて聞いてみると、「父ちゃんと入る時は湯船に先に入っている」と子どもが言ったことからです。
――そこでネットで調べてみたのですね。
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「湯船に浸かる前」と入れると、「湯船に浸かる前に体を洗う」という検索ワードが出てきて、トップに花王さんのデータが出てきました。
――そしてまさかの「3%民」の疑いが。
意を決して「10年一緒に暮らして初めて知ったっぽいんだけど…ほんとのほんとは体洗ってからお湯入ってほしい。だけど寒いっていう気持ちも分かる。だからせめてお湯かけてほしい」と言葉を選びながら伝えたら、「それ、聞くの2回目」と言われました。
実は結婚当初に伝えていたようです。そして、今回、「本当に寒い日は入っちゃうけどそれでもかけ湯だけはしている」と聞き正直ホッとしました! が、夫の話も100%は信じてません笑。ただ、これ以上掘ると揉めるので、この話はお開きとしました笑。
――夫婦も10年超えてくると色々と察せるようになってくるのですね。
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普段から同じようなやり取りを繰り返している事があり、ほとんど私が覚えていない事によってです。でも10年越しに同じ話題になる事は初めてだったので、驚きました笑。
話題を切り出した時は、どういう言い回しだと角が立たないかシミュレーションしてから言ったので、「10年前にストレートに言われた」と言われた時は、「私自身まだ何も考えてない時だな…」と思いました。
――ちなみに、ナフコさんはどのような順序で湯船に?
頭のシャンプーなどを流したら体に付くので、その後に体を洗うようにして、綺麗になってから湯船に浸かります。
――お子さんたちは?
最近は一緒に入らない時もありますが、全部洗ってから浸かるようにしています。夫と話した後は、改めて子どもたちにも話した気がします。
――「先に洗う派」「先にかけ湯派」など様々な方がいらっしゃいましたね。
そもそも浸かるお湯の目的が「体を温めるのみ」で、「綺麗にするのはその後に体を洗うからいい」という根本からの認識の違いにとても驚き、衝撃でした。なるほどとは思いましたが、やはりいくら家族でも私には許容し難いなぁとも。家族みんなが清潔に気持ちよく使えるよう「綺麗な体にしてからお湯に浸かる」というのが常識だと思っていましたので。人によって衛生観念が違うことにあらためて驚きました。
今回の投稿には、「湯船を清潔に保つために、先に体をしっかり洗ってから入る」「かけ湯でザッと流してから湯船に入ってまずは温まり、毛穴が開いてから体を洗う」という2パターンのコメントが多く寄せられています。
また、「ヒートショック」への懸念をふまえた意見や「銭湯や温泉では先に全部洗ってから入ります」「掛け湯くらいしてよ!からの、寒くない季節は全部洗ってから入る派になりました」といったもの、さらには「娘が“風呂キャンセル界隈”だからこそ、必ず先に洗って欲しい」「私は洗ってから入りますが旦那はかけ湯だけでした。結婚して30年経ちましたが今知りました」といった家族についてのコメントも多数あり、夫婦や親子でも浴槽への入り方がバラバラであることが伺えます。
今回、ナフコさんが見つけたアンケートを実施した花王株式会社(東京都中央区)にもお話を聞きました。
入浴は単に身体を洗うだけでなく…
――このアンケートはどのような目的で実施を?
生活者と直接つながる双方向デジタルプラットフォームサイト『My Kao』を運営していく中で、「みんなの声」の企画として実施しました。
隣人または家族であっても実はよく知らない生活行動とその背景にある気持ちを読者に共有し、共感や笑い、驚きにつなげることで、読者それぞれのライフスタイルの向上に寄与することを目的としています。
――回答者の年代は?
回答者数は、2,828人(女性2,042/男性748/その他38)で、そのうち、女性は、30・40・50代が約3割を占め、男性では50代以降が多めでした(読者アンケートのため、性年代での人数割付はなり行きです)。
――貴社が提案する「快適なお風呂の入り方」を教えてください。
花王として、特定の見解を公式に表明しているわけではありませんが、私たちは入浴が「一日の疲れを取り、リフレッシュする重要な時間」と考えています。髪や体を洗うことによって、清潔で健やかな生活を送っていただくことを願っています。
また、親子で入るお風呂の時間を、子どもが親に見守ってもらいながら楽しい体験をする場であると考えています。今日あった出来事や自分の気持ちを話す機会で、親にとっても成長を間近で感じられる貴重な時間です。単に身体を洗うだけでなく、コミュニケーションの場としても重要な生活の一コマであると思っています。
体への効果だけでなく、リラックスする場として、ぜひお風呂を多くの方に活用いただきたいです。
――全体の81%の方が「浴槽に浸かる」と回答されているのも興味深かったです。最近は「シャワーのみ」がもっと多いかと思っていました。
浴槽に浸かる入浴には、温熱作用、水圧作用、浮力作用の3つの作用があります ので、シャワー入浴にはないメリットがあります。 日常生活の中でも手軽に血流を促進させることができ、日々調子の良い状態を作る一助になると考えます。
・温熱作用
浴槽につかると体温が上がり、血流がよくなり、その結果、新陳代謝が高まって体内の老廃物や疲労物質が除かれ、疲労回復やこり、痛みがやわらぎます。
・水圧作用
体にかかる水圧はウエストが3〜5cmも細くなるほどです。皮下の血管にも圧力がかかるため、手足にたまった血液が押し戻されて心臓の働きが活発になり、血液やリンパの流れをよくします。
・浮力作用
水中の浮力により、体重は普段の約10分の1になります。体重を支える筋肉や関節を休め、体全体の緊張がほぐれます。
――こんなにメリットがあるのですね。
目的に合った入浴剤を使えば、楽しく健康的な極上のバスタイムを実現できます。最近では湯船に浸かりながら動画や音楽を楽しんだり、スマホから離れてデジタルデトックスの時間に充てたりと、お風呂での過ごし方も多様化しているようです。
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コメントや花王のデータからも、浴槽に入る前の行動は大きく2パターンに。お風呂の入り方は千差万別で、幼い頃からの習慣や家族間でのルールなどのもと、思い思いの方法でみなさんバスタイムを過ごされているようです。
昨今「風呂キャンセル界隈」といったネットスラングも話題となっていますが、清潔で健康的な暮らしのためにも「入浴」が果たす役割は大きいもの。
温泉や銭湯では「まずかけ湯を」と掲示されていることや、ヒートショックなどの危険回避の意味も含め、まずはお湯で体を慣らしてから。後に入る人のことも考えて、お風呂を清潔に気持ち良く使えれば良いですね。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 真弓)