24年のデジタル赤字、6.6兆円=10年で3倍、海外IT大手に依存

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2025年02月10日 17:01  時事通信社

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GAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック=現メタ、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)と呼ばれる米巨大IT各社のロゴ(AFP時事)
 動画配信やクラウドサービスの利用が浸透する中、海外向けの支払いに伴う日本の「デジタル赤字」拡大が止まらない。2024年の国際収支速報によると、デジタルに関連した収支は6兆6506億円の赤字と過去最大を更新。比較可能な14年からの10年で3倍超に達した。企業や個人がクラウドやネット広告などのサービスを海外のIT大手に依存する構図が続いている。

 デジタル関連収支とは、国際収支のサービス収支のうち音楽や動画配信サービスの「著作権等使用料」、クラウドサービス使用料などの「通信・コンピューター・情報サービス」、ネット広告を含む「専門・経営コンサルティング」を指す。

 いずれも利用が拡大しているが、デジタル分野では米国のマイクロソフトやグーグルなど「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大ITが支配的で、日本は受取額を上回るペースで支払額が増加。特に通信・コンピューター・情報サービスの24年の赤字額は、前年比1.5倍の2兆4941億円に上った。

 24年の経常収支は貿易赤字の縮小や海外への投資による配当金・利子の収益増で、過去最大となる29兆2615億円の黒字を確保した。しかし、貿易・サービス収支は6兆5152億円の赤字。訪日客の増加で旅行収支が過去最大を更新した一方、デジタル関連収支が重荷となった。

 経済産業省が昨年10月に公表した試算によると、30年にはデジタル赤字が10兆円に達し、24年の原油輸入額に肩を並べる規模になる見通し。国内のデジタル技術基盤の強化が急務となっている。 

このニュースに関するつぶやき

  • ソフトウエアの開発などは日本には向かない。ならば、ハードウェアの方で頑張ればよし。何とかしようと下手な手を打つより、得意分野で稼げば良いだけ。
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