奈良県平群町でのメガソーラー建設を巡り、許可の取り消しを求めた訴訟の大阪高裁判決で逆転勝訴し、記者会見する弁護団ら=18日午後、大阪市北区 奈良県平群町で建設中の大規模太陽光発電所(メガソーラー)を巡り、下流域の住民22人が県知事を相手取り、林地開発許可の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が18日、大阪高裁であった。長谷部幸弥裁判長は「審査基準の設定・適用に裁量権の範囲の逸脱、乱用があり違法」と述べ、請求を棄却した一審奈良地裁判決を取り消して訴えを認めた。
二審判決によると、メガソーラーを建設する協栄ソーラーステーション合同会社(東京都港区)が2022年、林地開発の変更を申請。23年に知事が許可した。
長谷部裁判長は、県が定めた「林地開発許可制度の手引き」を根拠に、水害を防止するための洪水調整池に関する県の技術基準「ゴルフ場基準」が審査基準だと指摘した。
その上で、洪水規模の設定に際し、降雨継続時間を10時間、総雨量を147ミリとしたことについて、開発地周辺でこれを上回る降雨量を記録した日が相当数あるなどとして、「判断過程に不合理な点があり、看過しがたい」と結論付けた。
住民側の佐藤真理弁護団長は「裁判所が住民の意見を十分に聞いて、裁判所らしい的確な判断を示したと思う」と判決を評価し、県に上告しないよう求めた。奈良県は「判決文が届いていないのでコメントを差し控える」とした。