限定公開( 4 )
小保方晴子さんの快挙により、理系女(リケジョ)が脚光を浴びています。「オシャレでチャーミングな方だったのが、驚きを招いた」という記事を読むたび「いつの時代の認識?」と思ってしまいます。
私が進学塾を始めた30年前には、本当にリケジョは少数派でした。けれども、今はかなり数が増えて、特に珍しいことではありません。理系センスの乏しい(と自覚する)私は、わが塾が誇るスーパーリケジョ2名に取材してみました。某大理学部(物理学科)を主席で卒業して旧財閥系メーカーの研究所に勤めていた女性と、現役の医大生です(蛇足ながら、二人ともオシャレでとてもチャーミング、生徒たちの憧れのお姉さんです)。
結論から言うと、リケジョと文系女子にはかなり違いがありました。まず、興味の対象が違います。そして、興味の持ち方も異なるのです。「モノを見るのが好き。特に動くモノを見ると楽しくて『なぜ?』と思う」そうです。これが「科学する心」でしょうか。モノを見ても、好きか嫌いかで終わってしまうことの多い文系女子の私とは、根本的に違うようです。
また、知識や情報の取り込み方においても、リケジョたちは「まず理論ありきで、筋道を通すのが好き。すっきりした数式を美しいと思う。筋道が通らないと気持ち悪い」と口を揃えます。数学の公式だと「基本を一つ覚えておけばそれでOK。あとは必要に応じてその都度、展開すれば良い」と考えるそうです。
典型的文系女子の私は、何かを学ぼうとする時、ある程度の量の知識をとにかく必死で取り込んで、それからやっと分類し、関連性を見出して安心します。リケジョの彼女たちは「筋道が通って積み上がっていくのが楽しいから、勉強はちっとも苦じゃない」「新たにわかることが嬉しくて、特に努力している感じじゃない」とサラっと言います。小保方さんも、誰よりも実験量が多いと報道されていましたが、ご本人はかなりの部分、楽しんで取り組んでいらしたのでしょう。
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さて「リケジョ」には努力でなれるのか?結論から言うと、理系度が低ければ困難です。では、「その理系度を測る物差しは?」というと、物理・化学・数学?だと私は見ています。「中学で数学や理科が好き」といった程度では測れません。物理・化学・数学?の3つのうち、最低でも2つはクリアできないと、理系の進路は険しい道となります。
理系人材の養成にはお金がかかるので、大学の入り口で厳しい選別が行われます。その典型が医学部でしょう。「理系≒優秀」となるのも致し方ないことかもしれません。
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