メルセデスF1の燃料違反疑惑を受け、FIAが対策。来季規則変更で厳しく取り締まり

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2017年04月27日 07:52  AUTOSPORT web

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2017年バーレーンGP バルテリ・ボッタスとルイス・ハミルトン(メルセデス)
FIAとF1チーム代表が協議の上、2018年に向けて、オイルを燃料として燃焼する違反行為を取り締まるための新たな規則を導入することで合意した。

 25日にF1ストラテジーグループおよびF1コミッション会合が開催された後、FIAは、2018年のF1レギュレーションに関するいくつかの修正および追加について合意し、これについて世界モータースポーツ評議会の承認を求めると発表した。

 FIAの発表には、新たなコクピット保護デバイスのプラン、Tウイングやシャークフィンの制限といった項目とともに、以下のようなオイルに関する取り決めも含まれていた。
「オイルが燃料として使用されないようにするための手段を講じる。さらに、イベント中にパワーユニットに使用されるオイルの仕様は1種のみとする」

 以前からメルセデスが予選になると大幅にパワーを上げることについて、エンジンオイルを燃料として燃やすという違法な行為を行っているのではないかとレッドブルなどライバルたちは疑っている。3月にFIAは、レッドブルからの疑義を受け、どのような形であれエンジンオイルを燃料として燃焼させることはレギュレーション違反と見なされると明言、また、オイルの使用状況と化学成分について監視するとも述べた。

 メルセデスは違法な行為は一切行っていないと主張し、実際、不正は見つかっていない。しかし2018年にはオイルの不正使用を取り締まるため、3つの手段がとられることで、FIAとチーム側が合意した。

 まず、チームは、マシンのメインタンク内のオイルレベルの測定値を、グランプリの週末中、「いかなるときも」FIAに対して提供しなければならない。
 マシン内の総量を明らかにするため、チームは、メインタンク以外のタンク内のオイルの量も、決勝スタートの1時間前にFIAに申告しなければならない。
 これは、決勝と比べて予選でオイルが余計に燃焼されているなどといった、オイル消費における異常を発見することを目的とした対策だ。

 また、パワーユニットとエアインテーク間のアクティブコントロールバルブは禁止される。現在は、余剰オイルがサンプブリーザーパイプにより、インテークを通してエンジンに戻されているが、規則変更により、オイルをエンジンに戻してパワー向上に役立てるようなクレバーなシステムは妨げられることになる。

 また、グランプリ中にひとつのエンジンで使用できるオイルの仕様は1種類のみに限定され、チームは事前にサンプルを用意し、申告しなければならない。
 これによりチームが、予選では専用オイルを使ってパワー向上を図り、その後、決勝用オイルに戻すといった手段を取ることを防止することができる。  

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