長澤まさみ、アフロヘアで縄文土器を作る姿が話題に 『コンフィデンスマンJP』レキシの粋な演出

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2018年05月15日 06:02  リアルサウンド

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 5月14日に放送された『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)第6話のタイトルは「古代遺跡編」。ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)たち信用詐欺師の3人が、悪徳コンサルタント・斑井満(内村光良)を騙すために闘いを挑んだ。


参考:【画像】今週のダー子


 自転車での一人旅で十色村を訪れたボクちゃんは、川辺守夫(野添義弘)と美代(長野里美)の夫婦ふたりだけで切り盛りするラーメン屋にたどり着き、その素朴な味わい深さの虜に。夫婦は、特産品などを販売する「ふるさとふれあいモール」なるものがこの地にできることを心待ちにしていた。ところが2年後にボクちゃんが村を再訪すると、「ふれあいモール」の姿はなく、産業廃棄物処理場建設の計画が推し進められていた。そのプロジェクトを手がけているのが、斑井。ボクちゃんはダー子に話を持ちかけ、産廃処理場の建設工事を食い止めようと奮闘する。


 ダー子らは、工事を止めるだけならその土地から土器や土偶といった、遺跡があった証拠が出てくればいいと考えつく。大量の土器が必要になるが、リチャードはボクちゃんの失敗により、自慢のコレクションの一つである縄文土器を斑井に粉々にされてしまい、「もう貸さないよ」と拒否。すると、次のシーンではダー子を筆頭に、皆で何かを作る姿が。同じ素材、同じ技術で作り、経年劣化させることで縄文土器を作ろうとしていたのだ。


 「縄文の魂を吹き込むのよ」「縄文を蘇らせろ……縄文を超えてゆけー!」とノリノリで縄文土器を作ろうと励むダー子はいつの間にかアフロ姿に。すると、「縄文土器、弥生土器、どっちが好き?」とレキシの名ナンバー「狩りから稲作へ」が流れ始め、ネット上ではその演出に笑いの渦が巻き起こっていた。アフロヘアは、レキシの池田貴史のトレードマークそのもの。その後も音楽のBGMはそのままに、縄文土器を作る3人。はじめは「自分たちで作るなんて無理だろ」と言っていたボクちゃんもいつの間にかアフロヘアに、リチャードもアフロヘアとなり、3人の縄文土器に懸ける熱心さが徐々に高まっていく様子が相まって見えた。


 斑井を演じる内村が月9に登場するのは、『西遊記』(2006)以来、およそ12年ぶり。毎話予測のつかない盛り上がりを見せていたが、ツッコミどころ満載のコメディドラマである本作に、ここにきて内村という国民的コメディアンを登場させるというのはさすがである。当然ながら内村演じる斑井は、登場早々から大いにふざけ倒す……かと思いきや、意外や意外。終始渋面を浮かべ、シリアスな芝居に徹するではないか。ほとんどのお茶の間で、肩透かしを喰らった声が上がったのではないだろうか。しかしだからこそ、ダー子らのフルスロットルなハイテンションが少々滑り気味で、それが逆に笑いを誘うのだ。


 ダー子が扮したの若き考古学マニアは、例のごとく考古学関連の書物を読み漁り、すっかり“その道の人”となっていった。奇声を上げまくるその姿に、ほかの考古学マニアの濃い目な面々が煽られるのも頷ける。それを、この手のノリのプロである、内村演じる斑井が呆れ顔で眺めているという構図がまた何ともおかしいのだ。


 しかし斑井は、このダー子の愚直な姿に心を動かされる。「考古学とは学ぶものでも研究するものでもない。とり憑かれるものだ」とは、考古学に取り憑かれていた斑井の父親が遺した言葉である。人々から奇人扱いされ、認められることのなかった父と考古学を斑井は否定してきたが、その父の面影と重なるダー子の姿が彼の胸を打ったのだ。そして彼もまた現在の自分を捨て、考古学のロマンの世界へと笑顔で足を踏み入れていくのである。何とも“イイ話”だ。


(折田侑駿)


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  • 私が一人笑ってて、不思議そうな夫にレキシの説明するのに必死だったわ。
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