話題を集めた巨大な顔が再び東京上空に、アートチーム「目」のプロジェクト

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2021年08月13日 06:21  Fashionsnap.com

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「まさゆめ」 Image by: FASHIONSNAP
現代アートチーム「目[mé]」が8月13日、アートプロジェクト「まさゆめ」として再び東京上空に巨大な「顔」を浮上させた。YouTube公式チャンネルではライブ配信を実施している。

 同プロジェクトは、2020年東京オリンピック・パラリンピックを文化的側面から活性化させることを目的とした東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京が主催する「Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13」のひとつ。目のメンバーでアーティストの荒神明香が中学生のときに見た夢から着想しており、年齢や性別、国籍を問わず世界中から顔を募集し、選ばれた「実在する一人の顔」を東京の空に浮かべる。企画提案から実施まで約3年の期間を経て、7月16日に代々木公園で実施した際にはビル6〜7階分の巨大な顔が浮かぶ光景が話題を集め、ツイッターでトレンド入りを果たした。なお、顔のモデルに関する氏名等の個人情報は公開していない。
 今回は東京都内で午前5時頃より浮上を開始。気温は22度で、小雨が降る中、巨大な顔に空気が入り始めた。前回と同様に顔の大きさはビル6〜7階分のサイズ。プロジェクトのコンセプトを保つ観点から、浮上エリアや制作方法、浮上方法などは非公開としている。浮上地のロケーションは、浮上する顔と共に、周辺の景色全体が作品になるため、「東京を景色として象徴してくれるような場所のひとつ」を選んだという。周辺エリアには、巨大な顔をスマートフォンで撮影しようと足を止める人の姿も見られた。

 荒神が中学生の頃に見た夢は「塾の帰りに電車の窓を眺めていると、街の空に大きな顔が月のように浮かんでいた。それは街の大人たちの仕業だということも分かっていた」というもの。まさゆめについて目は「夢に理由はありません。この作品は『理由』というものを放棄しているのです。現代社会の中で、あらゆる合理性や、あらゆる理由というものから、例え一瞬でも解放され、何にもとらわれずに、ただこの光景を見て欲しいと考えた」と説明している。
 目のディレクター南川憲二は、作品について「もともと人の夢なので、何が成功で何が失敗かが分からない存在。謎の光景を前にして生じる『なぜ?』『誰?』といった人々の疑問を疑問のまま存在させている。疑問に対してはっきりとした理由がない時、自身が見ているものが全てになるため、人は非常に主体的になる」と説明。空に浮かび、SNSやメディアを通じて世界中から見られる巨大な顔を通じて「この状況における『他者』とは何か?他者についてどこまで考えられるのか」を問いかけたという。

 「まさゆめ」の浮上を終えた荒神は、「約3年間、この“謎の景色“を多くの大人たちが一緒に、作り出すことに向けて進んできたこと、そして自分がそれに立ち会えたことは本当に奇跡だと思う」とコメント。プロジェクトの今後については、告知をせずに発表する可能性はあるものの実施は未定としている。また、同プロジェクトを振り返るイベントをオンラインで開催する予定だという。


■まさゆめ:公式Twitter

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  • これ喜んでる人は、周りにもネット民にも誰1人いなかったわ(笑)
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