ホンダ:ミル、2日連続転倒もマシンに好感触「レースで得たフィーリングはとても重要だった」/第5戦フランスGP決勝

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2024年05月13日 13:00  AUTOSPORT web

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ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2024MotoGP第5戦フランスGP 決勝
 5月12日、2024年MotoGP第5戦フランスGP MotoGPクラス決勝がル・マン-ブガッティ・サーキットで行われ、レプソル・ホンダ・チームのルカ・マリーニは16位、ジョアン・ミルは転倒リタイアで終えている。

 また、ヨハン・ザルコ(ホンダ・カストロールLCR)は12位、中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)は14位で終えている。

 大きな雲に覆われ、前日のスプリントより10度以上低い路面温度となったフランスGPの決勝だが、ほぼすべてのライダーがフロントタイヤにハードを選択。ホンダのマシンを駆る4人も同じくフロント:ハード/リヤ:ソフトの組み合わせでレースに臨んだ。

 スプリントでリヤのフィーリングに問題を抱えていたミルは、決勝に向けてセッティングを変更。決勝を18番グリッドからスタートすると、オープニングラップで17位に順位を上げる。

 上位のライダーが転倒したこともあり一時は14番手に浮上し、アレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)とともに走行できるペースを見せた。ホンダ勢の最上位を走行していたミルだが、15周目に転倒。ポイント圏内を走行していただけに、悔しい結果となった。

 代わってホンダのトップに立ったのがザルコだ。戦闘力に優れるマシンに抜かれ序盤に3つポジションを落としたが、レース中盤は抜かれることなく単独で走行。

 バトルに巻き込まれなかったため、タイヤの摩耗を抑えられていたかと思われたが、終盤にはペースが落ちてくる。背後からは全ライダーのなかで唯一、前後ともにソフトタイヤを履くアウグスト・フェルナンデス(レッドブルGASGASテック3)が迫っており、その差は1秒以内に。しかし落ち着いた走りで、その差をキープしたザルコは12位フィニッシュで4ポイントを獲得した。

 チームメイトの中上も終盤でのペースに苦戦した。中上はレース中盤ですぐ後ろのフェルナンデスを引き離したかのように見えたが、路面温度が低かったこともあり、週末を通してソフトタイヤを試し続けたフェルナンデスがトップ集団と同じペースで猛追。23周目にかわされ、14番手に後退した。

 ただ、レース中盤でザルコよりハイペースで走行し、フェルナンデスと競り合いをしたにも関わらず他のホンダ勢と終盤のラップタイムはさほど変わらなかった点を考えると、中上のタイヤマネジメント自体はそこまで悪くないと思われる。

 25周目以降急激に差を詰めてきたアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)をなんとか振り切り、2戦連続のポイント獲得となる14位でフィニッシュした。

 マリーニは他のホンダライダーと絡んで走る場面が増えてきており、ホンダのマシンへの習熟が進んでいる様子がうかがえる。13周目にリンスに抜かれ最後尾に下がった後は、集団から徐々に引き離され単独走行となったが、終盤にはザルコや中上とマッチするペースで走行。無事に完走し、ポイント獲得目前の16位でレースを終えた。

■ルカ・マリーニ(決勝:16位)
「今大会のレースは、僕たちが現在抱えている課題とその解消に取り組むことに注力した。転倒するまですばらしいレースを展開していたミルが、レースウイークを通して大きな進歩を見せた。僕はまだその一歩を踏み出せていないので、その原因を突き止めなければならない。ムジェロでのテストを心待ちにしている。そこでなにかを見つけ、バルセロナに活かせることを期待している」

■ジョアン・ミル(決勝:リタイア)
「今日のレースで得たマシンのフィーリングはとても重要だった。前日の問題を経て、セッティングをもう一歩進められたし、レースでもいいペースで走れた。自分のフィーリングを確認できたのは、チームのおかげだよ。今日、攻めの走りができたのも、彼らがすばらしいマシンを提供してくれたからこそだ。今後は今日のポジティブな点、すなわちレースペースや我々の取り組みなどに焦点を当て続けていくことが重要になるだろう。ムジェロで行うテストでは、いくつかのことをチェックできればと思っている」

■ヨハン・ザルコ(決勝:12位)
「レースウイークを通して、地元ファンの温かさを感じるレースだった。もちろん、もっと上の順位を目指したいと思っていたけれど、スプリント同様ベストを尽くした。地元ファンの声援に感謝したいよ」

■中上貴晶(決勝:14位)
「昨日のスプリントと同じセットでレースに挑みました。朝のウォームアップで違うセットにトライしましたが、あまりいい部分がなかったのでスプリントの状態に戻しました。タイヤ選択もスプリントと同じでフロントにハードタイヤ、リヤにソフトタイヤを装着しましたが、気温が低かったせいなのか旋回性がやや悪い感じでした。厳しいレースでしたがなんとかポイントを獲得しました。次戦バルセロナで、さらに上位を目指すためのセットアップに努めます」

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