"憧れのアウトドア体験”が最悪な思い出に…「キャンプはもうコリゴリ」と振り返る意外なワケ

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2024年05月14日 09:20  女子SPA!

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女子SPA!

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コロナ禍以降大ブームとなったキャンプやアウトドア。

今ではキャンプだけでなく、グランピングなどの施設も多数オープンしています。

植田さおりさん(仮名・45歳)は、毎年夏休み、夫の実家がある北海道に帰省します。そのついでに家族旅行も組み込んで、毎年北海道のさまざまな場所でレジャーを楽しんでいました。

◆猛暑の中コテージへ

「最近は北海道も30度を超える日が増えて暑いですが、それでも関東に比べればカラッとして過ごしやすいです。わが家はアウトドアをするタイプではないのですが、広々とした北海道にはいくつものキャンプ施設やコテージがあり、一度くらいはやってみようと、実家から少し離れたキャンプ場のコテージに泊まってみることにしました」

訪れた北海道は快晴。気持ちよい天気で絶好のキャンプ日和です。2泊の予定でしたが、初日は移動で到着が遅くなるので夕食を食べてからコテージへ向かいました。

「以前そのキャンプ場を通ったことがあり、シルバニアファミリーのような三角屋根の外観が素敵だなと思っていたコテージだったので、ワクワクしていました。わが家はマンションなので、2階建てのおうちに憧れがあったんです。しかも北海道の田舎にあるキャンプ場で宿泊料も格安。到着したときはテンションマックスでした」

◆バチっという音に嫌な予感

ですが鍵をもらい、ドアの前に立つと異変に気付きます。

「バチッ、バチッと、大きな音がするので何事かと思って音のなる場所を探すと、コテージの横に大きな電撃殺虫器がつけられていました。紫の光に何か大きなものが突撃していくのですが、よく見ると大きな『ガ』でした。そしてドアの周りにも、挟まれてしまったガの残骸がいっぱい。思わず『ウエっ』となってしまいました」

特大の「ガ」の大群を見て驚いたしまった河村さん一家。

大きなガがコテージ内に入らないよう、一瞬でドアを開け、一瞬で閉めて閉じこもり、その日は外に出られなかったそうです。

北海道は気候が違うため、セミは少ないのですが、そのぶん「ガ」が大量にいるのです。ガは夜行性なので、暗くなってから草原の中に建つコテージについた河村さんたちは恐ろしいものを目撃してしまったのです。

◆大量に死にいく姿…

「今までは普通のホテルなど室内でしか泊ったことがないので気づきませんでした、よく見るとコンビニや宿泊施設などにも大きな電撃殺虫器が備えられており、やはり大量の大きな「ガ」がバチバチと突撃していました。盲点でした」

その日は一歩も外に出ず、翌朝。快晴で気持ちの良い青空の下で子どもとトンボを追いかけたりして遊び、楽しい1日を過ごしました。コテージの脇にバーベキューコンロが備え付けられており、バーベキューをしようと話していましたが、あの「ガ」のことを思うとどうにも気持ちが向かず、河村さんも夫もバーベキューの買い出しについて話題にしなかったのだそう。

◆インドアが加速

「なんか、壁につぶされたガなどを見てしまったので、その近くでバーベキューする気がなくなってしまって。昼間ならガの登場はなさそうですが、虫はたくさんいるし、なんだか億劫になってしまって、結局近所のスーパーでお惣菜を買い、部屋の中でご飯を食べました。インドア家族だと、こうなっちゃうんですね(笑)」

特大のガの大群におののいて、キャンプ場のコテージに泊ったもののアウトドアらしさを楽しめずに終わった河村さんですが、振り返ってこう言います。

「キャンプはもうこりごりです。バーベキューという響きに憧れがありましたが、よく考えたら旅行に来てまでわざわざ洗い物とか料理をしたくないなぁって気づきました。『ガ』のおかげで、家事をしなくて済んだのでよかったといえば良かったです」

やはりアウトドアには向き不向きがあるのかもしれませんね。
<文/塩辛いか乃 イラスト/魚田コットン>

【塩辛いか乃】
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako

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  • 夏休みシーズンに北海道で大発生する大きな蛾といえば、9月初旬のクスサンだろうか。
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