「何コレ!?」「めちゃくちゃ凄くて笑う」 富山市【軽トラ庭園コンテスト】にSNS驚嘆...なぜ荷台に庭を?市役所に聞く

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2024年05月14日 19:30  Jタウンネット

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「何コレ!?」「めちゃくちゃ凄くて笑う」 富山市【軽トラ庭園コンテスト】にSNS驚嘆...なぜ荷台に庭を?市役所に聞く

自宅に広い庭があれば、好きな木や花をたくさん植えたり、ちょっとした池を作ったりできる。

アパートやマンションでも、ベランダの空きスペースなどを活用してちょっとしたガーデニングをしている人もいるだろう。

そして、まさかの場所に庭園を造り上げてしまう人たちもいる。

2024年5月11〜12日の2日間、富山県富山市で開催されたとあるイベントには、そんな猛者たちが集っていた。

こんな所に庭園が...!(画像は富山市公園緑地課提供、以下同)
こんな所に庭園が...!(画像は富山市公園緑地課提供、以下同)

その名も、「軽トラ庭園コンテスト」。

名前の通り、軽トラックの荷台に庭園を造るという、大胆かつ芸術的な試みである。

SNS上でも「なんだこの楽しそうなコンテストは」「めちゃくちゃ凄くて笑う」「何コレ!?行ってみたい」などと話題になっていたが......一体どんなコンテストなのか。

Jタウンネット記者は14日、富山市に話を聞いた。

職人たちのワザをお披露目する場

「軽トラ庭園コンテスト」は、花と緑であふれた街づくりを推進するという趣旨のもとに富山市で毎年開催されているイベント「花と緑のフェスティバル」の中で行われているもの。

同士建設部公園緑地課の職員によると、2011年に第1回目が実施され、コロナ禍の影響で中止した2020年を除いて毎年開催。24年で13回目となった。

様々なコンセプトの軽トラ庭園がズラリ
様々なコンセプトの軽トラ庭園がズラリ
「花と緑のフェスティバルの趣旨のもと、まちなかに簡易的に緑を演出するために発案されました。造園職人の高い技術で作庭した軽トラ庭園を様々な人に見てもらうことで、花と緑にふれあうだけでなく造園への啓蒙普及や、造園職人の高い技術をPRしています」(公園緑地課職員)

同職員によれば、富山県は持家率全国上位の都道府県。庭づくりへの関心も高いため、それに応える県内の造園職人たちは非常に高い作庭技術を持っている。

軽トラ庭園コンテストは、そんな職人たちの伝統技能や作庭技術の高さを披露し、造園への関心を持ってもらう機会なのだ。

技術の高さを披露
技術の高さを披露

集まる「軽トラ庭園」は力作ぞろい。草木や花はもちろん、日本庭園さながらの石組まで荷台の上で再現する人もいる。

来場者はそんな作品を見て、「これは」と思った作品に投票(1人3票まで)。2日間で集まった得票数の総数により、1位〜3位の作品が決定する。

限られたスペースをいかに有効活用するか

また、軽トラ庭園には、近年増加している屋上やベランダ、住宅の一角のスペースといった「狭い場所での庭づくり」のニーズに合わせた技術が活用されている。

限られたスペースでいかに美しく作庭するか考えられているのはもちろん、重量制限があるなか発砲スチロールで嵩を増したり、軽量土壌などを使用したりして軽量化するなど、さまざまな工夫が施されているのだ。

そんなところが軽トラ庭園の見どころである、と同職員は語った。

「いわば軽トラ庭園は、造園業者の『移動できるお庭のショールーム』となっています」
軽トラ庭園は「移動できるお庭のショールーム」
軽トラ庭園は「移動できるお庭のショールーム」

13回目となる今年のコンテストには、技術と工夫がつぎ込まれた全13台の軽トラ庭園が出展。1位となったのは、水琴窟とお香を使った、視覚だけでなく聴覚や嗅覚など全身で庭園を感じられる構成の作品だったという。

「(イベントについて)SNS等にとりあげていただき、全国的な知名度が出てきたと実感しています。
今後ももっとたくさんに方に見ていただけるよう、宣伝等に工夫をしたいと思っています」(公園緑地課職員)

果たして、来年はどんな軽トラ庭園が登場するのか。自宅でのガーデニングの参考にする意味でも、要チェックだ。

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