限定公開( 2 )
6大会連続の五輪出場を決めたバレーボール女子日本代表。古賀紗理那(28=NEC)は代表主将3季目にして「私のプレーにフォーカスして、キャプテンを意識せずに過ごしていた」と言った。絶対エースの主将だけ頼らない結束力でつかんだパリ切符。チーム醸成の裏にあったものとは−。
◇ ◇ ◇
代表活動がスタートした4月。選手たちは同じ課題を口にしていた。「バレー以外のところでももっと会話を増やしていかないと」(関)、「もっと仲がいい、深いチームの方が絶対に強い」(松井)。その溝を埋めたのは、ベテラン勢を中心とした献身的な姿勢だった。
予選R第2週中国大会の初戦でブラジルに敗れた直後。29歳のリベロ小島は「技術ではなくチーム力の差を感じた。さらにチーム力を作り上げたい」と急きょミーティングを提案し、意思疎通を図った。23−24年シーズンのVリーグ覇者NECをまとめた主将。真鍋監督から「コート外のこともよく気を使ってサポートしてくれる」と評される陰のリーダーは「チームで戦っているので古賀選手におんぶに抱っこは違う。私は私の位置でできることを最大限やろう」と、肩書にとらわれず団結力向上に努めた。
チーム最年長35歳の岩崎も、率先してその役割を担った。同じセッターの関とはミーティングを重ねて戦略を共有。チーム全体に対しても「今すぐ完璧なコンビができるわけではないけど、みんなで頑張りましょう」と呼びかけ、前向きな気持ちを引き出した。
|
|
昨年の五輪予選W杯バレーでは出場のなかった2人の働きかけもあり、結束が高まった真鍋ジャパン。「ONE TEAM ONE DREAM〜一つの心でひとつの夢をつかむ」。このスローガン通り、一丸となってつかんだ切符だった。【竹本穂乃加】
|
|
|
|
Copyright(C) 2024 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。