「モータースポーツは残酷だ」アルピーヌA424の初ル・マンは2台ともにエンジントラブルでリタイア

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2024年06月16日 16:10  AUTOSPORT web

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36号車アルピーヌA424(アルピーヌ・エンデュランス・チーム) 2024年WEC第4戦ル・マン24時間
 6月15日にスタートしたWEC世界耐久選手権第4戦ル・マン24時間レース。ハイパーカークラスにエントリーする2台のアルピーヌA424は、レース前半にしてエンジントラブルでリタイアを喫することとなった。アルピーヌ陣営はこれを「残酷」であると形容している。

 序盤には戦えるレースペースを示したのち、13番手を走行していた35号車は、5時間目のフェルディナンド・ハプスブルクのドライブ中にエンジンが故障。

 それから約1時間後、ニコラ・ラピエールにも同様の問題が生じ、36号車はガレージに入れられることとなった。

 アルピーヌのチーム代表、フィリップ・シノーは、信頼性がA424のサルト・サーキット初陣の障害になる可能性があるとチームは認識していたと認めたが、その事実は、挑戦がこのような不名誉な形で終わったことの痛みを和らげるものではないと述べた。

「信頼性が問題になる可能性があると分かっていたとしても、ダブルリタイアは残酷だ」とシノーは語った。

「あらゆるテストとシミュレーションをしたにもかかわらず、レースの真実だけが重要だ。シーズンのスタートで素晴らしい結果が出たので、こんなに早くリタイアするのはなおさら残念であり、不安だ」

「でも、ポジティブな面も受け止めて前進し続けなければいけない。今週、我々のクルマは速いという確証を得た。今夜はチーム全体が苦しんでいるが、立ち直って前進するために努力を続けなければいけない」

 今回のアルピーヌのダブルリタイアは、練習と予選で好成績を収めた後のことだった。ハプスブルク、ポール・ループ・シャタン、シャルル・ミレッシの35号車は最終予選『ハイパーポール』に進出し、グリッド5番手を獲得していた。

 しかしラピエールは、予選で吸気の問題が出たことで36号車がハイパーポール出場の可能性を失ったため、問題なくレースを終えられる自信がないとレース前に話したことを認めた。

 ラピエールは次のように振り返っている。

「今年は学ぶためにここにいると最初から言っていた。今週ほどの好成績を収められるとは思っていなかったので、後退はさらに厳しいものとなったが、これは将来的に役立つだろう」

「いま、僕らはより強くなって戻ってくるために全力を尽くす」

 アルピーヌ・モータースポーツ担当副社長のブルーノ・ファミンは次のように付け加えている。

「ル・マン24時間レースデビューは、A424にとって4回目のレースだけに、さらに厳しい学習曲線になることは分かっていた。しかし、それが我々の失望を変えることはない」

「来年、より強くなって戻ってくるために、この機械的トラブルの原因を分析する。我々のクルマは今週を通して良い調子を見せたので、改善するための強力な基盤はある」

「皆の献身に感謝するが、モータースポーツは残酷だ。だからこそ、勝利はより甘美なものになるのだ」

「今晩の涙と失望した顔を見て、アルピーヌ・エンデュランス・チームを表彰台と勝利を争えるチームにできるものと確信している」

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