デンマーク、エリクセンが先制弾も勝ち切れず…オブラク＆シェシュコ擁するスロベニアとドロー

　EURO2024・グループC第1節が16日に行われ、スロベニア代表とデンマーク代表が対戦した。

　予選グループHで7勝1分2敗・勝ち点「22」という成績を残し、6大会ぶりの2度目の本大会出場を決めたスロベニア。前回出場のEURO2020では2分1敗でグループステージ敗退に終わっており、今回は記念すべき大会初勝利と決勝トーナメント進出を目指す。アトレティコ・マドリードで絶対的守護神に君臨するヤン・オブラク、今シーズンのライプツィヒで通算18ゴールを挙げたベンヤミン・シェシュコという攻守の2枚看板の活躍にも注目だ。

　対するデンマークは2大会連続10度目の出場。前回大会はクリスティアン・エリクセンが試合中に倒れるというアクシデントがありながらも、ベスト4進出という好成績を収めた。予選ではスロベニアと同じグループHに入り、7勝1分2敗で勝ち点「22」を獲得。スロベニアとは同勝ち点だったものの、直接対決を1勝1分で終えたデンマークが首位通過を果たした。直近の国際親善試合は2連勝を飾っており、好調のまま重要な初戦を迎える。

　序盤はボールを保持しながらチャンスをうかがうデンマークに対し、スロベニアはミドルブロックを形成しつつカウンターを狙う構図となる。スロベニアは16分、中盤でのボール奪取を起点にシェシュコが強烈なミドルシュートを放ったが、惜しくも枠の左へ。するとその直後、デンマークはアレクサンダー・バーが左からスローインを入れると、ボックス内のヨナス・ウィンドが後方へフリック。走り込んだエリクセンがゴール左下隅に流し込み先制に成功した。

　1点ビハインドとなったスロベニアは相手DFラインの背後を狙う選手にシンプルなロングフィードを蹴り込んでいくも、なかなか決定機には至らず。一方のデンマークはトップ下を定位置とするエリクセンが比較的自由に動き回り、ボールを引き出していく。43分には敵陣左サイドでルーズボールを拾ったウィンドがマイナスへ折り返し、待ち構えていたエリクセンが左足を振り抜いたがシュートは枠を外れた。

　前半はこのまま0−1で終了。追加点こそ生まれなかったものの、デンマークが終始主導権を握り続け試合を折り返した。

　後半立ち上がりはスロベニアがロングスローから立て続けに際どいシーンを作るも、相手守備陣の集中した対応に阻まれ、同点ゴールを奪うことはできない。ピンチを凌いだデンマークは65分にカウンターから決定機を創出する。左サイドを駆け上がったクリスチャンセン・ビクターのグラウンダーのクロスにラスムス・ホイルンドが合わせるも、GKオブラクがスーパーセーブ。こぼれ球を拾ったバーの強烈なシュートもDFのブロックに阻まれた。

　最前列のシェシュコが起点を作り、セットプレーの機会を増やしていくスロベニア。74分にはボックス左角付近でFKを得ると、エリック・ヤンザの鋭いボールにアンドラス・スポラルが滑り込みながら合わせる。しかし、至近距離から放たれたシュートは惜しくも枠の左へ。その直後にはボックス手前中央でルーズボールを拾ったシェシュコが右足を振り抜いたが、強烈な一撃は右ポストを叩いた。

　続く77分にはCKのこぼれ球を拾ったヤンザがボックス手前から左足を一閃。ディフレクトしたボールがGKカスパー・シュマイケルの逆を突く形となり、スロベニアが同点に追い付いた。その後は両チームがゴールに迫るシーンを作るも勝ち越しゴールは生まれず。試合はこのまま1−1で終了した。次節は20日に行われ、スロベニアはセルビア代表と、デンマークはイングランド代表と対戦する。

【スコア】
スロベニア代表　1−1　デンマーク代表

【得点者】
0−1　17分　クリスティアン・エリクセン（デンマーク代表）
1−1　77分　エリック・ヤンザ（スロベニア代表）

【スターティングメンバー】
スロベニア代表（4−4−2）
GK：オブラク
DF：カルニッチニック、ドルクシッチ、ビヨル、ヤンザ
MF：ストヤノヴィッチ（67分　ヴェルビッチ）、チェリン、エルシュニク（76分　スタンコヴィッチ）、ムラカル（75分　ツェラル）
FW：スポラル（90＋5分　ブレカロ）、シェシュコ（90＋5分　クルティッチ）

デンマーク代表（3−4−1−2）
GK：シュマイケル
DF：アンデルセン、クリステンセン、ヴェスターゴーア
MF：バー、ヒュルマンド（89分　デラネイ）、ホイビュルク（84分　ノアゴール）、ビクター（78分　メーレ）、エリクセン
FW：ウィンド（83分　ドルベリ）、ホイルンド（83分　ポウルセン）