【ラグビー】エディーHC「懸念しています」POM李承信の活躍にも…?日本PNC決勝進出

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2024年09月15日 20:31  日刊スポーツ

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日本対サモア 前半、コンバージョンキックを決める李承信(撮影・宮地輝)

<ラグビー・アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ2024:日本49−27サモア>◇15日◇準決勝◇東京・秩父宮ラグビー場◇観衆1万4893人



5年ぶりの優勝を狙う日本(世界ランク14位)が決勝進出を決めた。サモア(同13位)を計7トライで圧倒し、49−27で勝利。通算7勝12敗とした。


代表で初めて先発FBを担った李承信(23=神戸)が1トライに加え、全6ゴールを決めるなど躍動し「プレーヤー・オブ・ザ・マッチ」を受賞。SOで9年ぶりに先発した立川理道主将(34=東京ベイ)と新たな可能性を示した。決勝は21日、大阪・花園ラグビー場でフィジー(同10位)を迎え撃つ。


   ◇   ◇   ◇


名将の冗談が新布陣の充実ぶりを物語った。試合後の記者会見。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)は「李がプレーヤー・オブ・ザ・マッチで、アサヒビールを100本獲得してしまったことを懸念しています。ビール好き。(賞は)他の人に与えてほしかった」と笑った。続けて「順応し(防御)ラインにいい形で仕掛けた。ゴールもいい確率。23歳にして成熟している」と評した。


広いスペースを操るFBで、SOが主戦場だった李は特長を出した。7点差に迫られた前半16分。SO立川からパスをもらい、タックルを受けながら右大外にふわりと蹴った。WTB長田のトライを演出すると、同39分には自身が左大外で立川のパスを受けてトライ。防御裏へのキックも巧みに操り、後半途中からはSOにも入った。今大会はゴールとPG全20本を成功中。充実した表情で「自分のスキル、プレーの幅がスコアにつながった。自信が持てた」と手応えをつかんだ。


決勝、そして3年後のW杯オーストラリア大会へ好材料となる。FBは今夏、20歳の矢崎由高が6試合連続で先発したが、現在は所属の早大に合流中。前戦の米国戦は山沢拓也(埼玉)が起用され、この日は李が入った。9年ぶりの先発SO立川は、冷静にFWを動かし、外側の状況を李が把握。2人の司令塔はサモア戦歴代最多49得点の原動力となった。ジョーンズHCは「昨秋のW杯時点でテストマッチで戦えるSOは松田(力也)だけと思っていた。27年W杯でトップ4になるためのスコッドを育成しつつ、毎週、ベストな23人を選んでいる」と考えを明かした。


環太平洋諸国の頂点を目指し、決勝では過去4勝15敗のフィジーに挑む。立川は「点差や結果は後からついてくるものですが、若いチームにとって自信になる。気を抜かずにいい準備をして、フィジーに向かいたい」と誓った。格上を倒す勢いはついた。【松本航】

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