限定公開( 1 )
フィギュアスケート男子の中田璃士(りお、16=TOKIOインカラミ)が15日、ジュニアグランプリ(GP)シリーズ第3戦タイ大会から羽田空港に帰国し、銀メダルに悔しさをにじませた。「今までで一番悔しかったです」と思いを口にした。
昨季のジュニアGPファイナルを制したホープは、14日まで同シリーズに出場。ショートプログラム(SP)、フリーともに2位となり、合計218・71点で総合2位となった。フリーでは冒頭の4回転サルコーでミスがあり、続くトリプルアクセル(3回転半)もシングルに。後半の3回転ループでも転倒した。
優勝したリー(ニュージーランド)とは11・38点差で「練習でできていたことが試合でできずに悔しかった。ちゃんとまとめていれば勝てた試合でした」と厳しく振り返った。特に5月以降に精度が上がっていたという4回転サルコーは「4回転トーループよりも楽に跳べて、練習では1回も失敗していなかった」と自信があっただけに、納得のいくジャンプが跳べなかったことが胸に引っかかった。
一方で「どこを写真で切り取られてもいいように」と注力している表現面では進歩も実感。SPでは演技構成点(PCS)で全体トップとなった。その要因の1つが伸び続けている身長。今月1日の東京夏季では、自身の身長を昨年から6センチアップの「166センチ」と話していたが「この前測ったら、168センチになっていました」とさらに大きくなっていた。
ただ、体格の変化による滑りの感覚のズレは「全然感じてない」といい、今は大きく滑ることを心がけている。昨季よりもストレッチの時間を増やすように努め、周囲から「よく滑るようになった」と声をかけられることも増えた。「今回はジャンプが失敗してもPCSは残っていた。そういう面では日頃の取り組みが生きている」とうなずき、「目標まであと2センチ。170までいければもういいです」とニヤリと笑った。
|
|
ジュニアGPシリーズ第7戦中国大会(10月9〜12日)では、トーループとサルコーの2種類の4回転成功と合計250点以上が目標。「勝つしかない。たとえ失敗しても『ちゃんと練習してきた』と後悔のないようにこれからの時間を使って、みんなを喜ばせたいです」と今後に目を向けた。【藤塚大輔】
|
|
|
|
Copyright(C) 2024 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。