尾碕真花 奇跡的ショートカット 朝ドラ「虎に翼」のどか役にピッタリ

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2024年09月16日 08:46  日刊スポーツ

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ショートカットがすてきな尾碕真花(撮影・中島郁夫)

<情報最前線:エンタメ>



NHK連続テレビ小説「虎に翼」に出演中の尾碕真花(おさき・いちか、23)が大きな注目を集めている。主人公の佐田寅子(伊藤沙莉)が2人目に恋をする星航一(岡田将生)の娘・星のどかとして、心の葛藤を自然かつ温度感たっぷりに表現。巧みな演技には、心揺さぶられる視聴者も多い。そんな「尾碕真花」ってどんな人? ネクストブレーク必至の尾碕に、朝ドラへの思いについて聞き、素顔に迫った。【望月千草】


★高知23歳


第一印象は「のどか」のような、さっぱりしたクールな人。だが、言葉を交わすと、おしゃべり好きな、飾らない一面が見えた。


出身は高知県。上京時のエピソードを笑って明かす。


「テレビのチャンネルって1から何個も番号がありますけど、半分くらいしかやってないんだと思ってました。(高知では)普通に映ってないだけだったというのを知った時は衝撃でしたね。東京だと何をしても映るから『なんだこれ』ってなりました(笑い)」


テレビ局の少ない地方では地上波放送される番組の数が少なく、尾碕の出演作がリアルタイムで放送されないことも多々。でも、朝ドラなら“ローカルあるある”も関係ない。「やっと私が出ているドラマを見ることができると、親戚や両親が喜んでいます」とほほ笑んだ。


自身の名前を全国区にした「虎に翼」の出演は、オーディションで勝ち取った。演じる「のどか」は、父・航一の幸せを願い寅子たちとの同居を受け入れるも、本心では歓迎できず、寅子たちとの間に壁を作ってしまう。どこか冷ややかで、表情には寂しさがにじむ。


「難しかったのは、せりふと感情が全然違うところをどれくらい見せるか。お父さんのことを『帰ってこなくていい』って言うけど、絶対にそうは思っていない。せりふに寄せるのか、感情に寄せるのか。表現の仕方を悩みました」


その相反する演技が、視聴者の胸を打った。中でも、ためこんでいた不満や本音を吐き出し、父と涙ながらに向き合った一幕。放送後のSNSには尾碕の演技に「もらい泣きした」「いつか朝ドラのヒロインに」などと反響が相次いだ。


「あのすばらしいメンツの中、1人でしゃべって1人で泣く、というのは緊張するものがありました。でも、本番が始まったら寅ちゃん、お父さん、お兄ちゃん(井上祐貴)、百合さん(余貴美子)のせりふを聞くと勝手に涙が出てきて…。そういう経験は初めてでした」


座長の伊藤らの演技に自身も引き上げられ、自然と気持ちが乗った。


「のどかにとっても初めて感情を吐露するシーンでしたし、自然と涙が出る経験がうまくリンクしたシーンになったのかなと思います」


“家族”が1つになっていく起点となり「トラつば」における名シーンとなった。


★NGなし


ボーイッシュなショートカットは、役作りではなく「心機一転」の表れ。今作のオーディション時は胸元あたりまでのロングヘアだったが「仕事やオーディションで苦戦し始めてしまって」と今春にばっさりカット。結果、のどか役はショートヘアで“正解”だったと大きくうなずく。


「よねさん(土居志央梨)が司法試験に合格するタイミングの週で私も登場する。世間的に女性のショートカットが珍しく見られなくなった時代と奇跡的にマッチしました」


オーディション合格の知らせは、髪を切った後すぐに舞い込んだという。必然のようにも思える巡り合わせに恵まれた。


モデルに憧れて芸能界を目指したが、今では演じることが大好き。役者としての“売り”を聞いた。「なんでしょう…」と首をかしげつつも、答えは早かった。人さし指をピンと立て「NGがほとんどないこと」とキュッと口角を上げた。


「老けメークをするのが嫌とか、変顔をするのが嫌とかもないです」


表情にも言葉にも濁りはない。


「お芝居が好きだからこそ、自分がそんなに目立ちたくない。私は役が目立ちたい人なので、自分が汚くする分には抵抗がない。事務所NGはあるかもしれないですけど(笑い)」


役のためなら、丸刈りのような大幅なビジュアル変化もアリなのか? 「ためらいはないです」。顔色一つ変えずに返答した。


「虎に翼」最終回は27日。のどかの変化や見どころはどこだろうか。


「何歳になっているんでしょう? っていう、朝ドラならではの描写が見どころかも知れません。30代を演じるのは初めての経験。さらに…となると楽しみにしていてほしいです」


クールで柔らかい、おなじみの笑みを浮かべた。


◆尾碕真花(おさき・いちか)2000年(平12)12月2日生まれ、高知県出身。12年の「第13回全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞し、芸能界入り。19年、テレビ朝日系「騎士竜戦隊リュウソウジャー」でヒロインを務め、22年、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では北条義時の異母妹あき役で出演。ほかNetflixシリーズ「恋愛バトルロワイヤル」など。167センチ。血液型A。


■ステーキ肉650グラムをペロリの大食い


きゃしゃな体からは想像できない大食いな一面もある。中学生の時にはすし25皿を平らげ、4年ほど前にはロケ先のグアムで大好きなステーキ肉650グラムをペロリ。「今でも450グラムは最低ライン」と断言。その体のどこに入るのか? と記者が目を丸くすると「プラスでライスは必ず食べますよ」とサラリ。屈託なく笑っていた。

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