<東北カップ:仙台89ERS79−71秋田ノーザンハピネッツ>◇16日◇決勝◇青森・カクヒログループスーパーアリーナ
B1仙台89ERSが前年に続いてB1秋田ノーザンハピネッツに競り勝ち、東北カップ連覇を果たした。22−23年シーズンを秋田でプレーしていた新加入のスタントン・キッド(32)は両軍最多の20得点と躍動。古巣相手に何度もタフショットを決めきり、存在感を見せた。
1シーズンを過ごした相手にも容赦なく、ただ目の前の試合を楽しんだ。キッドは「相手がどこであろうと、目の前の試合が自分にとって一番大切な試合です。自分は自分のやるべきことをやるということ、試合を楽しむということだけ意識していました」。第1クオーター(Q)残り1分45秒、フェイドアウェイ・シュートで自身最初の得点を決めると、その40秒後に3点シュート(3P)、その20秒後にも3Pと立て続けに得点し、チームを勢いづけた。
55−51で迎えた第3Q残り2秒には、3本目の3Pを決めた。流れを渡さない大仕事にブースターが沸く。「本当に楽しむことができました」と振り返り、感情あらわ。“大黄援”に応えるように自軍ベンチ、仙台ブースターに向けて雄たけびをあげた。
今季は、得点以外の数字を伸ばすことにチャレンジする。「得点がある程度できるということは、リーグで証明できていると思います。そこじゃない部分での数字を上げることが自分の目標です」。山形戦では10リバウンドも、この日は2本と少なかった。プレーメークの面でも、5アシストを目標に置きながら、山形戦で3つ、この日は2つだった。「自分にボールを預けてくれているからには、その期待に応えていかなければいけない。リバウンド、アシストの数字ももっと伸ばしていかなければいけない」とさらなる活躍を誓った。
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仙台での試合を重ねるごとに存在感は増すばかりだ。日本人選手との連係には「完璧だと思っています。自分のことをしっかりと受け入れてくれて、チームの連係力は早い段階で高まっている」と手応えを感じている。だが、それもまだまだ発展途上。「まだまだこれから良くなる。シーズン後半、最後にどこまで行けるのか非常に楽しみです」。目の前の試合を楽しみながら、一層チームとの連係を高めていく。【浜本神威】
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