2024年4月以降、新型コロナワクチンの接種は有料となり、接種を受ける努力義務や自治体からの接種推奨の規定はなくなりました。しかし感染症の脅威がゼロになったわけではなく、今も厚生労働省をはじめとする関係機関からはさまざまな情報提供がなされています。わが子が感染症になることも、まだまだ可能性がある状況です。
そこでママスタセレクトでは「新型コロナウイルスのワクチン、お子さんは接種しましたか?」というアンケートを実施。選択肢に「接種した」「接種していない」「検討している」「接種しないと決めている」の4つを設定したところ、1,900人を超えるママたちから回答が寄せられました。
参考:厚生労働省|新型コロナワクチンQ&A
子どもの新型コロナワクチン「接種した」は2割弱
お子さんが新型コロナワクチンを「接種した」と答えたママは19.4%。全体の2割弱となりますが、そこにはいくつかの理由が挙げられました。
持病や重症化予防のため
『喘息があるため、重症化を予防したかったので』
『熱性けいれんが起こると怖いから』
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『受験を控えていたので』熱性けいれんの既往があったり、喘息などの持病のあるお子さんをもつママは積極的に接種を考えたようです。また「重症化予防のため」という声もありました。「たとえわが子がコロナを罹ったとしても軽く済むように」と願ったママたちの気持ちが伝わってきます。
親の仕事の都合により
『接客業のため』
『両親ともに医療職で、罹患する可能性が高かったため』罹患する可能性が高い大人がいる家庭は、お子さんにも接種させたようです。
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「接種していない」は5割強に。その理由とは?
一方で「接種していない」と答えたママは54%と半数を超えました。そこにもいくつかの理由が見られます。
副反応が心配
『私自身、副反応が強かったので』
『効果より副反応のほうが上回ると感じて不安だったから』多く聞かれたのが、副反応についての不安でした。ママ自身接種後の副反応が強く「わが子に同じ思いをさせたくない」と考えた人も多いようです。
子ども自身の判断で
『小学生の子どもたちには接種のメリットデメリットを説明し、自分の身体だから自分で判断するようにと伝えた』
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子どもの免疫力や治癒力を信じて
『持病がないのと子どもの免疫力と治癒力を信じて』お子さんの持病の有無は大切な判断材料になったようです。たとえ罹患しても、自身の治癒力で回復するだろうと期待した人たちは「接種しない」と決断をしています。
子どもが予防接種が苦手
『予防接種が苦手だから』「注射が嫌いだから」。何ともお子さんらしい理由ですが、この声は少なくありませんでした。泣き叫ぶわが子を想像すると、連れて行くだけでげんなりする……というママもいるでしょう。新型コロナワクチンは任意接種なだけに、無理しなくてもいいか、と考えたママもいるかもしれませんね。
2割は「接種しないと決めている」に
子どもには「接種しないと決めている」は23.5%に。理由は大きくわけて2つあり、安全性への不安とすでに罹患したため、という点でした。
安全性への不安
『安全性が確認されているものの、体内に入れたくない』
『大人と違い子どもは慎重にしたいと考えた。10年後20年後にどんな弊害があるかわからないから』
新型コロナに罹患したため
『罹患したのでもう接種の必要なしと判断』「接種を迷っているうちに、新型コロナに罹患したため」という声も少なくありませんでした。
また「検討している」と答えたママは全体の3.1%と少数でした。
「接種していない」「接種しないと決めている」が全体の8割に
今回のアンケート結果では「接種していない」「接種しないと決めている」に「検討している」も含めると全体の8割がわが子に新型コロナワクチンを接種させていないことがわかりました。
『他のワクチンと比べて医学的見地の量が少なすぎるから』
『当時安全性が不確かに感じたから。自分で調べて打たないことに決めました』という声に代表されるように、その背景には共通して「情報不足」による不安があるようです。そのための対策として次の2つを提案します。
1:政府や医療機関による情報提供
政府や医療機関が提供する情報の質や量を見直し、ママやパパが安心して子どもへのワクチンの接種を判断できる環境づくりが求められます。SNSの情報を頼りにする保護者も多い時代。口コミなどに惑わされることのないよう、小児科医の意見や科学的データに基づいた情報提供が必要でしょう。
2:社会的サポート体制
新型コロナワクチン接種に関する親たちの悩みや不安はこれからも続くことが想定されます。不安を感じたときに相談窓口になってくれるコミュニティや医療機関があると安心なのではないでしょうか。
社会全体で子どもたちの健康を支えていけるように
新型コロナワクチン接種に関しては多くの情報が飛び交い、不安や迷いを抱えたママやパパも多かったことでしょう。そのなかでお子さんの健康を守るために真剣に考え、悩み、最善策を導き出したのは立派なこと。ワクチンを接種するもしないも、それぞれの判断に間違いはないはずです。
子どもたちの未来を守るのは、ママやパパだけではありません。子育て世代だけが悩むことのないように、社会全体でサポートしていく必要もあるように感じます。
【アンケート概要】
総回答数:1,941票
調査方法:インターネット
調査月:2024年8月
調査・分析:ママスタセレクト編集部
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文・編集部 イラスト・猫田カヨ