苦戦するチームに「特効薬はない」アルピーヌ新代表オークス、競争力向上のためにアップデートに頼りすぎないよう慎重な姿勢

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2024年10月03日 08:00  AUTOSPORT web

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2024年F1第18戦シンガポールGP ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
 F1シーズンが終盤へ差し掛かるなか、アルピーヌF1のチーム代表オリバー・オークスは、中団における熾烈な戦いにおいてチームの運命を劇的に変える“特効薬”のような解決策への期待を抑えた。

 アルピーヌは最近大きく前進しているものの、オークスは優位に立つための万能の答えは存在しないと主張し、その代わりにレースウイークのあらゆる要素を最大限に活用することの重要性を強調している。アルピーヌは現在、コンストラクターズ選手権で13ポイントを獲得して9位につけており、8位のウイリアムズとはわずか3ポイント差、そして7位のハースとは18ポイント差となっている。両チームは今シーズンのコースにおけるアルピーヌの主なライバルであり、3チーム間のパフォーマンス差はごくわずかだ。

 今年のオランダGPからアルピーヌのチーム代表に就任したオークスは、中団が拮抗していること、またコンマ1秒に値するアップグレードでさえレース結果に大きな影響を与える可能性があることを認めた。しかし、特にシーズンを通してアップグレードの成功と失敗が混在していることを考えると、オークスは技術的なアップデートに過度に依存することに対し、慎重な姿勢のままでいる。

「今はF1の外側ではなくそのなかにいるが、それについて読んでからなかに入ると、『本当にタイトだ』と思う」と、オークスは最近シンガポールでメディアに語った。

 オークスは、アップグレードは価値があるものの、その有効性はコース特性やセットアップの最適化など、さまざまな要因に大きく依存していると考えている。

「アップグレードが重要であるという点について、私は少し異論を唱えたい。現時点では、実際にコースで走ったときに機能するかどうか、またカレンダーに残っているコースのタイプ、そして特定のアップグレードがどれだけ価値があるかという点に、本当の違いが出ると思う」

「そして、単なる純粋なアップグレードよりも、こうしたコース特性、タイヤ、そしてアプローチからより多くのものを引き出せるという議論もある」

 オークスは中団の熾烈な競争を考慮し、セットアップやレース戦略を含む週末全体のパッケージを改良することの重要性も強調した。たとえほんの小さなミスでも大きな結果を招く可能性がある。チームが新しいパーツを誤って適用したために、パフォーマンスの低下を経験したことがあるからだ。

 オークスは、ピエール・ガスリーが競争力のあるパフォーマンスを発揮して9位でフィニッシュしたオランダGPでのアルピーヌの好調な週末は、適切なレース運びがハードウェアの変更を上回ることを証明していると指摘した。

「私はかなり現実的だが、特効薬はない」と36歳のオークスは主張した。

「我々はただ懸命な作業を続けなければならない」

「そして私にとってザントフォールトでの最初の週末は、単なるアップグレードやアップデートよりも、本当に素晴らしい週末を運営することだということが浮き彫りになったと思う」

「そして、そのビジョンにはある種の証拠があったと考えている」

 ゲームチェンジャーとなるような解決策を求める誘惑は常に存在する。しかし、一貫性、準備、そして完璧なレース運びが、残りのレースでのチームの運命を最終的に決定するというのが、オークスの明確なメッセージだ。シーズンが終わりに近づくにつれ、アルピーヌは魔法のような解決策に頼るのではなく、各セッションを最大限に活用することに重点を置くことになるだろう。

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